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2021年11月05日

パ・ラパパンパン

昨夜はシアターコクーンで藤本有紀作・松尾スズキ演出『パ・ラパパンパン』を観劇。そもそもこのタイトルって何なんだろう?と思いながら観に行って、ナルホド!と感心するほどのナゾでもないのだけれど、音を聴けばみんなすぐにわかる有名曲の歌詞の一節で、どうしても気になる方は芝居をご覧ください(^0^;)で、芝居のほうは朝ドラの「ちりとてちん」で知られた藤本有紀の脚本を「ちかえもん」に出演した松尾スズキが惚れ込んで今回のタッグを組んだそうだが、出だしから「中山忍」とか「夢グループ」とか T Vネタのクスグリも満載で T V好きのワタシは大いに笑わせてもらった。ストーリーは松たか子の演じる現代ニッポンのダメな女性作家が、神木隆之介の扮した余計な博識を披露する編集者に尻を叩かれ、やたらツッコミをされながらミステリーを執筆し、それが名作「クリスマス・キャロル」を下敷きにした、ミステリーとしては橋にも棒にもかからぬスクルージ殺人事件で、いくら何でもこの結末はないだろう!という段階で作家がなぜか瀕死の状態に陥って1幕が終了。2幕目はその作家が19世紀の英国に迷い込んでミステリーの登場人物たちと交じり合いながら謎解きが進行する一方で、作家自身が死にかけている謎もからんでストーリーが展開し、最後は古典的なミステリーにあるような謎解きもしっかりした上で極めてハートウォーミングなエンディングになる。松尾スズキは自身の作風でも一見ブラックに見せつつ最後は意外にハートウォーミングになるのが常道のパターンだが、この藤本作品も足の不自由な少年や盲目の牧師のブラックな言動などに「大人計画」らしさが匂うものの、全体に毒気は薄くて軽やかなエンターテインメントに仕上がっている。最後までワタシに残った謎は何故この作品を12月に上演しなかったんだろう(?_?)というもので、単に「クリスマス・キャロル」をベースにしているだけでなく内容的にも年の瀬に観てほっとさせられるような感じのお芝居なのに、ひょっとしたら松たか子のスケジュール調整ができなかったんだろうか(?_?)なんて思っちゃいました(^^ゞ


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