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2021年11月17日

『芙蓉の干城』集英社文庫より11月19日発売!

日中戦争間近の昭和八年東京。歌舞伎の殿堂木挽座を訪れた右翼結社大幹部と芸妓が惨殺された。築地署は、役者や裏方の信頼厚い江戸歌舞伎作者の末裔・桜木治郎に協力を要請。桜木は、荻野沢之丞の楽屋で被害者を見たことを思い出す。さらに夭折した天才役者の評伝取材で、劇場を熟知したトリックに気づき……。芸と欲に搦めとられた人間の情念を炙り出す劇場時代ミステリー。第四回渡辺淳一文学賞受賞作。
『壺中の回廊』に続く本作は、歌舞伎バックステージものです。誰も気づかないうちに戦争に向かった昭和初期を克明に描き、現代社会に警鐘を鳴らすとともに、歌舞伎という舞台を余すところなく使った連続殺人の謎解きという愉しさを盛り込んだ、圧巻の“時代”ミステリーです。是非、ご一読下さい。
解説者は、シェイクスピア全集33巻の翻訳という偉業を成し遂げた松岡和子氏。脚本に携わる立場から舞台に精通された方が、本作を芝居に見たてつつ、歌舞伎の姿を“後世に残す”という貴重な作品であることはもちろん、音読したくなる文体にまで触れてくださいました。この解説も、楽しんでいただきたいと思います。(担当者)


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