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2008年10月01日

上方ちらし寿司、海老とブロッコリーのサラダ

整体治療の帰りに東横のれん街でゲット。
私にとって今日一番のニュースはセキゼンの破産である。なんて書いてもジモチー以外は全くわからん話でしょうが、食料品から電気製品、衣料、文房具、ペット用品等々を5店舗に分けて扱うダンピングショップで、それらの集まる商店街がいつしかセキゼン通りと呼ばれるようになったほど地元での存在感は大きかったのだ。近所に30年も住んでいるので、髪の薄いオジサンと奥さん?がふたりで始めた時から知っていて、次々と店舗が増えるのをずっと見ており、最近急速に品揃えが悪くなったのも感じてはいたのだった。
三軒茶屋には以前モリというダンピングショップがあって、これも近年姿を消しており、ドンキーの系列店が進出してきた影響もさることながら、さまざまな要因でダンピングショップ自体の利益確保が非常に難しくなったのだろうと思われる。それにしても日常品の物価高がひしひしと感じられる昨今、わりあい良心的だったスーパーマルフジの撤退に引き続いてセキゼンの破綻は非常に痛いし、閉じられたシャッターの張り紙はとうとうこの町にも不況の波が押し寄せて来たようで不安な気持ちにさせられた。


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松井さんより一日遅れで本日「セキゼンショック」をうけている58歳の地元主婦です。セキゼンの常連でポイントが5000円以上貯まっていて、今月の第2週に換金しようと思っていたのに残念無念。私も近頃キャットフードの品揃えがよくなくなっているのは気づいていましたが、まさかね・・・。それにしても店員のお兄さんたちのポーカーフェイスはあっぱれです。

投稿者 柏木 祥子 : 2008年10月02日 14:32

 日曜日のモリ前の賑わい、ちょっと不良っぽいアンチャンがキビキビと働いていたセキゼン。みんななくなっちゃって、店員の態度が最低のピ○ソだけが変に明るく残っていても、もう三軒茶屋に昔の良さはなくなってしまった。

投稿者 kashy : 2008年10月02日 14:36



2008年10月02日

鉄板焼き

銀座の「坂まき」で文春「オール讀物」の吉安編集長、山口さんと会食。鮑、フォアグラ、牛ステーキ等々たっぷり頂戴し、恐ろしいまでのカロリーオーバーが心配されます(笑)。
食事後に同じビル内のマジックバーに案内されて、オーナーの都々さんにさまざまなマジックを披露してもらい、目の前で何を見せられても、自分のお札を貸して破られたりしても、何がどうなってるのか一向にわからないのは、プロのマジックとはいえ凄いもんである。3人とも最後までただただボーゼンと見とれて引き揚げたのだった。
吉安編集長から聞いて面白かったのは、その昔オグリキャップが活躍した時代に競馬に打ち込んでおられた頃のお話で、「オグリのような地方競馬出身の馬はパドックでも(生粋の中央競馬の馬と比べて)、なんだか隅のほうでションボリして見えるんですよ」とのこと。それがレースになるとがぜん強さを発揮して、有馬記念で二度も勝っちゃったりするから「芦毛の怪物」と呼ばれたりもしたのだろう。で、吉安編集長はオグリのような根っからのエリートじゃない馬でも中央競馬で活躍できた時代は面白かったが、あの手の馬が現れなくなってからは競馬そのものがつまらなくなって馬券を買うのも止めちゃったのだという。
馬券の正式名称は「勝ち馬投票券」であるが、私たちは人間に対する投票権を持ちながら、オグリのようなのが現れない状況を非常につまらないとは思いつつ、つまらないからといって投票を止めちゃうと、競馬と違ってどんどん実害をこうむりそうなので、なんとか我慢して比較的マシなのに投票権を行使するしかないのである。それにしても前に「日経新聞」のコラムにも書いたが、今日に「政界のサラブレッド」という表現ほど本物のサラブレッドを冒涜するものはないのであって、競馬で活躍できるサラブレッドは同じ優駿の血を受けた何十頭、何百頭の中から一頭出ればいいほうなのであり、名馬シンザンの子孫でも二代目にはミホシンザンがいたけれど、三代目となれば活躍して名前を残した馬がただの一頭もいなかった事実を知るべきではないでしょうか。


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昨日、「今朝子の晩ごはん 嵐の直木賞篇」を買いました!一番乗りみたいで、何だかうれしいです。今回収録分の多くは、リアルタイムで楽しんだのですが、その後の世間の推移を振り返り、あれは去年だったんだっけ、と時の過ぎる速さを思うことになりそうです。冒頭の時点では、まだ「安倍首相」でしたし。
そして、同じポプラ文庫の寺門先生著「かわいい暮らしのからだ暦」も並んでいたので、こちらもゲット。二十四節気に基づいた健康の注意点や、お勧めの食品、体操など、カラーイラストで分り易く、先月書いていらした肝臓の機能は、怒りっぽい私には参考になり、興味があったのですが、各臓器の働きも説明してあり、食べ過ぎた時の体操など、すぐ役立ちそうな情報が満載の様で、こちらも楽しみです。

投稿者 ウサコの母 : 2008年10月03日 21:50



2008年10月03日

カレーと生姜焼きのセット

シアター・クリエでノエル・カワード作「私生活」を見る前に近所の店で食事。
第2次大戦前のイギリスで書かれたこの芝居は日本でも過去に何度か上演されたことがあったはずだが、感覚的に理解できるのは恐らく今回の舞台を待たねばならなかったのではないか。ストーリーは単純で、未練を残しながら離別した男女が再婚旅行した先でバッタリ再会し、焼けぼっくいに火が点いて逃避行。置き去りにされた両者の再婚相手がふたりを追っかけて、すったもんだしたあげく、果たして4人の関係はどうなるかといった展開は80〜90年代に流行ったいわゆるトレンディドラマの原点ともいえそうである。気ままで無節操で正直にぶつかり合って刺激的に生きながら腐れ縁が断ち切れない男女を内野聖陽と寺島しのぶが、片や常識的で面白みに欠ける表層的な当たり障りのない人生を歩もうとしながら腐れ縁の男女に巻き込まれてとんだ番狂わせが起きてしまう男女を橋本じゅんと中島朋子が、いずれも非常に好演して観客を大いに沸かせた。延々と繰り広げられる痴話喧嘩の応酬が従来の翻訳劇的な嘘くさい感じにならず、実に等身大的にリアルに演じられたのは松岡和子氏の翻訳にもよるのだろうし、4人の関係が最後までどうなるか全くわからないように見せながら心地よい幕切れを用意したジョン・ケアードのキレのいい演出の力も大きい。1920年代風の衣裳もゴージャスで見応え十分。いわゆるアラフォーの人たちにオススメしたい舞台である。ウッチーは歌も披露するのでファン必見でしょう。




2008年10月04日

サンマの塩焼き、茸のおろし和え、ギンナンご飯

われながら秋らしい献立というよりも、このところのカロリーオーバーを明らかにカバーしようとしたメニューである。QPで見たレシピ通り、茸のおろし和えはグリルしたシメジ、舞茸、椎茸を梅肉で味付けした大根おろしと和えたが、これはオススメ。ギンナンは会社の近所で拾ったという人に頂戴した天然物(?)。
金融安定法案が修正して可決されたにもかかわらず、アメリカの株は下げ止まらない様子で、たまたまBSで見たドイツのニュースでは政府首脳が深刻な事態に対処する措置について真剣に発言していたが、日本は恐らくヨーロッパほどサブプライムによる被害が深刻ではなかったのか、わりあい暢気に相撲の八百長問題やら、衆議院選挙が先に延びそうだというような話ばかりしてるみたいだけど、ホントに大丈夫なんだろうか。自分が買った株のことなんてとっくに諦めているが、ただでさえ年金がどうなるかもわからぬ先行き不安や雇用不安に加えて、この先どんどん景気後退の波が強まったら、日本の政府は一体どなたが責任を持って回復の道筋をつけてくれるのだろうか。恐れていた通り妙に自信満々で居座りを決め込んだ楽天家のアソー君がなんとかしてくれる可能性は、果たしてご本人が思われるほどにあるんだろうか。世論調査による支持率が思ったほど伸びなかったのはともかくも、景気回復最優先を謳ったにもかかわらず、ふつうならご祝儀相場となるはずの就任直後の株価が下がってしまった事実をご本人はどう思われたんでしょうか?




2008年10月05日

海鮮堅焼きそばと担々麺

乗馬の帰りに東急レストラン街で食事。もちろんハーフサイズのセットです(笑)。
先週ゲットした鞍が届いていたが、まだ革に油を入れてないので今日は使用できなかった。話によれば、ええっ!と思うくらい革の表面にベタベタに油を塗って吸収させるらしい。その後も1年に1度は自分で油を注入するのだという。月1でワックスがけもしなくてはならず、持ったら持ったでけっこう大変そうです(^^);
先週のブログに誰もしてくれそうもないから自分で自分に誕生日プレゼンとすると書いたせいか、今日はMさんからプレゼントを頂戴してしまった!キレイな水色と青のモザイクで出来たカメ型のランプで、カメものはいくらもらっても嬉しいです。ありがとうございましたm(_ _)m
ところで今日のお昼は日テレ系の番組で実家が取材されて父親が出ていたそうで、私はウチが取材されたという話は聞きつつも、乗馬クラブに行って見逃してしまったが、某銀行にお勤めのNさんから「今テレビ拝見してます」という携帯メールが来て、あっ、今日だったんだ!と想いだしたのだった。かりに憶えていても、やっぱり乗馬に行ったでしょうが(笑)。
それと今日はこのブログの文庫版『今朝子の晩ご飯』PART2「嵐の直木賞篇」が全国発売された日のはずですが、すでにウサコの母さんには3日前にお求めになった旨ご投稿を戴き、Mさんも入手されて「だいぶ前から並んでましたよ」とのことで、書店によっては発売が早いところもあったようです。こちらよろしくお願い申しあげますm(_ _)m


コメント(3)

安物のランプで恐縮ですが、気に行って頂けたようで良かったです。

お父様のご出演、私も拝見したかったですね。残念です。

来週からは、デカ馬のフルカードに新しい鞍ですね。
思い出しましたが、あの子はデカ過ぎて、普通の腹帯では短すぎて締められません。(もっと早く気付いておけば良かった)
腹帯の補助用具のエクステンダーをお貸し致します。
私が忘れていたらおっしゃって下さい。


投稿者 M : 2008年10月05日 23:00

テレビ拝見しました。最高齢の料理人さんと紹介されていました。黄色の蝶ネクタイがお似合いでした

投稿者 ちい : 2008年10月06日 21:32

「今朝子の晩ごはん」第二弾が本日自宅に到着!
直木賞からもう1年以上経ったのですね。。。

月日の経つのは早いのに、自分の乗馬の進歩はままならず
ですが、馬関係や新しい友達の輪が出来て嬉しい限りです。

新刊は夜なべして読みますね!(^^) 

投稿者 モイラ : 2008年10月07日 00:22



2008年10月06日

ムール貝の白ワイン蒸し、トリッパのトマトソース煮、海老とズッキーニのピッツァ、ニョッキのクリームソースほか

新潮社の小林姐さん、田中範央氏と新連載の打ち合わせをしたあと「イル・ピッツァ・イオーロ」で会食。
 『銀座開化事件帳(おもかげ草紙)』、『果ての花火』と続いた「銀座開化シリーズ」の完結編をいよいよ「小説新潮」で連載するにあたって、今日は資料を元に大ざっぱな構想を語ったところで、改めてこれは大変な仕事だという気がしてきた私である。   明治7年に築地の教会で行われた日本初のクリスマスからスタートした本シリーズも、第3弾の完結編ではいよいよ西南戦争に突入せざるを得なくなり、ストーリーがダイナミックな歴史と密接にからんでくる分、書くほうとしては面白い反面、膨大な資料を読み込むだけでも相当に骨が折れる。主戦場となった熊本にも取材旅行をすることになりそうで、ご両親どちらかの出身地で同地に詳しい小林姐さんから色んな話を聞いたりしたあと、いつしか昨今の政治の話になり、姐さんが「あの人だけは勘弁してほしいよねえ」と言ってた人が総理になった問題から「かといって選択肢が余りにもないしねえ」「やっぱり面白がって持ちあげるマスコミも悪いんだよねえ」「そもそも民主主義がちゃんと機能してる国とはいえないんじゃないの」てな話を互いに具体例をあげながらさまざまに述べ合ったあげく、「ここんとこ私たち会うと決まって日本を憂いてますよね」と姐さん。田中氏からは「あの、それで今度の小説には、日本人が欧米化を成し遂げようとして成し遂げられなかったことが現在の状況にも響いているというような点についても、松井さんなりの見解をしっかり盛り込んで戴くと面白いと思うんですが」てなご注文まであって、ますます大変な仕事を背負い込んじゃったという気持ちで怖くなりました(-.-);




2008年10月07日

鶏肉とサツマイモの煮込み

QPで見た料理。乱切りにしたサツマイモを焦げ目がつくまで炒め、醤油と酒をしっかり揉み込んだ鶏もも肉とシメジを炒め合わせて水を足し、酒、みりん、砂糖、醤油で甘からく味付けして芋が柔らかくなるまで煮込む。秋らしいし、簡単安上がりでボリュームもたっぷりだから家計を助けるメニューとしてオススメ。
NYの株価が1万ドル割れ、東証株価も一時1万円割れして、ようやくTVのニュースが騒ぎだしたが、日本のマスコミも政府の反応もちょっと遅いんじゃないでしょうか。
なので今日一番の驚きはやっぱり緒形拳の急逝ということになります。私は子供の頃、この人が新国劇の舞台に出ていたのをナマで見てます。島田正吾が真田昌幸に扮して、幸村が緒形拳、兄の信幸が確か大山勝美で、その芝居では大山のほうが良い役になってたように記憶してます。緒形拳はすでにNHK大河ドラマ「太閤記」の主人公をしたあとだったんじゃないかなあ。それでも舞台では大山のほうが良い役なんだ、と、子ども心にも思ったような……。当時はひょろっとして、顔が小さくてあまり舞台映えはしない感じでしたので、映像に向かわれたのは正解だったのでしょう。とにかく40年以上も昔の記憶なので簡単に確かめようもないのですが。
最後に見たのはついこないだのこれまたNHKドラマ「帽子」で、力の抜けた演技が田中裕子と巧く絡み合っていたという印象があります。最近は師匠の辰巳柳太郎よりもむしろ島田正吾の跡を継いだ名優といった感じで、島田の享年と比べれば若すぎるとはいえ、生涯本物の現役で逝かれたのは役者にとって素晴らしい亡くなり方だという気がします。合掌。


コメント(1)

「今朝子の晩御飯」PART2をやっと手に入れました。早く「幕末あどれさん」を読まなくては(^o^)。秋になり出かける事が増えて中々読書に時間が取れません。

緒形拳さん死去の報は朝のラジオ放送で知りましたが、本当にビックリしました。どうも以前から肝臓が悪かったようですが、息子さん達のインタビューでは「肝臓が破裂して出血」とか語っておられましたが、インタビュアーが根堀葉堀治療法の事にまで言及してましたが、如何なものかなあ?と、訃報の後の家族へのインタビューを聞くときにいつも思います。緒形さんの家族としては早過ぎる逝去だとは思いますが「役者緒形拳」としては本望な死ではないかと私も思いました。合掌

投稿者 お : 2008年10月07日 22:32



2008年10月08日

牛肉とゴボウの混ぜご飯、オクラの叩き

連日のQPメニューである。牛肉とゴボウを酒、ミリン、醤油、砂糖少々できんぴら風に炒め煎りにし、小ネギと胡麻を振りかけてご飯に混ぜるだけ。ゴボウには切れ目を入れて、尖ったほうから削って細かいささがきを作るのがポイント。肉も同様に、細かくして炒めること。
 わが妹は結婚して益川姓を名乗っており、昨日は色んな人からウチに問い合わせがあったが、親戚でもなんでもないそうである(笑)。ともあれ物理学賞で3人、化学賞で1人の計4人という日本人に大盤振る舞いのノーベル賞受賞は物凄い快挙なのかどうか、賞の性格自体を全く知らないのでなんともいえない。この賞には国籍とかってやっぱり関係あるんだろうか。南部陽一郎博士の受賞が遅すぎたという話だが、あとの方々もかなりの高齢で、現役段階での受賞とは思われないから、そもそも受賞の時期をどう設定しているのかもよくわからないのである。去年は村上春樹が文学賞を獲るかもしれないというので、出版社や新聞社が大騒ぎしていたのを知ってるが、今年はそういう話は出なかったんだろうか。かりに出てたとしても、1国から5人も受賞するなんて考えられないことなのかどうかもまるでわからないのであった。




2008年10月08日

日本橋高島屋「美食の京都展」 10/8〜13

今日から来週の月曜まで、京都祇園の割烹料理店「川上」が、昨年に引き続いて日本橋高島屋で「洛中ぎをん弁当」(\3990)を実演販売しております。1日限定100食の出品で、去年は午後3時頃には売り切れてしまったようですから、お買い上げの節は早めのお出かけをお勧め致します。以上、実家の宣伝でしたm(_ _)m




2008年10月10日

タイ風春雨サラダ、ビーフンほか

シアター・トラムで野田秀樹作・演出「The Diver」を文春の内山さんと観た帰りに近所で食事。
遅ればせながらようやく観られた話題作だが、作品としては去年の「The Bee」のほうが報復の連鎖といったスケールの大きなメタファーが感じ取れた分はるかに面白かった。もっとも名女優キャサリン・ハンターの演技はさすがに見応え十分で、今回はかつて白石加世子が演劇界の話題をさらった「劇的なるものをめぐって」のハンター版といった感じだろうか。放火殺人の容疑をかけられている女の精神鑑定をする心理分析医が、「源氏物語」の夕顔や六条御息所に変貌する女の幼児殺人の経緯をあきらかにしてゆくという設定で、能の「葵上」もさることながら「ダイバー」の典拠となる同じく能の「海士」がかなり大きなモチーフとして使われている。わが子の出世を望みながら海中で乳房の下を切ってそこに宝玉を埋め込む海士のイメージを堕胎のシーンにかぶせたアグレッシブな野田演出と凄絶なハンターの演技は絶賛に値する。




2008年10月10日

蟹のテリーヌとスモークサーモン、甘鯛と車海老のトマトソース、コンソメスープ、帆立と鮭のエスカベッシュのサラダ、サーロインステーキ

集英社の八代さん、伊藤さん、横山氏、スラッシュの進藤さんと銀座の「ドン・ナチュール」で会食。写真はシェフに「食べ比べてみてください」と言われた岩手牛と隠岐牛のサーロインで、見た目はそう変わらないのに、さっぱり系とこっくり系2種の味わいがしっかりと楽しめました(^ ^)/
「小説すばる」連載中の『道絶えずば、また』も残すところあと2回の入稿で完結するという時点で単行本化のスケジュールを相談。幻冬舎の新連載『吉原十二月』が年末刊行の1月号から、新潮社の新連載「銀座開化シリーズ」Part3を来年正月刊行の2月号から開始するお約束をして、文春「オール讀物」の短編連作『円朝の女』もあと2本書き上げなくてはならないので、この秋から来春にかけては私のアタマの中で4本のフィクションが同時に駆けめぐるという相当ハードな状態になっているというご説明をした上で、単行本にするための書き直し入稿の〆切りは2月一杯としてもらい、5月刊行の予定で合意をみた。これで少しほっとしたものの、本当に書けるかどうかはまた別問題だ。とにかく小説は依頼するほうも、されるほうも全く何もないところからスタートして約束を交わすわけで、お互いこんなに信用のならない、リスキーな商売はないと思うが、それでもみんな懲りずにやってて、なんとかなってるとても不思議なギョーカイである。なので『道絶えずば、また』の連載がまだ終わっていない現段階で、次の連載もまた是非よろしくというご挨拶を横山氏にされてもそんなに驚かなくなってる自分がちょっと怖いような気がしております(^ ^);




2008年10月11日

椎茸と塩ウニの炊き込みご飯、油揚げと水菜の炊き合わせ

炊き込みご飯はQPで見た料理。ふつうの水加減にしたお米に塩少々を振り、瓶詰めの塩ウニと酒、醤油で下味した椎茸を加えて炊きあげるだけ。瓶詰めのウニは安価なものでOK。私は\399の品を使った。椎茸は洗わずに手で裂いて使うのがポイント。香りに魅せられる逸品でオススメ。
今週は私のような者にまで某信託銀行から電話があって「ご心配をおかけしてます」と言われたくらいだから、世界的な金融危機は本当に凄まじいものがあるのだろうと実感させられた。こんな底値のときに株を売ったり投信を解約するのはバカバカしいので、ふつうなら途中で買い戻すなり、買いに走る人がもっといてもよさそうなのに、ズルズル下がり続けているのはちょっと不気味でもある。前にも書いた通り、私は理念的には、これがきっかけとなって、近年の金融経済に依存し過ぎた世界の情勢が一大転換を遂げればいいというふうに思っているのだけれど、実際問題としては、地道な製造業にまで及ぼす深刻な影響や、結果として消費の落ち込み、社会不安の増大等々を想うと暗い気持ちにならざるを得ない。もっとも大昔から景気不景気は波のように次々と押し寄せるもので、長い目で見れば今もまたこういう一つの「時代」に過ぎないのであった。
ところでたまたま明治期の史料を読んでいたら、明治10年代中頃が異常なほどの不景気に見舞われるなか、何故か芝居だけは繁盛をしていて、昔からよく興行は不況に強いといわれる話を想いだしたが、現代は果たしてどうなんだろう?
昔はいわば現実逃避の最たるものが芝居や映画で、不況になると却って流行ったりしたのだろうけど、昨今はさまざまな逃避手段があるだろうから、不況が興行の好調に即結びつくとは限らないのではないか。それでも人間はどんなに暗い時でも、何かの楽しみを見つけてやり過ごそうとするのだし、お金はそれこそ天下の回りもので、だれもが使わずにいたら全くまわらなくなってどんどん不景気になってしまうので、こういうときはヘンに先行き不安の緊縮ムードに流されることなく、通常通りにしているのがいいのである。なので私は明日もまた乗馬に行く予定であります(笑)。


コメント(2)

戦争が始まるきっかけは大抵は世界的な大恐慌からなので、今回のアメリカが発信元の大不況は不気味な気がします。が、さりとて投資や金買い漁りにまわす資本の無い者はごく普通の暮らしを守るしかなく、今年も普通に南座の顔見世に行き、今年の心に溜まった澱を洗い流す事にしようと思います(^o^)

投稿者 お : 2008年10月11日 22:39

余談ですが、このウニご飯作ってみたらキノコの香り一杯ですごくおいしかったです。
(簡単だし、超オススメです)(^^)

投稿者 モイラ : 2008年10月15日 00:18



2008年10月12日

昨日の残り

今日は早い目に家を出て日本橋の高島屋で「川上」の「洛中ぎをん弁当」をゲット。その足で乗馬クラブに行き、家から用意したお箸でソフト開発者のMさん、オペラ歌手のSさんにもつまんで戴いて、お二人には「コレおいし〜」、「今まで口にしたことのない味だ〜」と歓んでもらえたのは嬉しかったです。遅れてクラブに現れたバリキャリのOさんに味見してもらえなかったのは残念ですが、代わりに、というより逆に「ツルカメ音頭」にちなんだ鶴亀のお干菓子を誕生日プレゼントにもらって、わが家でとても美味しく頂戴しましたm(_ _)m 
例によって2鞍騎乗し、専用馬の重〜いデカ牡馬が今日はいつになく活発に快走してくれたのは、おろし立てのマイ鞍のおかげでしょう。いや〜、こんなに乗りやすくなるんだったらもっと早く買えばよかった〜と思うくらい、お尻がすっと納まって股間が痛くならないし、脚がぴったり決まり、鐙上の足の位置もずれない。すでに買ってる方々は皆さん「やっぱりゼンゼン違うでしょう〜」と口を揃えて仰言ったのでした。
それにしても日本橋高島屋は8F催場の「京の美食展」が早くも午前中から女性客で賑わっていたものの、往きのエレベーター、帰りのエレベーター共に婦人服売場の3F4Fで降りる人がひとりもいなかった!のは、たまたまだったにせよ、デパート業界の厳しい現実をひしひしと伝えてくれたのでした。




2008年10月13日

生春巻ほか

 お茶の稽古の帰りに表参道駅そばのタイ料理店「ドンファンティン」でPメディアの岡野夫妻、スラッシュの守部さんと一緒に食事。3人はそのあと青山「ブルーノート」のライブを聴きに行き、私は帰宅してTVを点けたら、画面にいきなり蒲団の上に乗ったアフリカケヅメリクガメ2匹が映し出され、なんだろう???と思って見ていたところ、香取慎吾主演の映画『孫悟空』の中で妖術によってカメにされた王と王妃だということがわかり、バカバカしいと思いながらついしばらく見てしまった(^^);モノホンのカメバカであります。
ところで3人は昨日の番組『情熱大陸』をたまたま見て「やす子さんが出てたよね」と言い合っており、「ええっ、昨日だったの!」と愕然とした私である。やす子さんとは、このブログによく登場する近所の大島さんであり、米朝事務所の大島さんのことなのであるが、桂小米朝の米團次襲名が『情熱大陸』の取材を受けていることはずっと前から聞いていながら、殺人的な多忙を極める彼女は放送日を報せる暇もなかったに違いない、私は知らずに見逃してしまった!3人も全く知らずにいて、たまたまTVを点けたら放送していたのだという。ザンネン!




2008年10月14日

秋野菜のミルクシチュー

QPで見た料理。ベーコンの細切りと長ネギのぶつ切りを炒めてしばらく煮込み、サツマイモ、カブ、シメジを加えてさらに煮込み、最後に温めた牛乳を加えて塩胡椒で調味し、片栗粉でとろみをつけてから、カブの葉の塩ゆでを彩りに添える。片栗粉は少量の牛乳で溶いておき、早い目に入れると牛乳の分離が防げる。さっぱりしたやさしい味のヘルシーメニュー。
先週のG7による金融危機回避行動計画の発表を受けて世界の株価が戻すなか、東京証券市場は暴騰といえそうな急反発で、先行きはまだ予断を許さぬものの、無反応よりはずっとましで、ひとまずほっとした空気が流れた今日の夕方、それとは全く関係なしに(笑)、米朝事務所の大島さんから久々に電話があって、19日に新橋演舞場で催される「桂米團治襲名公演」のチケットを引き取りに行き、昨日ちょうど話に出た『情熱大陸』の録画を一緒に見て、「どう思う?」と訊かれ「結構いいんじゃないの」と答えた私である。桂ざこばや南光といったアクの強い兄弟子たちにボロクソ言われちゃってる新米團治は、本人がとてもいい人なのを知ってるだけに、若干自信なげに萎縮してる気味もあって、ちょっと気の毒にも見えたが、いわゆる二世とか御曹司とかいわれる人たちには、これくらい厳しくガンガン言ってやる周囲が必要なのだろうと改めて思われた。歌舞伎も今はどうだか知らぬが、かつてはそうだったのである。すぐれた親の子や孫といういうだけで、意味もなく自信を持つ人がはびこるようになったらその芸能自体が滅んでしまう。この点だけは断じてどこかの国の政治家みたいにならないようにして欲しいものであります。




2008年10月15日

五菜スープと昨日の残り

 このところ明らかな食べ過ぎと仕事による神経の使いすぎなのか?一昨日あたりから胃腸の具合が今ひとつで食欲がないため、整体のG先生こと寺門琢巳(てらかどたくみ)先生の『からだ暦』のレシピを見て五菜スープを作った。長ネギ、生姜、ニンニク、ニラ、エシャロットをみじん切りにして出汁に加えたスープで、何だか同じような野菜に思えるが、それぞれ肺臓、脾臓、腎臓、肝臓、心臓に効くらしい。要はどれも禅寺によくある「葷酒不入山門」の「葷」である。躰にいいばかりでなく、飲んでもぴりっとした味わいで意外なほど美味しい。ラーメンのスープにしてもよさそうである。
ワールドカップアジア最終予選ウズベキスタンVS日本の前半戦を見ながら食事。ホームで楽勝ムードのなか、1点先取されてビックリ!なんとか同点に戻しての後半戦をこれから見ようと思います。




2008年10月16日

海老と水菜のパスタ

昨日のQPで見た料理。ペペロンチーヌ風のパスタに海老と水菜とマッシュルームと黒オリーブを加えたもの。海老を刻んで包丁で叩きミンチ状にして使うのがポイントで、この使い方はオススメ。水菜は火を止めてから最後に入れること。
昨夜は五菜スープを飲んで久々にぐっすり眠れたせいか、今日はがぜん食欲が回復し、お昼もしっかり食べながら、たまたまBSでオバマ氏とマケイン氏のTV討論会を見てしまった。放送直前にNY株が再び大暴落したこともあってか、ふたりの話し方も現在のアメリカが相当に深刻な危機に直面していることを窺わせた。経済問題ばかりでなく、医療や教育も日本よりずっと悪い状態なのかもしれない。ただ政党を代表するふたりがTVでとてもわかりやすく討論をしているのはさすがで、とくにオバマ候補はマケイン候補と政策や考えの共通する点と、対立する点をくっきりと際だたせて説明するのがとても巧い。彼がそれを実際に遂行できるのかどうかはともかく、討論における論理性と説得力は日本の政治家がしっかり見習ってほしいところである。それにしても日本の衆議院議員選挙は一体どうなったのか。三茶の街角にはすでに各党が事務所を開いていて、テーマソング?を鳴らしたりしてる候補もあるが、
アソー君が居座りを決め込んで11月末になっても選挙が出来なかったらどうするんだろう?ムダな経費が垂れ流されて、それがめぐりめぐって税金にはね返るなんてことだけは止してほしいもんであります。




2008年10月17日

お好み焼き、もんじゃ焼き、焼きそば他

スラッシュの守部さん、進藤さんと近所の「謝坊」で食事。ここのお好み焼きやモンジャはオーソドックスな美味しさをキープしてるのでよく利用する。
今日の夕方はスラッシュの事務所で日本テレビ出版部「3分クッキング」編集長の秋山氏と同じく編集担当の志村さんにお目にかかった。いわずと知れた「キユーピー3分クッキング」のレシピ本を作っておられるおふたりはブログ本『今朝子の晩ご飯』を見て、「これはウチから出すべき本じゃなかったのか!と思いまして(笑)。というか、うちが原稿をお願いしなくてどうするという気になりまして」とのことで執筆依頼に来られたのであった。私としては勝手にQPのモニターと化して大まかなレシピも書いちゃってるし、「ひょっとしたら競合してると思われてるんじゃないか?とちょっと心配だったくらいなんですが(笑)」てな感じで、ある意味ずいぶんお世話になってもいる番組だけに、お断りするのも申し訳ないので、とにかく来春から毎号に食べ物にまつわるエッセイを書かせてもらうことにした。「3分クッキング」のレシピ本にエッセイが載るのは初めて!なのだそうで、とても歓んでいただけたのはこちらとしても嬉しい。
ところで話によるとレシピ本はTVの放送に先立って刊行されるので、お料理の先生たちは同じものを本の撮影用とTV録りの2度に渡って作られており、本はかなり早い時期の撮影になるから食材の手配や何かも大変なのだそうである。ものによっては1年前から準備しておかなくてはならないらしい。TV録りはレシピ本と齟齬を来さないようにしっかりチェックしなくてはならず、聞いてみれば当たり前なのだけれど、毎日番組だけに編集部はけっこう大変のようでした。


コメント(1)

ついに料理本進出ですね!
今後どんどんご活躍の分野が広がりそうで楽しみです。
(^^)
QPに今朝子さんのオリジナルレシピを載せちゃうとか、
「今朝子の料理本」を出しちゃうとか・・・なんて勝手に
モーソーを広げて楽しんでます。

投稿者 モイラ : 2008年10月18日 18:10



2008年10月18日

成田行

 歌舞伎の市川團十郎は成田屋の屋号で知られる通り成田山新勝寺と大昔から深い縁で結ばれているが、恥ずかしながら私はまだ一度も詣ったことがなかったので、成田市立図書館から講演の依頼を受けたときはこれぞ絶好のチャンス到来として快くお引き受けしたのであった。かくして今朝は早いめに家を出て、電車で約2時間かけて成田駅に到着。駅から寺に至る参道に飲食店や土産物店がずらりと並んだ典型的な門前町だが、その規模の大きさは想像をはるかに越えて目を瞠るものがあり、おまけに今日は町の至る所で津軽三味線や何かのライブイベントが催されて賑々しさも格別だった。境内には本堂を初めとする新しい建築物もあるとはいえ、古びた山門や釈迦堂や額堂は見応えがあり、拝観料もとらずにご本尊の不動明王を意外なほど間近で拝ませてもらえるのも有り難い。付属の博物館には代々の團十郎の自筆や遺品も展示されていて、これらも拝見する価値は大いにある。
講演の演題はずばり「代々の團十郎」として、主な業績とさまざまなエピソードを紹介したところ、皆さま最初から最後まで熱心に聞いてくださる様子が窺えて、かなり突っ込んだ質問を頂戴したりしたのもやはりご当地ならではだろう。
ところで初代團十郎の父親は成田に近い幡谷村の出身だが、祖父の代の水帳(土地台帳)が現存し、これが今回の講演に合わせて図書館で企画展示されていた。團十郎の父は江戸に出たけれど、弟が継いだ本家は以後もずっと幡谷に留まり続けていたらしい。七代目團十郎が天保の改革で江戸を追放されたときに一時身を寄せていた先は成田山境内の末寺延命院であるとか。本家と昔から親戚づきあいのような関係で、戦後土地を譲り受けて現在そこにお住まいになっている神埼氏ともお目にかかって色々とお話を伺えたのは面白かった。関根教育長や佐藤保健福祉部長といった市の要職にある方々がとても歌舞伎通なのもさすがに成田市といえる。
写真下段は額堂にある七代目團十郎の石像。




2008年10月19日

上海蟹ほか

 新橋演舞場で五代目桂米團次襲名公演を見た帰りに翻訳家の松岡和子さん、新潮社「ヨムヨム」の木村編集長、同誌の楠瀬氏、角川春樹事務所の原重役、幻冬舎のヒメ、ポプラ舎の矢内さんたちと一緒に銀座の「筑紫楼」で食事。公演には文春の吉安編集長、山口さん、内山さんも同行。私は演舞場に行く前にしっかり乗馬もしてきました(笑)。
何せ落語家の襲名興行を見たのは初めてで判断材料は皆無だが、東西の人気落語家が大劇場で一堂に会した今回のようなケースは珍しいに違いないし、その上でそれぞれが東西のポピュラーなネタを実にコンパクト披露してくれたので、入門編としても良くできた興行のように思われた。
前座がまずNHK朝ドラで人気を博した桂吉弥の「時うどん」(時そばの上方版)で、二つ目が春風亭小朝の「桃太郎」というのだから陣立ては豪華である。ふたりともかなり走り気味に演じたのは出番の順からして当然だろう。次の桂ざこばも通常よりマクラは短めで、浄瑠璃もどきの上方古典落語「肝つぶし」をサラリと演じた。
中入り前の真打ちは重鎮の春団治が十八番の「高尾(反魂丹)」を披露。声量はいささか落ちたりとはいえ、目の覚めるような羽織の脱ぎ方も含めて、この人の身振りの美しさはさすがである。
中入り後の口上は頭取役の桂南光が相変わらずの大阪くさいだみ声で面白い。口上の出演だけだが、その存在感は十分に発揮された。襲名当事者の米團治や父の米朝を出演者一同が口上でいじり倒すのもやはり落語家ならではだろう。ほぼきれいごとに終始する歌舞伎役者の襲名口上では考えられないようなアブナイ発言が相次いで、場内は爆笑の渦に包まれる。
次いで高座にあがったのは今や名人の趣きがある柳家小三治で、マクラでこれまた大胆に当今流行りの二世落語家をバッサリと切り捨てて、ひやりとした笑いを呼び、
ネタはこれまた超ポピュラーな「道灌」を淡々と演じてトリにバトンタッチ。
トリの米團治が何をやるかは非常に興味が持たれたところで、「忠臣蔵」の「判官切腹」をモチーフにした「四段目」というネタ選びはちょっと意外だったけれど、もともと歌舞伎のセリフまわしが玄人はだしの人だけに、自信を持って堂々と演じたのがよかったのだろう、高座の姿もいつになく花があり立派に見えて、この公演の主人公は紛れもなく自身であることを人びとに強く印象づけて成功裡に幕を閉じた。今後ともこの勢いで襲名のプレッシャーに負けない堂々とした高座が披露されることを期待したい。


コメント(4)

襲名の興行は南座から始まり、初日は祇園甲部の「手打ち」が有ったんですよ。
祇園に係わりの無い方々は初めて見る「手打ち」に感動してらっしゃいました。

投稿者 ともちん : 2008年10月20日 09:56

 先週、南光さんのラジオ番組で「情熱大陸」の裏話を聞きました。かなり演出が入っていたようで・・・(苦笑)例えば南光さんがお説教したのもスタッフに頼まれたからとか。心ここにあらずで右から左に聞き流すタイプの米團治さんに注意することはほとんどないそうです。

投稿者 花友禅 : 2008年10月20日 10:56

はじめまして。いつも拝見しております。
あの〜、「柳家」ではないでしょうか?
小三治師匠のファンなので、余計なこととは思いましたが…

投稿者 れいこ : 2008年10月20日 18:50

>「柳家」ではないでしょうか?

わーお(-☖-)失礼しました!
柳家と書いたつもりの変換ミスです。早速直します。
先日も緒形拳を緒方拳と書いて妹から指摘が来ました(苦笑)。

投稿者 今朝子 : 2008年10月20日 19:10



2008年10月20日

ブロッコリーと春雨の炒め物

 QPで見た料理。ブロッコリーは先に炒めて取りだしておき、生姜の薄切りとネギのみじん切りを炒めた油に豚挽肉を加え、酒、砂糖、醤油で味付けしてしばらく煮込みブロッコリーを戻して炒め合わせ、最後に春雨を加える。
プロ野球セ・リーグクライマックスシリーズ阪神VS中日を見ながら食事。甥っこの就職相談に乗ってくださったJRのO氏が熱狂的なドラゴンズファンなので、義理立てして中日を応援しながら見ていたところ、8回まで共に点が入らず、9回表でウッズが2ランを打って勝負を決めた。ウッズは先々代の尾上松緑がオセロに扮したみたいな顔をしてるので妙に贔屓している選手である(笑)。これで中日が日本シリーズ進出をかけて巨人と争うことになったわけだが、それにしても阪神のコケ方は一体どうしたことだろう。やはりオリンピックが響いたんだろうか。岡田監督もクライマックスシリーズ前に辞意を表明するなんて勝つ気がないとしか思えず、相変わらず球団内部がゴタゴタしてるんだろうか。最近はスポーツ紙まで読む暇はないのでわからないことだらけである。WBCの監督も星野仙で決まりの出来レースみたいな報道がなされていて、それも何故なんだかさっぱりわからない。昨日のTVで張本は絶対に王が監督をするべきだと主張していたが、王前監督はそのストレスで胃ガンを患われたような気がしてならないので、あまり無理はしないでほしいものである。


コメント(3)

あんまりな阪神のコケ方ですが、今年7月の松竹座「黒手組曲輪」では「阪神優勝が確定的なので、道頓堀に投げ込まれるのが嫌で、お江戸に逃げてきた食いだおれ太郎と(カーネル)サンダース」が登場。場内には六甲おろしがとどろいた、と聞いて、見逃したのが悔しかったのですが、まさか、こんな結果になるとは……。かつて道頓堀に投げ込まれた<サンダースの呪い>が今も続いてるんでしょうか(笑)。今日のニュースだと、食いだおれ太郎は全国行脚することになったそうですが、サンダースは、今いずこに。
今日、雑誌でジョーバに試乗なさってるのを拝見しました。上はTシャツのようですが、下はスピード社水着みたいに見えましたけど、乗馬用パンツかもしれませんね。

投稿者 ウサコの母 : 2008年10月20日 22:44

大きな声では云えませんが(なんとなく)巨人ファンです。今日ほど阪神を応援した日は有りません。長いペナントレースを1、2ゲーム差を争った阪神と最終決戦したかったです。
これで中日が優勝したら、短期決戦に強いと云う事で落合さんにWBCの監督をしてもらえば・・・但し私は応援しません。

投稿者 ともちん : 2008年10月20日 22:56

ところで唐突ですが
歌舞伎座が来年4月に取り壊され
ビルの中に入るとニュースで知りました
歌舞伎座のあの雰囲気が好きで歌舞伎を観ていたのに
老朽化で建て直すのはわかりますが
なぜビルの中に?と
残念でなりません
これで歌舞伎から足が遠のく人もいると思いますが
どう思われますか?
新聞発表するくらいだからもう計画は着々と進んでいるのでしょうが

投稿者 天 : 2008年10月21日 10:13



2008年10月21日

味噌煮込みうどん

星野書店の星野会長に頂戴した山本屋総本家のセットで作る。星野書店は名古屋最大手のブックショップで、星野会長には去年N賞受賞後のサイン会でお目にかかったのだけれど、今になって何故???お歳暮にしては時期が早いし…なんて考えて、あっ、そうか、わかった!きっと『今朝子の晩ご飯』をお読みになったんだ!!!わあ〜恥ずかしい〜どうしよ〜と大いにうろたえてしまった私である。この理由を知りたい方は文庫本PART2「嵐の直木賞篇の124ページをお読み下さい。星野会長、申しわけありません。久々に食して本当に美味しうございました。ありがとうございますm(_ _)m
ところで昨日「天」さんからもご投稿いただいた歌舞伎座の建て替え問題であるが、具体的な話が出てからもう何年も経過しており、資金繰りの関係ではなく、新たな建築物の形態をめぐって、東京都の認可を得るのが難航しているように聞いてはいたけれど、最近は歌舞伎関係者と話をする機会もないので、実際にどんな建物ができることになったのかは全く知らぬ存ぜぬである。恐らくは看板建築のようなかっこうで前面だけに現在の外観を残し、バックは巨大なビルになるものと想像されるも、その際に現在使用している柱やら金具やらの建築資材をごっそり流用するとなれば、却って余計に膨大な建築費がかかるであろうことは南座建て替えの例でもあきらかだから、松竹が今回もそうするのかどうかはわかりません。
ともあれ建て替えが急務であることは、舞台袖でツケ打ちがバッタリと柝を打つたびに天井から劣化したコンクリートの粉がパラパラ降ってくるという恐ろしい話を聞いて
以来、常に思うところであって、今のままだと地震にでもなれば大惨事は免れないだろう。またバックを近代的なビルなぞにせず、せめて現在と同じ建物をそっくり再現してほしいと、歌舞伎ファンなら誰しも望むところだろうが、それだと建築費の回収ができないから、全く借金せずに建て直すだけの資力がない会社には無理な相談であるし、今や国全体がビンボーになりつつあるなかでは国庫の補助やメセナをあてにするにも限度があるというものである。本当をいえば建て替えは遅きに失した観があり、松竹が歌舞伎ブームで大儲かりしていた時期か、日本がもっと経済的に豊かな時期にやっておれば無粋なビル化は避けられたのかもしれないけれど、今さらいっても詮無い話で、それよりも建て替えが完了するまでの5年間に日本がまたどれだけ変わっているかを想像すると、なんだか空恐ろしい気がしてくる。『今朝子の晩ご飯』PART2を読んでも、去年はたしかイザナギ景気以来の好景気持続の年だったはずで、それがたった1年で世界的な恐慌に巻き込まれているのだから、やはり一寸先は闇というべきであり、非常に楽観的に考えても、来年から閉場までと、再開場後の2,3年はなんとか賑わうだろうけれど、その後は歌舞伎どころか日本自体もどうなってるか皆目見当がつかない、というよりなんだか悪い想像ばかりしてしまいそうで、ここには敢えて書きません(-.-);


コメント(2)

歌舞伎座の立替は永山会長が御存命の時から出ていたのに中々話が決まらないと思っていたら、東京都の認可の問題で難攻していたのですね。しかし、ツケ打ちさんがバッタリと柝を打つだけで天井からコンクリートの粉が落ちる!!おお怖。
年に何回かは大坂から遠征してますけれど、そないに老朽化しているとは知りませんでしたわ。バリアフリーの問題とか、下世話な話で恐縮ですけど、女性用のトイレが少ない上に並べ方が変則で使いずらいですし、なんでもっと早く、15代目仁左衛門丈の襲名の頃までに立替えられておれば良かったのにと思います。バリアフリーという点では南座も車椅子の方は先に劇場に電話しておいて、川端の入り口から入らないとダメですし、エレベーターも無いので一階席しか見れない、これもなんとかせんといかんのでしょうが先立つものが難しいでしょうね。

歌舞伎ファンとしては今の破風つくりの屋根とかをそのままにして欲しいとは思いますが、一番大事なんは客が入りやすく、役者が芝居しやすく、そしてなんとか採算の取れる事やと思います。あとは成り行きですなあ。

投稿者 お : 2008年10月21日 22:38

柝を打つだけで天井からコンクリートの粉が落ちる!
とは知りませんでしたが
一幕見席(想像以上に高い席でした)で観たときに
ここで地震がきたらどうなるのだろうと
不安な気持ちになったことは確かにありました
どうか趣きのあるいい芝居小屋になるようにと
祈るばかりです

投稿者 天 : 2008年10月22日 10:23



2008年10月22日

上方寿司、海草と蟹のサラダ

整体治療の帰りに東横のれん街でゲット。クライマックス・シリーズ巨人VS中日を見ながら食べていたら、8回表3×3で1アウト1塁2塁というメチャメチャいい場面でカット。日テレがやってるくせに何で試合終了まで放送しないんだ(怒)!ところで試合中に速報のテロップが流れて、宝くじで2億円当たった女性が行方不明になっていた件で知人男性が逮捕されたというニュースを知ったが、女性は一体いつ、どういう経緯で、男性とはどんな関係で宝くじのことをしゃべっちゃったのか、何かと野次馬的興味をそそる恰好の週刊誌ネタ、ワイドショー的な事件だと思われた。今これを書いている時点では結果どうなったのかもわかりませんが。




2008年10月23日

豚トマト丼、ニラと玉子のスープ

QPが時々やってくれる奇っ怪な料理の一つだが、これは意外とオイシイのでオススメしたい。豚ロース肉は塩と生姜汁を揉み込んでフライパンでかりっと焼きあげて取りだしておく。横に切ったプチトマトと昆布の佃煮を炒めて蜂蜜、バター、醤油で味付けし、豚肉を載せたご飯にかける。トマトは煮くずれるまで炒めるのがポイント。
 食事しながらNHK7時のニュースを見ていたら、秋の園遊会の模様が映し出されて、何かと問題発言の多い柔道の石井選手が天皇の前で「次のオリンピックは目指しません」とハッキリ言ったのでちょっとビックリしたが、天皇がさして意外な返答でもなさそうに淡々と話を続けられたのはさすがというべきだろう。
それにしても本人は一体どういうつもりだったのだろう?色んなことでグチャグチャいわれる柔道界にすっかり嫌気がさしながら、親や周囲がうるさいのでやむなく柔道を続けると宣言したものの、以来また色々と注意されてまた嫌になっちゃって、いっそだれもがビックリするようなシチュエーションで本音宣言をしてやろうと思ったのだろうか。柔道界は天皇という存在に重きを置いていそうな気もするだけに、石井発言はまたまた凄い大問題となって、斎藤監督がアタマを抱え込んじゃってるのではないでしょうか。




2008年10月24日

辛み大根そばセット

新国立劇場でL・ピランデルロ作「山の巨人たち」を見る前に進藤さんと食事。
見終わって久々に頭を抱え込んじゃった芝居である。俳優陣のメンバーもいいし、皆さん達者で緊張感のある演技を披露してるし、演出も美術、衣裳、照明すべて素晴らしいにもかかわらず、「何かこのメンバーで他にやるものなかったんだろうか?」と劇場を出るなり二人が叫んでしまったくらい、正直言ってクソつまらない芝居だった。ピランデルロの作品をやるならまだしもオーソドックスに「作者を探す六人の登場人物」を上演したほうがよかったのではないか。いずれもいわゆるメタシアター的な演劇、すなわち舞台上で「演劇」というものについての考察をする戯曲だから演劇人以外の人にとってあまり面白いものとはいえないのだけれど、それにしても遺作となったこの作品は最終幕が欠落している上に、構成が行きつ戻りつして、作者の筆があきらかに転がっていかない感じで、お世辞にも名作とは言い難いのである。ピランデルロは不条理劇の濫觴期に立つ演劇的には重要な作家であるとはいえ、現代では却ってとても古臭い芝居に見えてしまうのも問題だろう。不条理的な「死」というものが大きなテーマとして流れ、タイトルの「山の巨人たち」がそのメタファーであり、そこには近代社会や軍国主義台頭のメタファーも読み取ることが可能としても、そのコンセプトのみ立ちあがって、実に説明的なセリフが多いのも感興を削ぐ。ピランデルロほどの偉大な劇作家にして、最晩年はこんなにも書けなくなっていたことを証明したような上演というべきか。本当に役者たちはよくやってるし、舞台美術もステキだったし、ケチをつけるのは気の毒なくらいだが、この作品を今の日本で上演することの意義を改めて問いたくなるのは国立劇場の公演だからでもある。ホント、他にいくらでもやるもんあるだろうに!と進藤さんとお茶しながら二人でずっと怒ってたのであります。




2008年10月25日

中華焼きそば、ジャガイモの千切りサラダ、イカのマリネ

群馬女子大学からの帰りに東横のれん街でゲット。
何の縁もゆかりもない学校の先生から丁寧なお手紙を頂戴して、ついうっかり「群馬学シンポジウム」なるイベントのパネリストをお引き受けしてしまい、自分でも、このクソ忙しいときに一体なんで引き受けちゃったんだろう?と訝しみつつ、高崎駅からタクシーで30分もかかる女子大の講堂で「明治維新と群馬」というテーマに沿ってお話することになった。
ほかの3人のパネリストは皆さん学校の先生で、いずれも群馬にゆかりのある小栗上野介や柏木義円のお話をなさったのだけれど、私は別に関係ない話で構わないということだったので、「東京日日新聞」の記事を引用しながら文明開化期の混乱した世相について少しばかり触れた。交通の便があまりいいとは思えない場所にもかかわらず、群馬の皆さんは歴史好きなのか、400名以上の一般応募があったらしく講堂はほぼ満杯状態で、わりあい熱心に耳を傾けてらしたのが印象に残る。群馬の農家は米作中心でなく生糸の生産が主体だったことで早くに商品経済が発達しており、それが幕末における小栗の活動の背後にあり、一方で侠客の活躍を生んだとう話が聞けたのは地元ならではだろう。時代が全然違う人物ながら、三代将軍徳川家光の弟駿河大納言忠長のお墓が高崎駅前の大信寺にあるという話を聞いて、帰りに寄ってみたところ、残念ながら時間が遅くて中には入れず、塀の写真だけ撮ってきました。




2008年10月26日

中村屋のカレー

乗馬の帰りに東急レストラン街で食事。
今日は2鞍ともスノウホワイトという馬に騎乗したが、写真でもなんとなく感じがおわかり戴けるように、かなりお局様チックな牝馬で、気むずかしいのをみんなが恐れているわりに、私は意外と相性がよくて、「松井さんとスノウはお似合いですよ」と他の会員の方から言われるたびにちょっと複雑な心境になるのだけれど(笑)、今日の2鞍目は彼女が空腹のせいか集中力を欠いて、走行中に強い合図を出したら珍しく跳ねられたりして、「松井さん、舐められてますよ。そこでもっとビシッと叱って!」とインストラクターに注意され、やっぱりこっちも負けずに強気になんなきゃダメだなあと深く反省したので、今後は彼女に乗ったらどうも大奥の対決っぽくなりそうです(笑)。
 ところで出かける前にテレ朝ののサンデープロジェクトで米大統領選の特集を見ていたら、米国で今や保守派を自認する人たちがリベラル派の2倍になっているという調査結果が示されてちょっとビックリした。TVではキリスト教的保守層は基本的に中絶反対で子だくさんのために、白人では保守層ばかりがどんどん人口を増やした結果だというようなわりと簡単な図式で語られていたが、むろんそんなに単純化して語れる問題ではなかろうと思いつつ、根深い人種問題を抱えるアメリカの今後がどうなるのかとても不安に感じられた。保守主義の台頭はアメリカのみならず恐らく世界的に蔓延していて、それは科学技術の加速度的な進歩がもたらした社会の変容とパラレルな関係であるに違いないけれど、現実に止められない進歩とそれに対する反動が高じて、ギャップがどんどん広がればもっと困ったことになりはしないのだろうか。一方で現実にクローン生物まで産み出しておきながら、学校で進化論を教えられない子供たちが増えちゃったらどうなるのか?と単純に考えてみたとき、そのことのヤバさが非常に恐ろしくなります。




2008年10月27日

上方寿司

NHKホールで第35回「古典芸能鑑賞会」を見て幕間にロビーで寿司弁当をゲット。
この会も回数がヒトケタの頃はよく見ていたものの、ずっとご無沙汰していて、今回はNHKの何方からかご招待を頂戴して久々に拝見したのだった。
狂言の「寝音曲」はそのムカシ当時の最重鎮だった六世野村万蔵と三宅藤九郎の兄弟で見た憶えがあるが、今回もまた当代の最重鎮茂山千作と千之丞の兄弟の共演を見せてもらったわけである。米寿を超えた千作は足もとが少し危うく見えたとはいえ、声はまださほど衰えをみせず、この人ならではのとぼけた味わいで大らかな笑いを誘う。寝て謡うくだりは兄弟の息もぴったりで、現代のお笑いを見るようにリアルなのも茂山家ならではの芸といえるのだろう。私は関西で先に茂山家の狂言を見ていたために、野村家の狂言を見てもイマイチ面白く感じられなかったのだけれど、早稲田演劇科の某先生は茂山家の狂言を初めて見たとき、狂言がこんなに漫才みたいでいいのか!と思われたそうである(笑)。
歌舞伎の「河庄」は喜寿の坂田藤十郎が祖父の代からの当たり役である紙屋治兵衛を主演して、これまた芸も風情もいまだ瑞々しいのに驚嘆させられた。ただし兄の孫右衛門役を演じる片岡我當が体力的に多少の衰えがあるせいか、ふたりのからみが昔ほど息ぴったりとはいかず、若干テンポが悪く迫力不足になったことは否めない。小春役の時蔵は姿かたちがとてもよくて、後半のじっと堪えているくだりの佇まいは文句なし。ただし前半のクドキがちょっと物足りなかったが、これは鴈治郎襲名のときの歌右衛門や雀右衛門の演技と比べちゃったら気の毒かもしれない。丁稚役で出てきた藤十郎の孫の虎之介がいつの間にかすっかり大きくなっているのも驚きで、けっこう達者な演技を披露して客席を沸かせていた。
 ともあれ舞台も客席もあきらかに後期高齢者の割合が非常に高い空間に身を置いていたために、帰ってTVを点けたら後期高齢者の医療費問題が話題にされているのをなんともいえない気持ちで見るはめになった。高齢者といえど元気な方は元気なのであります。


コメント(1)

茂山家のお豆腐狂言と東京の野村家、山本家では同じ狂言かと思うほどの違いですね。来年1月28日国立能楽堂2月21日横浜能楽堂で茂山家、山本家の競演があります。タイトルは
「武家の狂言 町衆の狂言」です。茂山千之丞 千五郎 山本東次郎 則直の出演です。

投稿者 ねこかおる : 2008年11月03日 21:10



2008年10月28日

豚肉と茄子の治部煮風

昨日のQPで見た料理。酒、砂糖、醤油で味付けした出汁で茄子をくたくたになるまで煮て、片栗粉をまぶした豚の薄切り肉を入れる。薬味におろし生姜を添える。
 一時は株価が7000円割れもした今日の日本だが、昨日はロス在住の旧友モリから電話があって、「とにかく道路がいつも怖いくらいガラ空きなのよ。親しい知り合いで、色んな会社のコンピュータソフトを手がけてて、とても羽振りのよかった人までが失業しちゃったし、うちがメインバンクにしてた全米4位の銀行は潰れちゃうしで、本当にもうビックリよ。日本はまだそこまでのことはないでしょう」とアメリカの現状を伝えてくれた。大統領選に関しては、彼女のダンナが日本政府の役人なので周囲のアメリカ人には共和党員が多いにもかかわらず、その人たちが皆ペイリンにドン引きして民主党支持にまわったくらいだから、まず9分9厘オバマで間違いないだろうとのことである。おそらく大統領選でオバマに決まれば、オバマが実際に経済を立て直すだけの力があるかはともかくとして、気分的に株価がいっきに騰がりそうな感じがするのだけれど、これで万が一マケインになったら凄い暴落も予想されるので、損した分を買いで取りもどすとしたら今がチャンスだと思いながらも腰が引けてしまうのである。
それにしても昨今の株価のジェットコースター的乱高下は、結局のところ原油や穀物の高騰や著しい円高傾向と同じく世界中にお金がだぶついてるからこそ起きる現象ともいえて、それでしっかり儲けてる連中もいるわけだし、こうも金融資本主義に翻弄されてしまうようになっても、なおかつ世界の首脳はさらにまた金融の安定化に金を注ぎ込むという結論を下したのだから、今後ますます世界中でだぶだぶするであろうお金が何を引き起こすかと想うと空恐ろしくなる。本来なら、いっそ世界中からだぶつくお金を引き揚げて、金融経済の暴走を止めるべきなのだろうが、下手にそれをしたら今度は猛烈なデフレが起きてもっと悲惨な結果につながる恐れもあるのは過去の歴史にも明らかだ。嗚呼!今さらグリーンスパン氏に反省されても遅いんですが……。




2008年10月29日

さごしの唐揚げ野菜あんかけ

さごしは鰆のこと。鰆が本当に美味しいのは名前に反して秋だと卸し売り業者のMさんに教わったのと、安かったので、QPが鯖でやった料理をさごしに替えた。甘酢あんかけに入れた野菜は人参、ニラ、もやしで、余ったらもったいないからスーパーで売ってたパック入りを使用した。調理法は別に書くまでもないだろう。
例のごとく夕方仕事が一段落したところで買い物がてら近所を散歩してたら、三茶のキャロットタワー前にバカでかい音声で演説してる政治家がいて、そこそこ人だかりもしてるので、誰?と思って見たら中川秀直だった。安倍政権の時の自民党幹事長で、その前は週刊誌にさんざん愛人問題を叩かれていた人物である。まあ、そんなことはどうでもいいけど、めちゃめちゃハイテンションで大仰な演説をしていて、しかも内容は物凄くちまちました話に終始してるので、そのギャップがおかしくてしばらく耳を傾けていたのだが、肝腎の選挙は一体いつになるんだろうか?昨日もロス在住の旧友モリと国際電話で大統領選の話をしていて、「で、そっちのほうはどうなってるわけ?」と訊かれて全く答えられなかったのである。
 中川演説のハイテンションは来月早々にも選挙がありそうな雰囲気で、バッチリ私の勘が当たってしまったアソー君の長っ尻を党内でも嫌がる向きがあることを如実に物語るいっぽう、自民党が並ならぬ危機感に襲われているらしいのがよく伝わってきた。それにしても仮免内閣というかレームダック政権がこのままズルズル続いて画期的に景気がよくなるとはとても思えないし、国家の将来ヴィジョンをきちんと提示してくれないと、いくら減税や給付金のバラまきをされても「安心してお金を使う気になんかなれへんで!」と主婦のわが妹も言ってるくらいだから内需拡大も難しそうである。前に議員総会か何かで、今解散したら私たちの大半は国会に戻って来られないだろうから先延ばしにしてくれというようなバカ正直な発言をした自民党議員がいて、私たちはこんな情けない人たちの生活保証をしてあげなくちゃならないわけ?と呆れてしまったのでした。




2008年10月30日

あら輝

講談社の国兼ブチョー、堀さん、スラッシュの進藤さんと世田谷中町の「あら輝」で会食。明石の鯛を皮切りに青森産の鮪の赤身、中トロ、大トロ(写真上段)、蒸しアワビ(写真中段)、戻りガツオ、しめ鯖、イクラ、車海老、厚岸産の海胆、桑名の蛤、江戸前の墨イカ、穴子等々たっぷり頂戴したが、今日は鮪の赤身が意外なほど美味しく感じられて、ヅケもバッチリ。中で一番インパクトがあったのは松茸+トロの炙り(写真下段)で、両者のハーモニーが抜群の逸品でした。
 来月から堀さんが産休に入られるので、その前にみんなで美味しいものを食べよう!という国兼ブチョーの嬉しい提案であり、とても正しい判断でした(笑)。八ヶ月の坊やをお腹に抱えた堀さんは「美味しいものを食べると、それがわかって暴れるんですよ」とのことで、今宵の坊やはきっと暴れっぱなしだったに違いありません。ご本人も非常にお元気そうで、ご無事な出産が待たれるところです。
世の中不景気だろうが、先行き不安だろうが何だろうが、人間生きてる限り、暗いことばかり考えてるよりも、楽しめる時はちゃんと楽しむようにしたほうが、本人にとっても社会にとってもいいような気がするエピキュリアンな一夜でした。




2008年10月31日

味噌煮込みうどん

名古屋星野書店の星野会長から頂戴したセットで作る。昨日お会いした堀さんにも、先日のブログに書いたこれを頂戴した経緯はメチャメチャ受けてました(笑)。
今日のQPはハローウィンにちなんだカボチャを丸ごと使ったドリアだったのでさすがに作らなかったが、この行事が日本でこんなに広まってしまったのは何故だろう?バレンタインはチョコレート屋の陰謀だとすると、裏で糸を操ってるのはやっぱりお菓子屋だろうか、それともコスプレ業界とか、カボチャ農家だったりするんだろうか(笑)。
 カボチャをくりぬいて中で蝋燭を灯すのは、昔スイカでやったのと非常によく似てるが、スイカのほうがくりぬくのはずっと簡単なのに、最近はあまり見かけなくなったような気がする。スイカをくりぬいて提灯にするのは意外と古い習慣で、『嬉遊笑覧』によれば江戸時代後期にまで遡るようだ。『東海道四谷怪談』の「夢の場」で垣にぶら下がったカボチャが一斉に割れて化け物の顔になる仕掛けなんて、まるで作者の鶴屋南北がハローウィンを知ってたみたいである。
ところで私は別に暇してこんなことまで調べちゃったわけでは決してなくて(笑)、今日は『円朝の女』Part4の入稿を済ませ、いよいよ『吉原十二月』の執筆にとりかかったが、いつものように主人公の名前を決めるのが一番厄介だった。いかにもありそうでなおかつ主人公らしいインパクトを持つ名前を探すべく、色んな文献を漁るほうが実はメインだったのであります。