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2022年10月14日
ちらし寿司、野菜の煮もの
インタビュー取材の帰りに大宮ルミネ内の総菜売り場でゲット。
今日は午後3時から大宮ルミネ内のカフェで東京新聞の北爪記者、4時半から日経新聞の棗田記者のインタビュー取材を立て続けに受け、近刊『愚者の階梯』について何かとお話を。同書に関しては両記者共に現代の世相とも重なり合う当時の不穏な空気が強く胸に響いたといわれて、主にその流れで話したのだが、連載中はまだウクライナ戦争の気配すら微塵も感じられなかった頃だから、作中にマルクス兄弟の戦争映画を盛り込んだ部分などは何だか現実のほうが寄って来ちゃった感じで、単行本にまとめる際に作者自身もいささか驚いたことをお話しした次第。さらに3部作の〆で訴えたかったのは、わたしの一種の日本人観みたいなもので、日本の伝統芸能について長年発言している人間として、それは避けて通れない問題と意識し続けてきたことも話したのだけれど、北爪記者からは「ちょうど今年は作家生活も25年目になられたので、その感想は何かありませんか?」と尋ねられて(゜;)エエッわたしはもう四半世紀ものあいだ小説を書き続けてきたわけなの(@_@;)と我ながら心底びっくりして、そのわりに上手く書ける感じがいまだにゼンゼンないし、ラクに書けるようになった感じもゼンゼンないのは、結局のところあんまり向いてなかったんだろうな〜と今さらにムダなことを思う始末(-。-;)ともあれ小説を書くことに関してはいまだにヨソ者感があるのは確かなだけに、却ってこの間の出版界のシュリンクぶりを冷静に実感できるお話もして、それゆえ『愚者の階梯』にはメディアの大変動期に当たる今日を意識して重ね合わせた部分もあることを棗田記者にお伝えし、わたしは子供の頃に日本映画の全盛時代の尻尾くらいはつかんでいるが、当時の映画館は超コミコミで通路に新聞紙を敷いて座って観るのが当たり前だったという話をしたら、棗田記者も集英社の伊礼さんもビックリ仰天の様子だったので、ああ、もうわたしは紛れもなく年寄りなんだ〜と思いました(^_^;)