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2023年02月07日
コミンズ先生のこと
きのう帝国ホテルでお目にかかったポートランド州立大学のコミンズ名誉教授については去年の6/6と9/29のブログにも書いたので、プロフィールはそちらもご参照いただきたいが、今回お会いしたのは拙著「歌舞伎の中の日本」文庫版の解説を担当者の伊藤さん共々お願いして、打ち合わせをするためだった。「コミンズ先生にお願いしてはどうでしょうか?」と提案されたのは伊藤さんで、それは学生たちの演じるポートランド歌舞伎に多大な興味を持たれたせいなのだけれど、ワタシもそれに賛成したのはコミンズ先生が「歌舞伎の中の日本」英語版 "Kabuki ,a Mirror of Japan" を既に現地で読んでらっしゃるようだと紹介者の旧友モリに教えられたからだ。で、本来なら電話かメールかオンラインでやりとりするところなのに、ナントこの時期に来日し長期滞在されていることを同じくモリに聞いて、折角ならお目にかかってお話しようということになったのだった。そんなわけで偶然の急な対面だったにもかかわらず、すっかり打ち解けて仕事以外の色んな話ができたのは、実はコミンズ先生とは大学院時代の旧知の間柄であり、ワタシが学界を離れた経緯とかその後の近松座の仕事とかもよくご存じで、まさしく「知己」と呼べるような方だったからである。おまけに "Kabuki ,a Mirror of Japan"の翻訳者であるデヴィッド・グランドール氏とはシアトル在住の親友だと伺って、世間はグローバルに広がっても相変わらず狭い!!ことを実感させられた(^_^;)コミンズ先生は歌舞伎ばかりでなく日本のマンガやアニメもよくご存じだし、歌舞伎の「ワンピース」も「ナルト」も「ナウシカ」もご覧になったとか。つまりはけっこう頻繁に来日されているらしいと拝察。で、今年は柏崎にあるドナルド・キーン・センター開設10周年記念に当たって同館開設の契機となった古浄瑠璃「弘知法印御伝記」復活上演の歌舞伎バージョンが催されるお話を伺って、次はこの秋にも来日されるようなので、出来ればまたお目にかかって今度はゆっくりお話を伺いたいと思ったのは、今回は木ノ下歌舞伎ソワレの観劇時間が迫って来たために、折角いいお話を何かと伺いながら、最後バタバタでお別れするはめになったのが非常に残念で申し訳なかったからである。何とかギリギリまでご一緒して、帝国ホテルから池袋までタクシーで向かい高速を使っても開演時間には間に合わず、10分遅れで残念ながら発端の場面を見逃したものの、後はしっかりと面白く観た話はまた明日書かせてもらいます<(_ _)>