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2022年08月19日

Qを始め芝居話もろもろ

今日の夕方は演劇ライターの市川安紀さんがお越しになって、9月にさい芸で上演される「ヘンリー八世」のプログラム用インタビュー取材をお受けした。安紀さんは現場取材のためにご自身もPCRや抗原検査をしょっちゅうなさっていると伺って、新型コロナが演劇界に及ぼした迷惑は大変なもんだ(!_+)と改めて感じざるを得ず、むろん観客動員にも相当に影響していそうだが、昨夜観た「Q」は幸い満席だったし、カーテンコールのスタンディングオベーションもハンパない盛り上がりを見せて、ああ、こんなにも芝居を愛しているファンがいまだに大勢いるんだ〜と安心したものの、安紀さんにいわせるとコロナ禍で客入りの良し悪しが極端になっているらしく、残念ながら「Q」のようなケースばかりではないそうである。ともあれワタシは2019年の「Q」初演をなぜか見逃しており、今回の再演にやっとチャレンジしたばかりだから、既にご覧になっている方も多いと思うので詳述は避けるとして、クイーンの名盤を全面的に使えた点や、松たか子、広瀬すず、上川隆也、志尊淳、竹中直人といった豪華配役や、「ロミオとジュリエット」という誰でも知っている有名戯曲の禁断の愛をモチーフにしたことだけでも観劇の満足度は十分高いはずだった。おまけに今回の上演では、この芝居のもう一つのモチーフ源平の報復合戦に象徴された止どまるところを知らぬ戦争というものが、今日の世界情勢に鑑みて非常にリアルに身近に感じられた点も観客の心を初演よりも揺さぶりやすかったかと思われる。ロミオが戦後のシベリア抑留を彷彿とさせた過酷な運命を辿るシーンも、今やウクライナ戦争を彷彿とさせそうな時代になっていることに暗澹とせざるを得ない。今年の6月に観た「パンドラの鐘」も初演より胸に響くところがあったのは時代環境の変化によるものだったように思うし、つまりは戦争が身近な時代になったことの恐ろしさを、今や芝居好きは芝居を通して実感させられているのかもしれない、というような話も安紀さんには「ヘンリー八世」の話とは別に聞いて戴いたのでした(-.-;)y-゜゜


コメント (1)


来月のロンドン公演がますます楽しみになってきました。
野田さんのお芝居は、2018年にSOHOシアターという小劇場での「One Green Bottle」を見たのですが、舞台からものすごいエネルギーが伝わってきて、圧倒されました。
Queenの曲を大音響で聴けるのも、嬉しいです。

投稿者 TANA : 2022年08月20日 01:38

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