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2009年08月01日

蕎麦懐石

南軽井沢の「東間」で星野ご夫妻と会食。
そもそも私が夏場を軽井沢で過ごしたいと思うようになったきっかけは星野ご夫妻がこちらにお住まいだからで、奥様のほうはお茶の阪本先生のお姉様なのであるが、ご主人の星野和彦氏は元テレ朝の名ディレクターで、美輪明宏(当時は丸山)を世に出した方でもある。独立後もレビューやミュージカル、オペラ等の演出を多数手がけておられ、軽井沢に移住されてからは地域のさまざまなイベントを企画プロデュースなさってるので、なにしろ地元に通じて名店もよくご存知なのである。今日は私がこちらに来てちょうど1週間目ということで、蕎麦が一番美味しいという「東間」でご馳走になった。湯葉とトウモロコシの茶碗蒸しや、そばがきのお椀、、鰻と山芋の炊合わせ、鮎の塩焼きと骨せんべい等をたっぷり戴き、〆にキリッとした清涼感あふれる蕎麦に舌鼓を打ったら、もう完全な満腹状態で、「物足りなくありませんか?」という問いには、とんでもない!と大きく首を横に振らねばならなかった。
 星野氏は世の中のさまざまな裏面情報にもお詳しいので、毎回お話をお伺いするのが楽しいのだけれど、今宵はオバマ大統領のグリーン・ニュー・ディール政策から花畑牧場に至るまで、へ〜!というような話の連続で、あっというまに時間が過ぎてしまった。長野県の土地柄に関するお話や情報も大いに参考になり、また氏の事務所にお勤めのWEBデザイナーの話として、無線ランはどうも雨の時につながりにくいというのがわかったので、昨日と一昨日ブログのアップにずいぶん手間取ったのはそのせいか!と納得。それにしても雨ごときにやられるとは何だか原始的ですよね〜といって笑ったのでした。




2009年08月02日

鮪のタルタル帆立の燻製添え、生ポルチーニのソテー、オマール海老のパスタ、上州牛網焼き夏トリュフ添えほか

旧軽井沢の「アダージオ」で福光さん親子と食事。
元ミセス副編集長の福光さんはKOの中等部から大学1年まで馬術部に所属し、関東大会で団体優勝も成し遂げた人であるが、卒業後はたまに外乗する程度とあって、私がこちらのクラブに良い先生がいらっしゃる話をしたら、是非レッスンを受けたい!ということで今日はお嬢さんの香奈ちゃん共々やってこられたのであった。ご本人はさすが昔取った杵柄で悠々と楽しんで乗ってらっしゃる感じだし、正式なレッスンを受けたのは初めてだという香奈ちゃんも、速歩でお母さんになんとか喰らいついて無事に騎乗を終えられたのだった。「いや〜、巻乗りとかしたのは30年ぶりですよ〜」と、すっかり満足された福光さんはクラブ周辺が風光明媚なことにも大い心を動かされたらしく、「うちにパパと猫がいなかったら毎週でも来るんだけどなあ」という、パパにあまりにも気の毒な発言があった上に(笑)、帰りのバス停でクラブのすぐそばに紀州鉄道の経営するホテルがあるのを発見し、今度はここに連泊してまとめてレッスン受けてから、外乗にチャレンジしませんか?と逆に私を誘惑されたのだった。
で、彼女はなにせ婦人誌「ミセス」を作ってたくらいだから取材先の有名店で美食をし続けているし、ご本人も料理の腕前はプロ裸足なので、夕食の予約を任されて困ったのだけれど、乗馬帰りにも立ち寄れる雰囲気で、去年2度ほど食べてワタリ蟹のパスタがけっこう気に入った「アダージオ」に予約を入れた。去年と同様、前菜の口切りに出る手作りのお豆腐はこの店工夫の逸品で、今回もまた酒類をよく効かせた濃厚なオマール海老のクリームと生海苔を練り込んだパスタの取り合わせが美味しく感じられたし、今日たまたま手に入ったというフレッシュポルチーニがコンソメスープに代えてたっぷり饗されたのもGOOでした。けれど全部食べたらあきらかなカロリーオーバーだから、お互い乗馬したことが何にもならな〜い!と叫んでしまったのであります(^_^;)




2009年08月03日

いわなの塩焼き、茄子と油揚げの煮物

今日の軽井沢は日射しが強くて空気もからっとしていて、昼間は久々に半袖で過ごせました。昨日の晩ご飯はカロリー超高めだったので、今夜はあっさりメニュー。スーパーにいわなやニジマスが沢山並んでるのはこの土地ならではで、茄子も地元小諸産の無農薬野菜を使用。食事しながら見たNHK7時のニュースでは例の裁判員裁判が今日から始まったことを受けて、裁判員に選ばれた過程を詳しく報道していたが、コンピュータによる無作為抽出か何かで裁判員6人中5人までもが女性だという点が私は少しひかかって、年齢性別とかに偏りが出てもやむなしとするのはちょっと意外な気がしないでもなかった。
 それよりもっと意外だったのは、呼び出しを受けた人たちの中で、二人も出頭しなかったことが報じられたばかりか、「予想外に沢山の方々においで戴いて有り難かった」という裁判長の発言が紹介された点で、ええっ!ということは、最初からかなり出頭しない人が出るのも織り込みずみだったわけ???そんなの報道していいわけ?これから出頭しない人が続出するなんてことにならないのかなあ?などと制度そのものにあまり肯定的な考え方ではない私が余計な心配をしてしまいました(@_@)




2009年08月04日

焼き豚しゃぶ風肉野菜炒め

 今日の軽井沢は昨日に引き続いていいお天気で、木の間を吹き通る涼やかな風が心地よい一日でした。晩ご飯は昨日のQPで見た料理をやりやすいようにアレンジ。しゃぶしゃぶ用の豚肉に長ネギのみじん切り、おろしニンニクとゴマ油を混ぜたタレに漬けて焼き、ニラ、エリンギ、もやしを加えて炒め、軽く塩胡椒してポン酢で食す。食事中にNHKでクリントン元大統領の北朝鮮電撃訪問のニュースを見ながら、これは自民起死回生を狙ったコイズミ北朝鮮再訪の伏線なんだろうか?とヘンに勘ぐってしまった。
続けて見た「クローズアップ現代」では最近仏像の盗難激増している話題を取り上げていて、先日お会いした建仁寺の真神和尚が、総長就任直後に十一面観音座像が盗まれた経緯のお話を想い出してしまった。一方に仏像を買い漁るマニアが世界中にいるから盗難に遭うという構造は売春と似てるような気もするのだけれど、売春と違ってマニアは処罰の対象にならないから如何ともしがたい。そもそも大英博物館なんてもの自体が他人んちから盗んだものの展示会場みたいな感じだったのを思うと、未開地(と自分たちが思ってる)から宝物を収奪することに関してはいささかの痛痒も感じない欧米人がいまだにいるのは確かだろうし、もうそろそろそれがどんなに恥知らずの行為か糾弾する姿勢があってもしかるべきで、ちょっと前にたしか中国がその手のことで英国に噛みついた事件があったような気がする。日本の場合は明治期の廃仏毀釈ですでに多数の国宝級仏像が流出してる事情もあるので、それらも含めて国家的対応の基本方針を定めた上で抜本的な対策に乗り出さないといけないのではないでしょうか。


コメント(2)

先を越された?と見るべきなんでしょうね。拉致された方は日本の方が圧倒的に多いのですが。小泉さんも安倍さんも元総理、国家元首(安倍さんだけは認めたくないですが、恥ずかしいから)ですから直接交渉に行って欲しいです。ぶち上げる時は大騒ぎして後は・・・

仏像の盗難、この10年間本当に多いですよね。仏さんに手を触れる事も「勿体無い」と教えられた日本人は少なくなったのか?簡単に自分の国の文化も捨て去る国民だからか仏像の安置もかなり無頓着なお寺やお堂が多いのも問題ですね。

美術館は確かに盗掘品や研究の名の元に他国の文化遺産を持ち帰り展示してある事が多いですから「浜の真砂は尽きるとも世に盗人の・・・」ですかしら。七条の京都国立美術館の庭には朝鮮から持ち帰った石像がたくさんありますし。

投稿者 お : 2009年08月04日 22:28

>七条の京都国立美術館の庭には朝鮮から持ち帰った石像がたくさんありますし

ああ、確かに、ひとのことはいえませんよね。

投稿者 今朝子 : 2009年08月05日 23:41



2009年08月05日

カレー、レタスとプチトマトのサラダ

カレーは「中村屋」のレトルト。明日からしばらく軽井沢を離れることになるので晩ご飯はお手軽に済ませた。写真はご近所の風景と先日福光さんに撮ってもらったカッコだけいっちょ前の騎乗姿である。乗馬ではオードリーの春日みたいに胸を張ってるつもりでやっとフツーの姿勢になります(笑)。
明日は帰京してまず大江戸博物館で毎日新聞の撮影。そのあと「道絶えずば、また」に関する雑誌のインタビュー取材を2件お受けして、夜はシアター・コクーンで「牡丹灯籠」を観る予定だ。これは秋に刊行を予定している「円朝の女」に関連して文春の山口さん、内山さんとご一緒するはずだったが、先ほど内山さんから電話があって、私がすでに渡した著者校を写して印刷所に戻すのが間に合いそうにないのでパスするとのこと。「円朝の女」はあまり大幅な書き直しをしなかったのだけれど、それでも赤入れが多かったのかもしれない。雑誌連載を単行本にするときはやはりそれなりに神経を使うので、私の場合どうしても赤入れが多くなるのだった。で、彼女のチケットはエッセイストの酒井順子さんがお使いになるらしいから、酒井さんと久々にお目にかかることになりそうだし、翻訳家の松岡和子さんも同じ日に観劇なさるとお伺いしてるので、芝居に加えて乗馬の話もしっかりしたいものである。
 7日は羽田から松山に飛んで道後温泉で一泊し、翌8日の午前11時から愛媛県歴史文化博物館で、歌舞伎についての講演。同館は松山から約2時間かかる場所にあるため、前日入りしないとならないので、道後温泉では元愛媛大学教授(現大阪府立大)の河合真澄さんとお目にかかるつもり。
8日は夕方帰京して自宅で一泊。翌9日は谷中の全生庵に参詣。ここは三遊亭円朝の菩提寺で、ちょうど8月11日の命日に合わせて円朝祭りが催されているので、米朝事務所の大島さんにお付き合い願ってお参りをする。その足で上野から新幹線で軽井沢に戻る予定です。ああ〜、書くだけでくたびれてしまった盛りだくさんなスケジュールであります(^^;)




2009年08月07日

刺身の盛り合わせほか

シアター・コクーンで「牡丹灯籠」を観たあと近所の「春秋」で翻訳家の松岡和子さん、文春の内山さん、山口さん、大島さん、スラッシュの進藤さんと会食。
 きょう6日は朝5時に起きて一仕事してから軽井沢を発ち、撮影場所の江戸東京博物館に行ったら「写楽 幻の肉筆画」展と題してマノスコレクション公開されていて、絶好の機会だから、昼食をパスして入場したら、むろん写楽ばかりでなく数多くの錦絵や襖絵が展示されいて想ったよりもはるかに見応えがあった。
2時に毎日新聞の内藤記者とお目にかかって、これまた内藤さんというカメラマンに中村座復元ブースの前で撮影されて、次に向かった先は渋谷のドウ・マーゴ。そこで集英社の八代さんとお目にかかって「清流」と「有隣」のインタビュー取材をお受けしてからようやく芝居を観た。この作品は一昨年の秋に歌舞伎座で仁左衛門と玉三郎のコンビで上演されたのを山口さんと一緒に観ていて、同じく大西信行の台本だったので見比べるはめになったが、もともとはあの杉村春子のために書き下ろされた台本だけに、いわばオトナのホンであることを今回の上演は逆説的にわからせてくれたようなところがあった。とにかく効果音にしろ照明のエフェクトにしろ余計な手を加え過ぎたいのうえひでのりの演出は非常に子供っぽく見えて、台本とのミスマッチを強く感じさせ、若いタレントの起用にも無理があって、まず着物姿が見てられないし、全体にまるで「お江戸でござる」的なバラエティ時代劇を見せられてるようで、ちょっと困ってしまった。段田安則や伊藤蘭は演出の指示次第でもう少しいい役作りができたのではないかと推察する。本人が達者なせいもあるが、一番すじが通ってオイシイ役に見えたのは秋山菜津子かもしれない。
結局、酒井順子さんはお仕事で劇場に来られなくなり、代わりに大島さんが芝居を見られ、終演後は内山さんもやってきて、松岡さんから芝居や翻訳の面白いお話をたっぷりお伺いして大いに盛り上がった。で、山口さん、内山さんとはまた円朝祭でお目にかかる約束をし、松岡さんとは軽井沢でご一緒に乗馬する約束もしてお別れし、帰ってきたらさすがにグッタリ疲れながらも今このブログを書いている。明日は愛媛行くので更新は1日お休をみさせていただきます。


コメント(1)

今日お書きの内容とはかけ離れたお話で恐縮でございますが、5日、6日と豊岡市出石の永楽館に行ってまいりました。
壱太郎さん、今年も御奮闘でした。「車引き」にの桜丸、口跡も良く通り、姿も非常に美しかったですし、肝の入り方も良かったです。藤娘も小さな小屋なので制限が多く、藤の木を立てられないので引き抜きを客に見せながら踊るのですが、成駒屋さんの後見さんが良く仕込まれておいでなので綺麗に舞台は進みました。

浪切りホールの柿落とし公演で翫雀丈と連獅子の仔獅子を踊られたのはもう6年?になるのですね、御上手になられました。今回はお家元にお会いできなくて残念でした(お会いしても眺めさせて頂くだけですが)

投稿者 お : 2009年08月07日 23:50



2009年08月08日

愛媛行その1

 7日の瀬戸内海地方は素晴らしい好天に恵まれ、機内から島々の絶景に見とれつつイザナギイザナミ
になった気分だが、松山空港に到着したら、たちまち猛暑にめげてしまった。で、タクシーに乗ると運転手さんからいきなり「今のりピーに逮捕状が出たんですよ」と告げられる。道後温泉で河合さんと落ち合って、まず彼女オススメのフレンチでランチを取り、これまたオススメの旅館「大和屋本店」の温泉にのんびり浸かって久しぶりにバカ話をしながら晩ご飯。フレンチも和食も味付けは少々甘めだが、瀬戸内の海産物がふんだんに使われていて結構おいしく戴けた。写真上段は「千と千尋」のモデルともいわれる道後温泉本館。中段は大和屋本店で美味しかった鯛の磯辺鍋。下段は8日に訪れた宇和町の全景。




2009年08月08日

愛媛行その2

きょう8日は早朝からまた一風呂浴びて、8時には食事を済ませ、9時1分の宇和島線特急に乗り込んだら、お隣に座ったご婦人方からいきなりご挨拶をされて「これからセンセイの講演をお聴きにしに行くところです」とのこと。まずいなあ〜と思いながらも温泉で弛緩したカラダはついつい睡魔に襲われて、車中ですっかり眠りこけてしまい、思いっきり舌を噛んで目が覚める(笑)。松山から1時間で卯の町駅に到着。お迎えのクルマに乗り込んで小高い山を登ると、超モダンな巨大建築物が忽然と姿を現した。
正直いって、愛媛山歴史文化博物館は山あいの小さな町にどうしてこんなものが!と驚かざるを得ない立派な建物で、江戸東京博物館の規模をやや小さくしたような施設である。ここでは現在、「歌舞伎と文楽の世界」と題して、愛媛県の地芝居に伝わる衣裳や人形等の展示を行っており、私はそのイベントの講師として招かれたわけである。11時から約1時間に及ぶ講演を終えたあと、聴衆の方々から、「武智歌舞伎の唯一の映像資料といってもよい日生劇場の『勧進帳』はDVD化されないんでしょうか?」とか「歌舞伎の方以外の蜷川さんが演出をなさったりすることや、『花組芝居』の活動はどう思われますか?」といったような質問が飛びだすあたりは、さすがに地芝居が盛んな土地柄だけあると感心!
講演終了後はその地芝居の意外なほど豪華な衣裳や数々の立派な文楽人形を見せて戴きながら説明をお聞きして、同館を出てからもクルマできれいに保存された古い町並みを案内して戴いた。同町は二宮敬作がシーボルトの娘オランダお稲を育てた町でもあり、高野長英が隠れ住んだといわれる家も)現存している。また西日本では一番古いとされる開明学校の校舎も残されており、初期の学校の教科書代わり使われた掛図が沢山見られた。
3時過ぎに卯の町を発ち、自宅にたどり着いたのは8時半。松山空港でゲットした鯛の押し鮨とじゃこ天、イカ天、野菜天を晩ご飯にした。これが結構おいしかったのでオススメします!さすがにくたびれてはおりますが、明日は谷中の円朝祭に行ってから軽井沢に向かう予定です。




2009年08月09日

イカとセロリの黒胡椒炒め、海老チリソース、五目野菜炒め、酢辣湯麺

今日はスラッシュの事務所で午前中にプレゼント本のサインをしてから米朝事務所の大島さんと一緒に三軒茶屋を発ち、千駄木駅のホームで文春の内山さん、山口さんとも落ち合って、谷中の全生庵を目指した。さんさき坂を登る人下る人の波を見てある程度にぎわいの察しはついたが、狭い境内にあふれ返る人混みは想像以上で、超蒸し暑い日にも関わらず、「円朝まつり2009」は大盛況であった。噺家さんがそれぞれ屋台を出して色んなものを売ってられるのだけれど、立ち止まって覗くこともままならないほどの混雑のなか、取りあえず円朝がコレクションしたことで知られる幽霊画の数々を拝観し、きっと独りで観たら相当コワイに違いない絵ばかりなので、これだけは見物人が大勢いてくれて助かったというところだ。
肝腎の円朝のお墓にしっかりとお参りをし、もちろん開基の山岡鐵舟の墓にも詣でた上で、大島さんの紹介で何人かの落語家さんにご挨拶をしたら、速やかに全生庵をあとにした。ところで開基の鐵舟はともかくも、円朝の墓は想ったよりずっと立派で、そばにおバカな愛弟子ポン太の小さなお墓があるのはご愛敬だった。
 そのあと近所でお茶しながら文春のおふたりと装幀やオビや情宣の相談をし、おふたりと別れてから根津で大島さんと早めの晩ご飯を済ませたあと、新幹線の時刻までだいぶ間があるからまたお茶をしていたら、一天にわかにかき曇りて状態になったのを見て、タクシーで上野駅に向かう途中、凄まじいスコールに見舞われ、間一髪のところで濡れずに済んでラッキー!と思われたが、その後関東で地震もあったらしく、長野新幹線が遅れたという情報を軽井沢に着いてから知って、やっぱり今日はついてるとしかいいようがありません。軽井沢はさすがに涼しいので、この間の執筆の遅れをなんとか取り戻したいものであります。




2009年08月10日

アンチョビと黒オリーブのピッツァ、生トマトのスパゲティ

幻冬舎のヒメこと木原さんとと近所の「ポモドーロ」で食事。
台風9号の影響で豪雨に見舞われた今日の東京から、こちらに連載のゲラを持って来てくださったヒメである。都内の各路線がメタメタになっても新幹線は順調に走っていたそうで、ヒメの到着間なしにこちらも小止みになって、いつしか霧雨に変わった。なので散歩をしながら仕事の件以外にも色んな話が出たのだけれど「こういうとこで話すのもなんですが、下界では今のりピーの話題で持ちきりなんですよ」とヒメ。
「ああ、それはきのう文春の山口さんにも言ったんだけどね、やっぱり女は結婚すりゃァいいってもんじゃないのよ。悪い男にひっかかったら、どんな女も人生台無し!としか言いようがないよねえ。ちょうど押尾学と矢田亜希子の件も重なったでしょ。押尾も相当ひどいけど、のりピーの男はサイテー過ぎて、選んだのりピーを同情する気にもなれない感じかなあ」とワタシ。「ほんとサイテー!!!で許せんですよねえ。ふつうその場に呼んだりするか!あれは妻が使ってましたと言ったりするか!」と憤激のヒメ。それにしても、先週は大原麗子の孤独死も含めて近年久々に芸能ニュース一色の1週間でした。


コメント(1)

「のりピーは悪くない!!」、とか
「僕が身代わりになりますからのりピーを釈放してください!」とか、
ほんとに愚かなファンから警察に電話が殺到しているのだそうです・・・。


かつては「だめ、ぜったい!」って麻薬に手を染めないよう啓蒙していたのに、
両親揃ってこんなことになって、お腹に命を点すその以前から子供が麻薬漬けになる悲惨さを考えなかったんでしょうか?
(或いは夫の両親も・・・?六本木族だったそうですから、もはやDNAに??)

投稿者 花 : 2009年08月10日 23:53



2009年08月11日

豚肉とピーマンのコチュジャン炒め

昨日のQP料理。「マツヤ」でお気に入りの信州黒豚を安売りしてたのでそれをゲットして、地元農家の無農薬ピーマンと、東京で買うのより美味しい信州産エリンギをおまけして炒め合わせ、すり下ろしニンニク酒、砂糖、醤油、コチュジャンを併せたタレで味付け。ご飯によく合うおかずだ。
けさはご多分に洩れず強い揺れを感じて目を覚ましたが、突き上げるような縦揺れではなかったのでもう
ひと眠りしようとしたら、直後ケータイに「地震大丈夫?」という妹のメールが入ったので急に震源地が気になってTVをしばらく見ていた。震度6弱という大きな地震のわりに人的被害が少なくて済んだのは、揺れのひどかった静岡地方が東海地震による耐震対策をしっかり取っていたこともあろうし、早朝の時間帯も幸いだったように思う。それにしても台風に加えて天災が相次ぐのは、昔なら完全に為政者の「徳がない」せいにされてしまうところで、今日ヒメから来たメールにも「ああ、日本は今、試練が始まってるのかもなんてなことまで思う始末。とにかく、選挙には行くとますます決意をあらたにしております」とあった。
日本ばかりでなく世界中で人類の新たな試練が始まってるような予感もされるなか、人間社会が激動期を迎えているのは間違いなさそうで、そのわりにはまだみんな結構のん気というより、それを漠然と不安に思いつつも、次の一歩をどこへ踏み出すべきかわからぬまま立ちすくんでる状態がずっと続いてる感じだろうか。社会全体の高齢化によるフレキシビリティー(順応性)の低下と、豊かな時代に生を受けた若年層の本質的なクリエイティビティー(創造力)の低下がこの立ちすくみ状態をもたらしてることはいうを俟たない。
ホントの激動期に入ったら、既存の社会的地位やむろん家柄や学歴や多少の財産といったアドバンテージは全くお役に立たなくなるはずで、頼りにすべきは結局のところ体力と知力と順応性の高さだけではないかと思われます。ご自分やお子様の躰をせいぜい鍛えておきましょう。


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質問には400字の制限があるのでこちらを使います。

機会を見て歌舞伎と京劇の女形の考察をお願いします。
下記ご参考まで。

伝説の京劇女形、日本に縁=来月末に東京で梅蘭芳展

京劇を世界に広めた伝説的な女形名優・梅蘭芳(1894〜1961年)が愛用した舞台衣装などを日本で初めて紹介する展覧会が9月29日から10月26日まで、東京都文京区の日中友好会館で開かれる。関東大震災復興支援のため、訪日公演の興行収益を被災地に寄付するなど、意外に知られていない梅と日本のつながりも紹介される。今年は梅が1919年に日本を訪れ、初の京劇公演を成功させてから90年目。56年には国交がない中で、日中友好促進のために京劇代表団を率いて訪日、公演を行ったこともある。展覧会を主催する財団法人・日中友好会館は、「梅蘭芳とその仲間の貢献なしに京劇の魅力が世界に伝わることはなかった。日中文化交流での功績も大きいことを多くの人々に知ってほしい」と期待している。展覧会は入場無料で、梅の人物像に迫る史料や絵画、ゆかりの品々を展示。9月28日には、子息で京劇役者の梅葆玖氏による講演も予定されている。【8月11日北京時事】

投稿者 松本健三 : 2009年08月12日 10:31

愛媛の講演会で尋ねられた日生劇場の武智「勧進帳」、映像資料が残っているのでしょうか。第1回は富樫・雷蔵、義経・田之助丈だったはずで、私も非常に興味があるのですが……。

投稿者 うさこの母 : 2009年08月12日 22:11



2009年08月12日

海老と野菜のマリネ焼き、ハム

 オリーブ油、おろしニンニク、酒、塩、胡椒を混ぜ合わせたマリネ液に浸した海老、パブリカ、アスパラガスをフライパンでソテーしただけの超カンタン料理。ハムは旧軽銀座に近い「デリカテッセン」でゲット。
今週から月刊誌に連載中の時代小説を執筆する傍ら10月刊行予定の「今朝子の晩ご飯」Part4の著者校正をしているが、毎度手前味噌もいいとこで、これが自分で読んでいてけっこう面白いのである(笑)。小説の場合はゲラを読み返すと内容をほぼ憶えているので文章の欠点ばかりが目につくのだけれど、自分の日常を書き綴ったこれは、フシギなことに中身をほとんど忘れていて、世の中の出来事も含めて、へえ〜1年前にはこんなことがあったんだ〜と想い出せるから面白いのである。人間の記憶は実にいい加減なもので、色んな出来事を起きた順番通りに憶えているわけではゼンゼンなくて、ずいぶん昔のことのような気もすれば、つい最近の出来事だったような気がしても、すべてちょうど1年前の出来事だったりするのである。軽井沢生活1年目の好奇心丸出しルポもあれば、アソー君のソーリ居座りを早々と予言してたり、リーマンの私的ショックがあったりと、われながらへ〜へ〜の連続なのであります。
ところで最近のアソー君でちょっと気になるのは「責任力」というコトバをやたら連発してることである。そもそも辞書にはないおかしなコトバで、小説を書く力が「小説力」となっちゃうみたいな、あまりセンスのないコピーライターの造語とおぼしいのだが、アソー君がなんだか自信満々に「わが党には責任力がある」というと、この人は責任力というコトバが昔からある日本語だと思ってるんじゃないか?なんて気がしてくるからおかしい。ひょっとして、ホントにそう思ってたりして(笑)。


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私も「責任力」って意味不明で一応辞書を引きましたが責任の下に力がついた言葉はありませんでした。麻生さんに一度解説願いたいものです。傷跡をしょうせきとワザワザ音読みにして難しい言葉に置き換えるのが麻生さんの得意技ですから、期待しています。

投稿者 お : 2009年08月12日 22:51



2009年08月13日

塩丸イカの酢の物、茄子と厚揚げの煮物、ソーセージ炒め

 スーパー「マツヤ」で「塩丸イカ」なるものが信州名産として売っていたのでゲットした。小ぶりのイカを丸ごと茹でてから塩漬けしたもののようだが、私はすでに塩抜き済みで輪切りしたのを買い、キュウリとメカブを合わせて三杯酢で食す。初めての味ではなく、過去に食べたことがあるはずの味でした。
今日の昼間、著者校の済んだゲラを郵送しようとして郵便局に行ったら、旧軽銀座は物凄い人出で、「ミカドコーヒー」のソフトクリーム売り場前には長蛇の列ができていた。福光さんからここの「モカソフト」が美味しいと聞いてはいるのだけれど、さすがに並ぶ気にまではなれず、そそくさと人混みをあとにしようとしたら、「今朝子ちゃん!」と声がかかってビックリ。振り返って見れば星野夫人で、やっぱり郵便物をを出しに来られたらしい。それにしてもこんな人混みでバッタリ会うものかしらと思いつつ、なにしろ町が小さいし、みんなが必ず利用する郵便局とかスーパーとかの施設の数が限られているために、人に出会いやすいのは確かで、この住まいをご紹介戴いた不動産屋さんのMさんという女性とは道やスーパーで何度も会ってしまう。で、昨日はMさんにクリーニング屋さんがないかと訊いたところ、やはり近くにはまったくなさそうなので、不動産屋さんに出入りする業者の方にお頼みすることにした。考えてみれば、別荘地だからクリーニング屋さんも巡回方式なのだろう。とにかくスーパーと文房具やさんと本屋さん、ドラッグストアにコンビニは見つけてあるので今のところ支障は来していない。いずれも歩ける範囲に一軒しかないというのは却って気が休まるようなところもある。三軒茶屋のようになんでもがあり過ぎると、どこの店が一番安いかとか、品揃えがいいのはどこ?とか気になって、選択肢の多さにこちらが疲れてしまうこともないとはいえない。ただしその分、諸物価は確実に安いので、まあ、何事も一長一短であります。
今日の軽井沢は丸1日すっきりと晴れていて、夜もきれいな星空が見えます。けっこう珍しいことです。




2009年08月14日

やまめの塩焼き、キャベツサラダとソーセージ炒め、山伏茸の味噌汁

やまめはいわなより香りがあって好きかも。焼き方に成功しただけかもしれない。嬬恋のキャベツは甘くてオイシイ。奄美の大塚さんからシンプルなサラダの作り方を教わっておいてよかった。山伏茸は妖怪マタンゴみたいなキノコで、安かったからゲットしただけ。レタスを買おうとしたら、ええっ、こないだとゼンゼン違うじゃん!とビックリするほどの高値になっていて、明らかにボッてる感じで、これをお盆ボリとでもいうべきなのでしょうか(笑)。とにかく終日からっとして真っ青な空が広がる珍しいくらいの好天に恵まれた今日の軽井沢はどこもかしこも人とクルマがいっぱいで、夕方スーパーに行く道で、たまたま目の前に停まったタクシーの中に辰巳琢郎のご一家?を発見。いかにもええとこのボン風に見えました。
ところでたまたまといえば、つい先日、米朝事務所の大島さんと「ねえ、山城新伍って死んだんだっけ?」「そういえば最近ゼンゼン見ないよね」なんて話をしたばかりだから、今日の訃報には、いささかの感慨を催したものだ。東映時代劇最後のスターといっていいのかどうかはわからないけれど、私にとってはやはり「白馬童子」の人であり、そういえば当時TVの人気番組は時代劇や西部劇ばかりだったので、乗馬シーンもやたらと多かったのである。西部劇では「ララミー牧場」、「ローハイド」「ボナンザ」、「アニーよ銃をとれ」ではヒロインも馬に乗るし、時代劇でも「琴姫七変化」があったりして、とにかくヒーローやヒロインは馬に乗るものだという刷り込みが当時にできちゃったために、乗馬をしたくなったのだと私は人によく言うのであるが、私より若い世代になると、馬に替わって当然クルマに乗るのがカッコイイになっちゃうのだろう。で、ナンパの三種の神器でもあったクルマに乗る男性を、私はベンリな人ではあっても、カッコイイとはつゆほども思わなかったのは、ハイヤーやタクシーのイメージが先行しちゃってたせいだろう。なら白馬に乗った王子様にプロポーズされたらクラッとなったかといえば、そんなわけはないでしょうけど(笑)。なぜこんなことを書くかといえば、ブログ右のニュース欄でもご存知の通り「今朝子の晩ご飯」Part4で巻末に載せるQ&Aコーナーの質問募集をしていて、応募の中に「松井さんは結婚しないのですか?」という質問があった話を昨夜スラッシュの進藤さんから聞いたからである。「なぜ結婚しなかったのですか?」でなく「結婚しないのですか?」という現在形の訊き方にシビレまくって(笑)、これは張り切って答えなくちゃ!と思った次第。この手の質問どんどんお寄せくださいませ\(^_^)/


コメント(2)

私達の時代は馬に乗れる人がカッコよく憧れでした。
「ローハイド」男の子達がスリッパを持って「イヤ〜」と言いながら机の端を叩いてました。「ローレン、ローレン、ローレン」とみんなで合唱していたら授業をしに来た先生までが歌ってましたねえ。
長閑な中学生時代でした(^o^)
次にカッコ良かったのがハーレーダビットソンに乗った男性。これも憧れました。

投稿者 お : 2009年08月14日 21:46

軽井沢の夏はカラッとして過ごし易いでしょうね。先週土曜に国産ワイナリーのオーナーが旧軽のクーカルに集まり北海道から山形、長野、山梨の蔵の14銘柄の国産ワインと地元食材を使ったワンスプーン的料理で遇す会に出席。今にも夕立が来そうな夕刻前に終幕になりハルニレテラスで信州バケットを買い求めてから手打ち蕎麦東間で蕎麦懐石を賞味したが、特にすっぽん鍋が美味でした。軽井沢駅に帰りあさまを乗変して20:04分に飛び乗り席辺りに行ったら自席にもう年配の方が座っていたのに加え後から来た外国の方も自分の席だと主張し、トリプルブッキングかと思いきや車掌に聞けばお二人とも一本後のあさまでした。面倒だから空いてる席に座って帰京したが軽井沢駅ではグリーン車から先に満席になる人気にも拘らず、一車両しかないから前後も弁えず来た列車に飛び乗ってしまうものなのかと考えましたが40分も時間が違うのに一旦、思い込むと考える余裕もなく飛び乗ってしまうのは他人も自分も同かなと思いつ帰京しました。

投稿者 DAWN : 2009年08月15日 11:11



2009年08月15日

花豆ご飯、精進揚げ

今の住まいのオーナー北住さんから頂戴した、お母様手作りのおこわと野菜の天ぷらを大変おいしく戴きました(^_^)最初お電話で「母が作った豆ご飯を持っていきます」と言われて、???だったのは勝手にエンドウ豆を想像していたからで、ネットで調べたら軽井沢周辺では写真にあるような大きな花豆を使って赤飯を作るのが一般的らしい。たぶんお盆に食べる習慣もあるのだろう。そういえば私は子供のころ、お盆に必ず食べるものって何かあったっけ?おはぎ?とか首をひねりつつ、それぞれの土地の行事や食習慣はなるべく大切に残したいものだと思われました。
今日は終戦記念日でもあるので、これもなるべく風化させないように日本人の記憶に長く残したいものだと思われます。
今年の夏はNHKが戦争証言の報道に力を入れていて、「日本海軍 400時間の証言」と題した海軍エリート参謀たちの証言も現在の官僚体質と非常に通じるものがあって面白く見たが、昨夜の「忘れないで、わたしたちの戦争」と題した一般兵士や将校の証言記録の生々しい迫力には圧倒された。ことに淡々とした口ぶりで「私は人も殺しましたよ」といって、まるではにかんだような表情を浮かべて目を宙に泳がせた高齢者の男性と、「そんなこと私は初めて聞きました」と目頭を押さえるご夫人の姿は今も忘れがたいものがある。スタジオゲストの五木寛之氏が「現在ひょっとしたらまた戦争が起こりそうなムードがあるからこそ、こういう番組をするんでしょ」的な発言をなさったが、かつての太平洋戦争のようなかたちではないにしろ、日本が他国の戦争に加担する可能性は今後大いにあるような雰囲気なので、私も最近「円朝の女」や「銀座開化おもかげ草紙」Part3の中で戦争の話を書いたりしてるのである。日本が近代化に向かう段階で大英帝国が日本を指嗾して戦争に駆り立てたのは紛れもない事実であり、それが彼らにとっては商業活動の一環であったことを忘れてはなるまい。今後日本もまた自らの手を汚さすに、武器輸出というような露骨な方法でもなく、他国の戦争による金儲けをたくらむ企業は少なからずあるだろうし、自分たちが直接被害をこうむらずに経済が豊かになるならそれでいいじゃない、というふうに考える人びともまた余りにも多そうである。
私は太平洋戦争で身近な人が亡くなっているわけでは全然ないが、3歳から6歳まで親の手から私を預かって育ててくれた女性が戦争未亡人で、仏壇に白い骨箱が置いてあって、「中あけたら、入ってたんは石だけやった」と何度か聞かされた覚えあり、その言葉が今も記憶にしっかりと残っている。


コメント(3)

キャベツのサラダ作りました。九鬼さんの濃い目のごま油が手にはいりましたので。親子3人で半分は食べましたが、まだ物足りないくらいでした。お肉は別に焼いて添えました。一緒に炒めないほうが美味しいですね。

私が子供の頃、近所のおっちゃん達が「朝鮮で戦争してくれた御蔭で日本は儲ける事ができたんや」と言っていたのを思い出しました。まだ日本が敗戦から10年も経って無い頃。空襲で家族を失った方、大きな怪我をされた方、戦争未亡人と言われる片達が身近にいる時代でも、そんな感覚の方も居たのですから、今なら居て当然。
人の心は得なほうに流されやすい、それが人間と人間がを殺しあうような事であっても。殺されるのも、罪の無い人を殺すのも絶対に嫌!そんな単純な事から考えたいと思います。

投稿者 お : 2009年08月15日 22:50

なじみのお寿司屋さんの「お父さん」は昭和19年浅草生まれです。東京大空襲の夜、年の離れたお姉さんが赤ちゃんだった「お父さん」をおぶって地獄の中を逃げ回ったそうです。ご本人にはまったくその記憶がないのですが、お姉さんの首筋に火の粉が飛んできて、小さな火傷痕がずっと残っており、お父さんにとっての戦争の記憶はそのお姉さんの火傷痕だとおっしゃっています。
防空壕はぎゅうぎゅう詰めで、赤ちゃんだった弟を背負った年若いお姉さんはその中に割り込むことも出来ず、火傷を負っても赤ちゃんと一緒に川に飛び込むことも出来ず、走り回って逃げて行ったそうですが、その防空壕にいた人は全員亡くなり、川に飛び込んだ人も多くが亡くなったと聞いて、「お父さん」は、お姉さんの火傷痕を見るたびに「この火傷痕が自分を生かしてくれた」と手を合わせるそうです。
8月半ばにメディアが「戦争」特番を放映することが、この季節のひとつの約束事のようになっていますが、「お父さん」にとって、お姉さんの首に残る火傷痕は、季節の約束事ではなく日常だったんだと思うと、先日生まれたお孫さんたちにも「戦争」が日常にあったことを語り継いで下さい・・・とお願いしました。

投稿者 Fukusuke55 : 2009年08月16日 09:53

昭和19年の11月に学童疎開先で発病して帰京、20年3月10日の翌朝家族と父の郷里の香川県観音寺に縁故疎開をするために東京駅から出発しました。駅は無事でしたが途中まだま燃えているビルも見えました。途中名古屋の大空襲のため、笠寺という駅から、焼けたばかりの名古屋の街を歩きました。「周りを見ないで1まっすぐ前だけ見なさい!」と母に言われても焼け焦げた死体や呆然と立っている人を見て泣きながら歩きました。名古屋駅で「子供が疲れているから一晩大阪の義兄さんの家に泊めてもらおう。」という母の言葉を父が断固反対して観音寺まで直行しましたが、その晩大阪の大空襲で天王寺の伯父の家は全焼、伯母は亡くなりました。誰もかれも生死の境目で生きてきた時代です。孫たちのために書き残すべきでしょうね。

投稿者 隅田の花火 : 2009年08月16日 11:39



2009年08月16日

小鳥の森レストラン

日曜恒例の乗馬で、今日は馬場から浅間山が終日くっきり見える好天に恵まれるなか、2鞍とも中間種の馬に騎乗。2頭ともお利口さんで、私はすっかりなめられてしまい、騎乗中に隙あらば草を食べようとするから、それを阻止するのに懸命でした(笑)。お昼ご飯はインストラクターの真理先生のご紹介で、近くにある「小鳥の森レストラン」で食事。
この道をひたすらまっすぐ行ってくださいと言われたのは人っ子ひとり通っていないキャベツ畑とレタス畑の真ん中を貫くあぜ道で、しばらく行くと森になり、森の中に忽然と野外レストランが現れるという、まるでメルヘンの世界を地で行くようなフシギな感じで、木陰に置いたテーブルで待つことしばし。日替わりメニューで完全なお任せだから何が出てくるのかさっぱりわからないのもますます好奇心をそそるのだった。で、最初に茹でたトウモロコシと海苔巻き寿司が一切れ出てきて、これはどうやら前菜らしいとは思ったのだけれど、次に山盛りの野菜焼きそばが登場し、これにシラスおろしとキャベツのわさび漬けが付いていたから、ふつうはこれがメインだとみて当たり前。ところがそれからさらに山盛りの豆腐サラダが出てきたから、ええっ!こんなに頂戴するんですか?と私が思わず言ったら、どうぞ残してくださって結構ですよと言われるも、取れたての野菜がふんだんに入ってオイシイのでついつい箸が進み、なんとか全部食べ終わったたところで、今度は「今ちょうど焼けたばっかりで」とイカの丸焼きを一匹丸ごと出され、また野菜たっぷりのお味噌汁と、さらにオニギリが2個も出てきたから仰天してしまった(@_@)。ご飯もオイシイのでイカの丸焼きをおかずに完食してしまい、最後に「コーヒーはいかがですか?」と言われたときは、これでもう食べ物は出てこないんだ……といささかホッとしたものである(笑)。これだけ食べて、なんと500円のワンコインランチというのもオドロキで、なにしろシチュエーションからしてフシギなだけに、まさに狐につままれたような感じとはこのことだろうと思いつつ、また人っ子ひとり通らない農道をゆっくり歩いて帰りながら、人生にこういうフシギなひとときが持てたことを神に感謝したいような気持ちになったものであります。
ちなみにランチをそれだけ食べたら、当然ながら晩ご飯は食べられなかったのでした。
写真上段は浅間山をバックにしたクラブの馬場。中段はレストランに至る人っ子一人通らない農道。下段は忽然とあらわれたレストランのテーブル。


コメント(1)

突然のコメントですみません。
小鳥の森レストランには
時々お邪魔しています。
実は、人っ子一人通らない農道・・・・
あれ、町道なんですよ、一応(笑)
我が家は、
その人っ子一人通らない農道の脇の森の中にあります。
東京から移住して10年。
この道を、さて、何人の人が通ったか・・・・・。
多分のべ200人には達していないんじゃないかと。
農道や林道のほうが整備されていて、
県道とか町道は荒れてる、
なんてことが結構多いってこと、
移住して初めて知りました。

小鳥の森レストランの不思議な空気、
また、吸いにきてくださいね。

投稿者 農道脇の住人^^ : 2009年09月04日 14:21



2009年08月17日

野菜のグリル、鶏の丸焼き、骨付き豚のローストほか

 新潮社の小林姐さん、クスノセ氏、田中範央クンと軽井沢六本辻の「ピレネー」で食事。ここは大きな暖炉で地元の肉や新鮮な野菜を焼いて塩でシンプルに食べさせてくれる店で、オススメの千代幻豚(ちよげんとん)のローストは脂身が甘くて美味しかった。野菜のグリエや前菜もたっぷり食べられてGOOでした。
新潮社の方々にお会いしたら必ずお話ししたいと思っていたのが村上春樹の新作「1Q84」のことで、エンターテイメント的な仕掛けを使って、メタ・シアターならぬメタ・ノベル的な試みを意図した作品であることはわかるのだけれど、非常にポピュラリティーを意識したアイテムのちらばらせ方や、わざとのような文体の稚拙さや、時間を逆行させて結果何もかも放り出したエンディングが果たして意図的なものか、単なる失敗なのかが気になっていて、続編が書かれるという噂もホントなの?とか訊いたところ、さすが新潮の方々は小説の話になると皆さん俄然いきいきと持論を展開なさるので面白かった。で、結果、これだけ色んな意見が言い合える小説として作者は提示したのかも?てな結論に達したのもおかしかったのであります(笑)。で、拙作に対してもいろいろとご意見を頂戴し、今後どちらかといえば歴史小説をハッキリと意識した作品を書いたほうがいいのではという話から、誰か書いてみたい人とか時代とかありません?という質問に、「これ言うとゼッタイ呆れられると思うけど、バロン西」とつい口にしたら、「ああ、それいいかも」とあっさり言った姐さんである。たまたま先週TVで「硫黄島からの手紙」を見て思いついたうわけではなくて(笑)、私が西竹一大佐のことを知ったのは小学生の頃に「冒険王」か何かで読んだのが最初で、当時からずっと悲しくてカッコイイ人だなあと思い続けていたのであった。関心を持ったのは当時から乗馬に対する憧れが強かったせいもあるのだろう。華族の妾腹に生まれたという生い立ちや、日本ではなかなか理解されにくい人柄で、そのことが結果的に悲劇的な最期を遂げさせたという点など、私好みの人物ではあるし、趣味の乗馬もしっかり役立つので、いつか書けたら書きたいなあと漠然と思ってはいたのだけれど、うっかり口走った相手が小林姐さんだったから、「じゃ、来年はそれでよろしく」てな話になって引き揚げていかれたのであった(-_-;)私はこうして色んなうっかり発言でドツボルのである。「小説新潮」の企画で作家の健康法みたいな特集をやるらしく、姐さんはまたもう一度取材でこちらにいらっしゃるとのことでした。


コメント(2)

初めまして。
京都下京在住の小娘です。
松井さんの小説やブログは、以前から楽しく拝見しています。
この記事を見て、嬉しくなってしまいました。
私も、子供のころに週刊ジャンプでバロン西のマンガを読んで以来、気になる人物だったので。
松井さんの書かれるバロン西、是非読んでみたいです。実現しますように…。
うちの母も、松井さんのファンです。
乱文失礼いたしました。

投稿者 usa : 2009年08月18日 08:29

「1Q84」店頭に山積み・・・。熱し易く冷め易い日本人にしても早すぎ^_^;

自民党も駄目だけど、民主党も若けりゃいいってもんでもないでしょうに、頼りない人ばかりが。30日までが長く感じどうでもよくなってきました〜。

投稿者 五島 : 2009年08月18日 21:30



2009年08月18日

ズッキーニと椎茸のおかか炒め、梅しらすご飯

ズッキーニと椎茸を炒めて酒と醤油を注いでオカカを振りかけただけ。野菜やキノコがやっぱとても美味しい信州であります。ご飯には市販の刻んだカリカリ梅としらすをトッピング。昨夜の反動で低カロリーに徹してみました。
昨夜NHKの上村プロデューサーからのメールで、「知る楽・極付歌舞伎謎解」の第3回放送分「身替わり劇のメカニズム」が世界の教育番組コンクールの出品作品としてノミネートされたという嬉しいお報せを頂戴した。すでに英語のナレーションも出来ているそうで、「寺子屋」を中心に身替わり劇という現代では日本人でさえ抵抗を感じるようなドラマの解明を試みただけに、海外の審査員に果たしてどういう反応があるのか非常に興味深いものがあります。
ところで興味深いといえば、今日はいよいよ衆議院選挙の告示日で、各選挙区の成り行きが興味深いといった感じの報道がTVでずっと続いているのだけれど、いわゆるドブ板選挙なるものは、政治家ってホントそんなことが平気で出来るんだ!!!というオドロキの映像の連続で、後援会の壇上で土下座したり、夏祭りのハシゴをしたりと、なんだかスポーツやってる子がみんな「巨人の星」を見てウサギ跳びやってるような時代からちっとも進歩してない日本の政治風土には心底あきれるほかないのである。やるほうもやるほうなら、政治家にそういうことをさせてる後援会の連中もどうかしてるし、要は議会制民主主義というものがこの国ではいまだにちゃんと理解されていない証拠としか思えないのであった。それとも、政治家にはそこまで恥知らずのDNAがないとなれないと印象づけ、良識ある一般人を思いっきり引かせた上で、結果的に議員世襲を存続させようとする自民党の陰謀なのだろうか(@_@);


コメント(1)

解らないものですねえ、松井さんの歌舞伎の解説は面白くてわかりやすく、翻訳されて外国の方にも、歌舞伎を見るためのガイドブックにして頂きたいと思いますが「身替り劇のメカニズム」だけは今を生きる日本人でも理解はできても納得な出来ないですよね。それを世界教育番組コンクールにノミネートされるとは凄いですねえ。

特に「寺子屋」の一幕なんて、車引き、筆法伝授、加茂堤、賀の祝いを見ないと日本人でも「なんで管相丞の息子が寺子屋の師匠の子に化けてるの?なんで我が子を身替りに殺させても松王丸が管相丞の息子を守るの?何故桜丸が可哀相なの?桜丸って誰?」
特に我が子を主筋の子供の命を守るために殺させる!!西洋の騎士道にもこの心情はあるのでしょうか?

投稿者 お : 2009年08月18日 22:28



2009年08月19日

エルミタージュ・ドウ・タムラ

翻訳家の松岡和子さんは「馬に乗ってるとシェイクスピアも何も頭から吹っ飛んじゃうのよ!」と仰言るくらい乗馬にハマってらっしゃるのだが、今年は一度いっしょに外乗しましょう!と大いに盛り上がって軽井沢にお越しになった。で、その前夜祭としてまずオイシイ晩ご飯をごいっしょすることになり、こちらへいらっしゃるのは久々だと聞いて、せっかくならこの店!と選んだのはフレンチの名店タムラである。以前から一度食べてみたいと思っていた地元ならではの新鮮な素材を活かした野菜のフルコースは見た目も美しいし、松岡さんがいみじくも仰言ったように「ベジタリアン的なストイックさは全然感じさせない」豊潤な味わいが堪能できた。上段の写真は桃のポタージュで、器も凍らせて中をくりぬいた桃を使っている。中段は
冷製ボルシチというより季節の野菜のビーツジュレ寄せで、夏トリュフがカタマリでごろっと入ってたのにはびっくり。下段は中にラタトイユを仕込んだ花ズッキーニのフライ。ほかに中に生ハムを仕込んで焼いたトウモロコシのトウモロコシのアイスクリーム添えも美味しかったし、本当にいま採ってきたばかりという感じの高原レタス類を魚醬ソースで戴くのは絶品。特定農家で栽培されているという生で食べる茄子はまるで果物としか思えないような甘みがあった。デザートは別室に案内されてフルーツトマトのコンポートのメロンソースがけやフランボワーズのソルベを戴き、全体に夏らしく涼しげなフルコースだった。素材が全部野菜だから、いつかまた季節を変えて全く違う味を楽しみたいものであります。


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コクーン牡丹灯籠初日、圓朝まつり、昨日のタムラと同じ日に接近遭遇させて頂き欣喜雀躍でした。早朝4時半から6時間近く軽井沢大賀ホールで辻村伸行サンと師の横山幸雄先生のピアノリサイタルの追加発売券発売に並んで疲れた身体が地元野菜と冷製コンソメやジュレトマトのコンポートで癒されました。

投稿者 DAWN : 2009年08月20日 08:57

牡丹灯籠初日.圓朝まつり.昨日のタムラと今月三回も松井さんに接近遭遇してしまいました。タムラの野菜料理は早朝四時半からの8/25の大賀ホールの辻村伸行・横山幸雄先生のピアノコンサートの券の争奪戦騒ぎの疲れが癒されるお味でした。

投稿者 dawn : 2009年08月20日 09:29



2009年08月20日

天せいろ、季節野菜の炒めサラダ

旧軽ロータリーの「川上庵」で松岡和子さん(写真)のゴチになりました。
けさはまず松岡さんと家の近所を軽くお散歩したあと、バスを途中下車して白糸の滝にご案内してからクラブに行き、共に1鞍レッスンを受け、そのあと25分程度の短い外乗を楽しんだ。去年Mさんご夫妻とご一緒した初の外乗は正直途中死ぬほどコワイ思いをした超ハードな外乗だったが、今年はとてもゆったりペースで、真理先生のおっしゃる「いちばん安全パイ」的な馬に騎乗させてもらったこともあって、わりと余裕をもって楽しむことができました(^_^)松岡さんには物足りないのでは?と思いのほか、実は山道でこんなに長い外乗をしたのは全く初めてで、非常に面白かったし、馬にカラダを添わせるとてもいい勉強になった!と大変ご満足戴けたのは何よりだった。で、惜しむらくは空が曇って雄大な浅間山の風景が見られなかったことで、それよりもっと残念なのは騎乗の際にカメラを忘れて激写できなかったことであります。なので外乗の写真はなく、代わりに白糸の滝とクラブで子供たちがポニーにしっかり乗ってる可愛らしい写真を載せておきます。松岡さんからは、乗馬と人生の良き先輩としていろいろなお話をお伺いできたし、その点でも実に有意義な1日を過ごせました(^_^)/




2009年08月21日

鶏もも肉焼きズッキーニ添え

旧軽銀座の中に小さな鶏肉屋さんがあって、鶏肉をその場で必要な分量だけ切って売ってくれるので調法している。で、そこに買いに行くたびにフシギに思うのは、常に鶏を丸ごと串に刺してぐるぐる回しながらローストしてることで、それも一つや二つなら店の看板代わりと見てもいいのだけれど、今日なんか10個以上の鶏の丸焼きがぐるぐるしてた(@_@)前にここで買い物してたら別荘族のお嬢様がいらっしゃって、だれだれさんはまだこちらにおいでになってないのかしら?なんて店の人に訊いていたから、どうやら別荘族御用達の鶏屋さんで、注文を受けて鶏の丸焼きを作っているのだろうが、それにしてもクリスマスでもない時期に鶏の丸焼きがこんなに需要のある町ってちょっと珍しいんじゃないでしょうか。
ところで今日は夕方に新潮社の小林姐さんとライターの方がおいでになって、私の健康法としての乗馬に関するインタビューをお受けした。で、おふたりは軽井沢に着くなりわが住まいにお越しになって、インタビュー終了後は軽井沢でお茶もせずにお引き揚げになったが、姐さんが慌てて帰った理由は今夜A賞N賞の授賞パーティがあるからだった。今日がその日であることを私が知ったのは姐さんたちが来る直前にサントリーの宣伝部長久保田クン(小学校の同級)から電話で「今朝ちゃんは今日の授賞パーティには行かへんの?」という問い合わせをもらったときで、「それよりお宅の会社、合併で大変なんじゃない?」と当然ながら訊くはめになった。「オーナー一族が決めはることに僕らは別に異存はないけど、逆に向こう(キリン)のほうが大変なんちゃうかなあ。株主とかも多いわけやし」とのことで、「まだ僕ら現場レベルには何も降りてきてないから、今まで通り粛々と仕事してるだけや」と至ってのんきそうだった。で、非上場企業には目先の利益ばかりに囚われないよさもあるという話から、金融立国って一体なんやってん!というような話にもなり、また秋になったらお互い一席囲んで歓談しようという結論に達したのであります。




2009年08月22日

ニジマスの塩焼き、椎茸とアスパラガスのソテー

イワナやヤマメに比べてニジマスは格段に安く売られているが、お値段ほど味に差がわるわけでもなさそうである。いずれも信州産の食材だが、やっぱり椎茸はむちゃむちゃオイシイ。軽井沢に滞在する日も残り少なくなってきたので調味料を買い足すわけにもいかず、今日はシンプルな味付けにしたのだが、カウントダウンといえば総選挙もいよいよで、皆さま「由良之助か、待ちかねたわやい」という塩冶判官のような心境ではなかろうかと思われます。
昨夜は京都の妹から電話があって、彼女は自宅の向かいに前原誠司の事務所があるためか(笑)根っからの民主党支持者なのだが、「政権はゼッタイ変わってほしいけど、民主党のマニフェストもどうよ!やねん。児童手当もうちにはもう関係ないし、高速道路の無料化も要らんこっちゃで」というのだから、民主党も楽勝ムードを引き締めないといけない雰囲気ではなかろうかと思われた。とはいえ、これだけ長期間の選挙戦を設定したのだから、当然ながら政権与党たる自公の巻き返しがもっともっとあるはずだと私は見ていたのだけれど、案外それが下火なのは民主の戦いぶりがいいからでは全然なくて、両党ともブレーン不足のせいなのか、有権者をなめとるせいなのかはわからないけれど、些末なネガティブキャンペーン的戦略があまりにもお粗末に過ぎたせいだろう。もうそれだけで、あんたらに政権担当能力はない!と見切りをつけた人もいたかと思われる。
そもそも自民のウリであるらしい成長戦略なるものも、米国バブルに踊らされた小泉政権下の金融立国構想に対する総括もきちんとできずに、またしてもゼネコンに金を配るしか能がなさそうな人材ばかりで実現できるかどうかも怪しいとみなくてはならないし、大体ニッポンの恥さらしみたいなことをやってくれた大臣がいた党に、ニッポンを守るのはわれわれです!と言われた日にはムカッとくるのは当然でありましょう。


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麻生さんは、偏向したマスコミは伝えませんが、最近の外交的成果は目覚ましいものがあります。反面民主党が政権取得後に行おうとしている政策は外国人の地方参政権他、統一教会マネー(故人献金)に毒されている事を証明するような政策ばかりです。日教組、韓国民団や朝鮮総連が支持母体である事実をご自分で一度確認された方が良いと思います。
僭越ながら私のブログ(田中 徹 社長ブログ http://ust.cocolog-nifty.com/blog)も覗いてみて下さい。

投稿者 田中 徹 : 2009年08月23日 18:14



2009年08月23日

和風ハンバーグステーキ

今日の軽井沢はもうすっかり秋の訪れを感じさせたが、旧軽ロータリー付近は観光客の訪れで大いに賑わい、迷子の呼び出し放送がさかんに聞かれた。今週は木曜日に外乗をしたから今日はしっかり仕事をするつもりで早朝6時に執筆を開始したら、午後3時には一段落し、近所は人とクルマがいっぱいで散歩もできず、そんなわけでやっぱりクラブに行って、夕方の最終レッスンで1鞍騎乗してしまいました(^_^ヾ
お世話になってるインストラクターの真理先生はもともと馬場馬術の名アスリートで近年は馬のマラソンともいえるエンデュランス競技で初出場初優勝をなさった方だが、今年は十数年ぶりに9月の東京馬術大会に出場なさるそうで、「これに乗るんですよ」と今日紹介されたのは見るからに賢そうな顔をした馬だった。「馬でも賢そうに見える顔があるのってなんだかフシギですよね」と私が言ったところ、「馬は顔で選んじゃいけないなんて言うんですけど、でもやっぱり馬術競技に出てくる馬はみんな良い顔してますね。ただ可愛いじゃなくて、どこかピリッとした顔の馬じゃないとダメかもしれませんねえ」とのことでした。
帰りは遅くなったので住まいの近所にある洋食屋の「ガンボ」で食事。ここの信州牛を使ったハンバーグは有名で、店の前にはいつも人が並んでいる。なので一度帰宅してから出直した。厨房に人が少ないので多少待たされるのが難だが、とてもリーズナブルな料金で美味しいから人気があるのはうなずけます。




2009年08月24日

ブラートブルスト・チョリソーのソテーとズッキーニのオカカ炒め

食材は共に旧軽ロータリー付近の店でゲット。要はフランクフルトソーセージではないかと思うものはその名もズバリ「腸詰屋」で買い、軽く茹でてから炒めてくださいと言われてその通りにした。あまりにもカンタンな晩ご飯なので、おまけに美しい浅間山の写真を添えておきます。
今日は夏の甲子園の決戦が行われた模様で、私は結局見てないのだけれど、新潟出身のヒメは仕事に手がつかなかったそうで、夜のニュースだけ見ても、さもありなんと思えるほどのスゴイ試合をした日本文理と中京どちらも大健闘を讃えたいものです。
 ところで昼間は毎日新聞の内藤記者から2度お電話を頂戴し、明日掲載される記事についての追加取材をお受けした。私が時代小説の中に「現代」の問題をわりあい意識して忍ばせているというような発言に対して、まず具体的にどんなことかと訊かれたので、小説によっていろいろで、まあ政治や社会状況といったところでしょうねえとお答えし、一度はご納得戴いたのだけれど、「もうちょっと具体的に、たとえば自民党の政治とか、そういうことってあります?」とさらに訊かれ、「ええっ!それって今の時期だからそういう質問が来ちゃうんですか?」と私。「そこまで言いたくないですよね」と内藤さん。「ただ、デスクのほうで、もうちょっと具体的なフレーズが欲しくて」「うーん。たとえば格差社会に対する憤りとかですか?」「そうそう、そういった具体的なことが何かあったら」と訊かれて、小説によって問題にしてることが違うので一口には言えないとした上で、近刊予定の「円朝の女」の背景に使った日清戦争の一例だけを挙げてようやくご納得戴いた。で、これを含めてこの時期の政治的な問題についてはちゃんと話すなり書くなりしたいとは思いつつ、月内に〆切り4本あって、明日2本控えてるので今日はここまでに致しますm(_ _)m




2009年08月25日

焼肉

午前中に星野夫人からお電話を頂戴し、京都からお母様が来ていらっしゃるとのことで、ご一緒に焼き肉をご馳走になることになった。で、私は前に幻冬舎のヒメから、雑誌「ゲーテ」の特集「軽井沢旨い店完璧ガイド」の色刷り校正用紙をもらっていて、そこに紹介された店の中に前回星野さんにご馳走になった蕎麦懐石の「東間」が入っていたので、ひょっとして今回も?と思いつつその色刷りを持参したら、案の定そこに紹介されている焼肉店「一龍」でした(^_^)厳選された信州牛を使った特上ヒレや特上カルビ、タン塩いずれも歯ごたえは杏仁豆腐なみに柔らかくて脂が甘く、生肉で食べてもいいようなクセのないすっきりした味わいで、私の焼き肉観を変えてくれました。これで私はその特集で取り上げられた店を4店も味わっていて、まるで「ゲーテ」のモニターのようです(笑)。星野さんは「一龍」のママともお知り合いなので私が持って行った色刷りを見せられたのだった。
 で、毎回オイシイものをご馳走になった上に、面白いギョーカイの裏話をお聞かせ戴く星野さんだが、今宵は武智鉄二先生が昭和30年代に演出されたオペラ「アイーダ」を実際にご覧になっているという話を伺えたのが私にとっては最大の収穫だった。神宮外苑で歌手2000人を動員し、生きた象やラクダや馬や羊を練り歩かせたという当時としては度肝を抜くような演出は婦人画報に掲載された写真と、朝倉摂さんによる観劇記録でしか知ることができなかので、「正直ご覧になってどうでした?」とお伺いしたら、「そりゃ当時は音響が今みたいによくないから、聞こえる場所と聞こえない場所があったり、風によって音の運ばれ方違ったりということはありましたが、そりゃ凄かったですよ。へえー、スペクタクルってのはこういうのを指すんだって、ひたすら魂消てましたよ」とのこと。で、そのときに演出助手を務めたのが永六輔氏だということはご本人からお伺いしていたので、その話をしたら、そこから永さんや野坂昭如氏らが放送業界におられた頃の面白いエピソードをお伺いし、帰り道ではプリンスホテルと天皇家の関係からまたまた面白い話をお聞きしたのだけれど、「今日はさすがにちょっと書けない話ばっかりですよね〜」と私が言ったら、「今朝子さんでも書けないことがあるんですね」とお互い大いに笑ってお別れしたのでした。




2009年08月26日

茸の蕎麦パスタ

椎茸、シメジのほかにズッキーニと一昨日の残りのチョソーを具にして、土産物の「そばパスタ」なるものを使用。フィットチーネ状だが、スパゲティ状にしたら、なんだフツーの蕎麦じゃん、と言われてしまうからではないか?と思われるような食感であります(笑)。
今月中に入稿する予定の原稿はあと3本あって、まだ完成してはいないが、今日やっとなんとかなりそうな感じがつかめたところで、明日は朝10時から夕方5時半まで東京でNHKの撮影。明後日も朝10時から夕方6時まで撮影で、29日は京都に帰って父親の最後の調理で「川上」の料理を味わい、30日に東京で投票してからまた軽井沢に戻ってしっかり入稿するつもり。PCで書いた原稿はフラッシュメモリーで簡単に持ち運べて、どこでも書き直しができるからベンリです。
ところで今月入稿する予定の1本「銀座開化おもかげ草紙」シリーズでは日本最後の内戦となった西南戦争を背景にした関係で、明治初年の資料に数多く目を通すはめになり、近代国家としての日本が誕生してからたかだか百三、四十年しか経っていないという事実を改めて考えてしまうのだが、当時の資料を読めば読むほど、よくぞまあ当時の人たちは、こんな民度で近代国家を創りあげたものだと感心せざるを得なくなる。これは何も日本に限った話でもなく、たとえばロシアも近代化の過程がいかに複雑怪奇且つ多難だったかはドストエフスキーの「悪霊」なんかを読むとよくわかるのだけれど、ともあれ世界各地の民族がそれぞれ固有の諸問題を抱える中で近代に多くの「国家」として成立した事実を人類の歴史的必然と認識し、近代「国家」が果たした役割を俯瞰するところから、現代の、あるいは近未来の国家像をイメージするのが歴史的視座に立つことであるのはいうまでもない。
「近代」は簡単にいうと、産業革命による飛躍的な生産増大によって人類が爆発的に増えることを可能ならしめ、移動通信手段の急速な進歩によって第一次グローバル化が実現した時代である。産業の育成と共に生産能力を高めるためのコミュニケーション能力の開発すなわち教育が、「国家」の果たす最重要の役割であり、産業界をバックアップして「国益」を追求することが「国家」としての正義と認識された時代でもある。結果、爆発的に増えてしまった人類のもたらす諸問題を抱える「現代」は、「国家」に求められる役割が自ずと違ってくるのもまた歴史的必然であろうと思う。にもかかわらず近代化が実際のところ急速には達成されなかったように、現代も多くのクニが「近代」の殻を引きずるどころか、まだこれからやっと近代化に向かうクニもあって、そうしたバラツキが「国家」の役割を不鮮明にしている点はむろん否めない。
その点をひとまず置いて、私の個人的な見解を申し上げるなら、歴史的視座に立つとき、今後の「国家」の果たすべき重要な役割は、グローバル化した企業の利益追求に対する監視と、弱者の保護という2点に概ね絞られるのではないかと考えられるのである。これが私の基本的なスタンスであることを前提にして、衆議院選挙の話をしたかったのですが、明日は早朝に発つのと撮影の準備があるので、今宵はここまでと致します。このつづきは近日中にm(_ _)m


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国家の役割について、松井さんが書かれておられる「グローバル化した企業の利益追求に対する監視と弱者の保護」これを基本的なスタンスにできる政党が今の日本にあるでしょうか?多分今回の選挙は民主が自席数を増やすでしょうが、民主党員全員にその高邁な思想を持って政局を運営しなければいけない!と是非思って頂きたいものですが。自民党には今は何も期待してませんが、踊らされやすい国民の方も問題があるので今更自民党に責任云々は言っても仕方ないと思っています。

投稿者 お : 2009年08月27日 21:59



2009年08月27日

タジン鍋の蒸し野菜、自家製コンビーフ、鮪のポキほか

NHKの撮影終了後に三軒茶屋でスラッシュの進藤さんと食事。
今日は深川の霊巌寺と柳橋2カ所で撮影があって、日中は幸いこの時期の東京としては比較的さわやかな天候だったし、こちらはわりあい軽いコメントで済んだとはいえ、選挙カーや救急車が通ったり、工事が始まったり等々のハプニングで撮り直しがあったりするのでロケはやっぱり大変です。司会の高橋美鈴アナやスタッフの方々の雰囲気がとてもいいので撮影中はあまり苦に感じなかったのだけれど、早朝に寒いほどの軽井沢を発ち、いきなり残暑の東京で日にさらされたせいか、帰ってきたらさすがにグッタリ。撮影は明日のほうがもっと大変そうなので、今日は多くを書く余裕がありませんが、柳橋の船宿小松屋の屋形船に乗って小唄の家元の演奏をナマ聴けたのはなかなか贅沢な体験でした。明日は滅多に中に入れない伝法院に行くのが楽しみであります。




2009年08月28日

ゴボウサラダ、揚げ餅、揚げ豆腐

もともと晴れ女で撮影日に雨が降ったことなぞまずないのだけれど、今日はさすがに自分でも「私は高気圧ガールなのか!」と叫びたくなるような(笑)雲ひとつない真夏の青空がもどってきた東京で、熱射病を恐れながら朝から夕方までNHKの撮影にかかりきりでした。まず吾妻橋の袂でワンシーン次に浅草寺の境内でワンシーン、さらに一般非公開の伝法院の庭園でワンシーン撮り終えたところで、午前中の撮影は無事に終了。小堀遠洲の作庭といわれる素晴らしい景観の写真はブログに載せられませんので、ご興味のある方は放送をご覧下さい。ワタシ的にとても嬉しかったのは池にカメが一杯ぷかぷか浮いていたことで、中にでかいスッポンがいて、こいつの動きが妙に人間くさくて面白く、撮影中もついそちらに目が行ってしまうのは困ったもんでした(笑)。お昼は尾張屋で天せいろを戴き、梅園で豆カンを食べるという昨日のランチの深川飯に勝るとも劣らぬ観光グルメを満喫し、午後からは貸し切りの水上バスに乗っての撮影。貸し切りだからして運行は自由自在とはいえ、同じシーンを船上と陸上のカメラで押さえるために大川の上り下りを何度も繰り返し、エキストラまで動員するという凝り方にはちょっとビックリで、「この番組って、『芸能花舞台』だから、メインはあくまで古典芸能の唄や踊りだけど、なんだかそれをすっかり忘れちゃいますよね」と高橋アナに言った」くらい充実したロケでした。
天海祐希に似た美人の高橋アナとワタシは水上バスの屋根に立って話をするので強風に煽られて髪がバクハツするからそのつど直すヘアメイクさんも大変だし、待ち時間にさかんに煽いでくださる方や日陰を作ってくださる方々もいて、とにかく大勢のスタッフさんが親切に世話を焼いてくださるのはとても有り難く、またディレクターのロケハンや進行さんがしっかりしてたのか、カメラマンや照明さん、音響さんの段取りも良く、大変だと思われたわりに非常にスムーズな撮影だったのは助かりました。皆さま本当にお疲れ様でした(^_^)/非公開の伝法院を始め立ち入り禁止区域から浅草寺を眺められたり、貸し切りの水上バスで隅田川を何度も往復したり、屋形船の中で小唄が聴けたりと、個人的にはまずしない贅沢な体験ができたのも物書きにとって有り難いことでした。なお放送は9月10日の午後2時〜と、13日の午後11時半〜の予定ですが、メインはあくまで長唄舞踊と小唄と荻江節であって、私は高橋アナと共にMCを務めたに過ぎません。
帰宅後はすぐに入稿予定の原稿の書き直しをして、晩ご飯は近所のスーパーでゲット。明日は京都の「川上」で晩ご飯を食べて日帰りするつもりです。


コメント(1)

9月10日の芸能花舞台楽しみです。浅草に行った時は伝法印の前を通るのですが、拝観お断りなので9月10日は絶対に見逃せません。
歌舞伎によく出てくるお寺なので興味深々です。
勿論高橋アナ(天海裕希さんを少し優しくした感じの)や松井さんの御話しを聞くのも楽しみです(^o^)

投稿者 お : 2009年08月29日 22:09



2009年08月29日

川上

8月31日で実家の料理店「川上」の経営が替わって、父親が現役の料理人を引退するとあって、今宵は妹と共にカウンターで父親が包丁を振るう最後の姿を見届けながらジバラで存分にその料理を味わうことにした。突出しの枝豆どうふにゴリの佃煮やぎんなん、甘藷のワイン煮等を盛った八寸、鱧の落としと鯛のお造り、鱧のお椀、鯛のあら炊き、鱧焼き、稚鮎の塩焼き、加茂茄子の田楽、麦飯(ばくはん)蒸し、新ゴボウのき込みご飯に最後は水物のイチジクコンポートに至るまできれいに食べ尽くして大満足しました(^_^)/「ウチのお造り食べたら、よそのは食べられへんで〜」とか「鱧焼きはウチのがイチバンだよね〜」とか「バクハン蒸しはやっぱりウチの名物料理として残してほしいなあ」とか姉妹で思いっきり手前味噌ができるのは何よりも幸せなことでした。見てくれや、奇をてらった料理や、時代にフィットしたコンセプトで持て囃される店は多々あるけれど、改めてジバラで食べてみると「川上」は昔ながらに良質の素材をふんだんに使って「味」本位の料理を提供する、いわば誠実な直球勝負の店であることが納得され、9月からスタートする加藤氏、南氏、野上氏を中心とした新生「川上」にも何とぞその精神を受け継いで戴きたいと願わずにはいられなかった。われわれ姉妹は「川上」の味を惜しんでも、父の引退に感傷的になるようなファザコンでは全くないためか、7時に食べ終わったらそのままさっさと店をあとにして、京都駅でお茶しながら「ちょうど日本の政権が替わる時期に引退できてパパも幸せな人やで〜」てな結論に達して互いの帰途に就いたのでした。


コメント(2)

昨晩、隣の席にいた者です。
私は一介の客にすぎませんが、料理が美味しいのはもちろん、
ご主人にお会いできると思って川上さんに寄らせていただいて
いたので、最後に深々と頭を下げられたお姿を見た時に
胸が詰まる思いでした。
いつまでもお元気でいらしていただきたいです。

投稿者 kawata : 2009年08月30日 18:57

祇園とは無縁の生活をしている私の今年の夏の最大のイベントが、川上にお伺いする事でした。
右も左もわからない京都で、今朝子さんと妹さんのエスコート付きで、写真に写っているカウンターに座らせていただき、美味い料理とともに、お父様の沢山のお話を聞かせていただけるという贅沢な時間を過ごせた事は、一生の思い出です。

いつまでもお元気で、ご趣味の絵の新作を楽しみにしております。

投稿者 乗馬クラブのM : 2009年08月30日 21:51



2009年08月30日

峠の釜飯、シーフードサラダ&豆サラダ

早朝から自宅でせっせと原稿の手直しをして、明日になんとか入稿できるめどがついたところで再び軽井沢に来てしまった。むろん投票はしっかり済ませて来ております。 晩ご飯にはその昔横川駅で必ず買った懐かしの釜飯を軽井沢の駅構内で見つけ、サラダ2品は旧軽銀座のベーカリー浅野屋でゲット。相変わらず観光グルメが続いております(笑)。
ところで今日は駅に降り立つと軽井沢らしい濃霧に包まれて、町ははや閑散とした雰囲気だが、ひょっとしたら明日からは元センセイたちとそのご家族が傷心を癒しにどっと押し寄せてくる、なんてことがあったりしそうである。下馬評通り、明日から民主党政権が発足しても、世の中そう急にがらっと変わったりするとは思えないのだけれど、諸官庁諸企業共に既得権益軍団は確かに大変かもしれないし、そうした業界の周辺ではぐっと不況感が強まるだろうし、当分のあいださまざまな混乱は起きるにちがいない。先ほど晩ご飯を食べながらTVでワールドニュースを見ていたら、アメリカでは医療保険改革をめぐってオバマの支持率が急落しており、その背景には共和党側の巻き返しがあるようで、とにかく少しでも弱者を優遇する社会主義的な政策を非常に嫌忌する共和党支持者が大勢いるのは確かなようで、そこには多民族国家ならではの問題が大きく横たわっているものと思われる。有り体にいえば、あんな「怠け者」を救うために私が税金を沢山払わされるなんて許せない!的な憤りが大きいようで、それが日本の場合は全く違って憤りの対象が「怠け者」ではなくて、既得権益軍団の代表選手たる「天下り=官僚落ちこぼれ」なのであった。まずその手の人びとやゼネコン等ぶら下がり企業を一掃して無駄遣いを排除したところで、それによる不況感がどれほど強まるのか、この点はちょっと未知数で、とにかくまあこれだけはしっかりやってもらうしかなさそうだ。そして次の段階として、日本の民主党はアメリカの民主党的な路線に進むのかどうかもちょっと不明で、なぜな前党代表の小沢一郎氏はかつて最も共和党的な政府を模索していたはずの政治家なのに、民主党は一方で旧社会党系を一山抱えているから、外交や国防問題に関しても党内統一がとれるのかは以前から懸念されているところである。
片やすっかり落ち目の自民党とその支持者たちは果たして米国の共和党みたいに猛烈な巻き返しが図れるのかどうかも、これまた大いに疑問である。なぜならこちらもまた確固たる理念でまとまってるというよりは、ずっと与党にいた特権で口利きをしていたに過ぎない政治家が多そうで、それだと与党を離れて一体何が出来るの?的な発想から、分派してなんとか与党に潜り込もうとする動きになりかねないだろう。また支持者たちも結局のところ理念を支持してたのではなかったからして、民主有利と見るやどっとそちらに流れた人びとも多そうで、まあどっちもどっちというか、この国では議会制民主主義が本当にきちんと理解されて、それに基づく政党員や政党支持者がどの程度いるのかも現段階では頗る不明ながら、
とにかく選挙で政権が変えられる(って当たり前なんだけど…)ことがわかっただけでも良かったのだと今は思うしかない。国民も心許ないとはいえ、今モーレツに不安なのは民主党の幹部たちだろう。




2009年08月31日

鶏肉とナンバンの甘から煮

ナンバンというのは信州の伝統野菜だそうで、こちらの大家さんから頂戴した。青唐辛子が小さなピーマン状に変形したもので、鶏もも肉と一緒にゴマ油でさっと炒めてから、鰹だしに酒、砂糖、醤油をたっぷり入れた汁で煮込んだらとても美味しく食べられました。晩ご飯を食べながら見たのはNHKの各政党幹部による「討論」で、NHKの政治番組がつまらないのは司会者のつっこみがあまりにもおざなりなせいだろう。かといって田原総一朗みたいな司会者でも困るのだけれど。
〆切りの原稿3本をなんとか予定通り入稿してから今日はめでたく乗馬に(^_^)/台風が関東地方を直撃しても、こちらは霧雨が降る程度なのでしっかり2鞍騎乗でき、2鞍目は真理先生のダンナ様である興平先生にマンツーマンで騎座の基本を一から教わって目ウロコでした。
クラブハウスではやはり昨日の今日とあって当然ながら選挙の話となり、308議席獲得の民主圧勝を訝る声もあがるなか、やっぱり選挙戦で与党が野党の批判ばかりしてたんではダメですよね〜という点で意見が一致。民主党のマニフェストに謳われた政策のうちの配偶者及び扶養控除を無くして始まりそうな「子ども手当」についても、「うちは子どもいないし、損になる〜」との不満が聞かれて、この点は子育てが終わった京都の妹も口にしていて、同じ不満を持つ人が少なくないかもしれない。もちろん私も子どもがいないので、個人としては実質的に増税感のある政策だとは思うのだけれど、民主党が断固これをマニフェスト通りに実施するならするで、こっちも覚悟を決めて、この政策を利用しない手はないと考えている。といって私は今から子どもを産もうとしてるわけではありません(笑)。1人あたり月額2万6千円というのはかなりの額で、それが税金でまかなわれるのだとしたら、直接的な恩恵を受けない納税者としては、たとえ他人の子でも、税金を使われた分、これからはビシビシ叱ってもいいのではないか。子育てのなってない親には、税金ドロボーと文句をいう権利があるし、この際モンスターペアレンツなんてのも徹底的に退治できるのではないか。てなことを言ったら、なるほど!と感心されたのでした。


コメント(4)

日々のブログも作品も楽しく読ませて頂いている一ファンの者です。にわか歌舞伎ファンとして、先生の作品と「知る楽」にもかなりお世話になっております。突然ですが、政治番組の司会者についてふれていらしたので、ぜひ「BSフジライブ プライムニュース」という番組をおすすめしたいと思い、投稿させて頂きました。毎日BSフジで月〜金曜日まで19時から2時間放映している生番組です。政治・経済ネタを中心に、食の安全と未来、環境問題、少子化問題、地方再生、フェアトレードなど幅広いテーマを取りあげており、司会者のバランス感覚にも感心させられますし、きちんとつっこみをしているので、番組の後味も悪くありません。私は最近NHK7時のニュースから、こちらにのりかえてしまいました。もしお時間ができましたら、ぜひ1度ご覧になってみてください。今後のご活躍を楽しみにしております。

投稿者 MISONO : 2009年08月31日 23:12

本当に、胸がすくようなことを仰います。流石です。パチパチ!!

まさに莫大な税金が投じられたからには、モンスターペアレンツはもとより、子供を虐待するような人間を許してはならないですよね。

公共の場所であたりかまわず騒々しいさまを見ると、他人様の子供でもストレートに注意するほうですが、怒るのではなくきちんと伝えれば子供は納得、むしろ親のほうがばつが悪そうな顔をしています。

礼を教えてもらえないまま長じれば悲惨です。
川上さんで先日いらしていたご家族連れ、20歳前後と思しき娘息子がカウンターにひじを突いてあごを突き出して食事する、親御さんは上品なのに・・・とアグリーな「家族の肖像」でした。

投稿者 kaho : 2009年08月31日 23:20

おはようございます。
本当にビシビシ叱ってもいいのであれば嬉しいですが・・・
私はその子供に恨まれるのが怖いです。
このあいだ道端で4歳くらいの男の子にものすごい目で睨まれたもので・・・
周りを見ずに飛び出してきたので自転車を止めて待っていたのですが、突然目に入った自転車に「危ないだろうが!」と言いたげな恐ろしい目でした。
こわい、こわい。

投稿者 ruru : 2009年09月01日 08:16

鳩山さんの緊張感は「公約が守れないよ〜」に写ります。
私は最初から読んでいませんでしたが・・。
年金を皆最低7万支給って、どこからこのお粗末な発想が出るのか理解できない。子ども手当ても、払える給食費を払わない親には支給無しとかして欲しい。

投稿者 五島 : 2009年09月01日 10:09