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2021年10月28日

坂田藤十郎を偲ぶ会

今日は午後から「坂田藤十郎を偲ぶ会」に出席するため元米朝事務所の大島さんと一昨年新装オープンしたホテルオークラへ。「偲ぶ会」といってもパーティ形式ではなく、祭壇に献花をして並んだご遺族と対面するのみなので、出席より参列という表現がふさわしい感じになるのも時節がらやむを得ぬ仕儀だったのだろう。それでも大島さんと私は混雑を避けるためにわざと少し遅れて行ったのが正解だったようで、会場で待っていて下さった「花の会」の池田さんは「ちょっと前までこの祭壇の前がびっしり行列で埋め尽くされて怖いくらいだったんですよ」とのこと。ともあれ祭壇に飾られた遺影は非常に立派で美しく、他にも会場に飾られていた過去の舞台写真を見ながら「やっぱりパパは綺麗な人だったんだよね〜」と今さらのように仰言った大島さんは桂米朝のマネージャーをする以前に何を隠そう坂田藤十郎のマネージャーをしていた人なのでした(^^ゞそれもただのマネージャーではなく、彼女のお父様は藤十郎が若き扇雀時代の大親友で、子供の頃から家族ぐるみの付き合いがある人だし、私も藤十郎は縁戚に当たる関係でやはり子供の頃からよく知っていただけに、到底ここには書き切れない思い出話の数々をしながら、池田さんともご一緒に久々にオークラでお茶することに。
ところで昔オークラでお茶するのは「カメリア」か「テラス」だったが、新装ながらエントランスロビー等は旧本館とちっとも変わっていないのに、残念ながら池の見える「テラス」はなくなって今は「オーキッド」と名を変えたコーナーのテラス席に陣取って、私がバッグからおもむろに取りだしたのはオークラの会員券。これまた大昔に名優志村喬の奥様から頂戴して、一枚だけなぜか長らく使いそびれて抽斗に残っていたもので、発行日は1996年7月7日と明記されているものの使用期限が書いていないから、もしや?と面白半分でフレンドリーなウエイターに見せたところ「へ〜ボクこんなもの見たことがありませんけど、ちょっと中で訊いてきますね」といって駈け戻るや「お使いになれます!」と言われたのにはもうビックリしてしまい(!_+)「25年前の会員券が使えるなんて、さすがオークラだよね〜」と言い合って大島さんと感心しきり。麻布狸穴にお住まいだった故志村喬夫人はオークラをご自宅の応接間兼食堂代わりに使用されていて、私はしょっちゅうオークラでご馳走になっており、当時も客が頼めば何でも言うことを聞いてくれるホテルというイメージだったのだけれど、今日も大島さんが「オークラのテラスといえばチョコレートパイだったんだけど、今はもうないのよね〜」とメニューを見ながら呟かれたら、なんとウエイターが「わかりました!裏メニューでお出しします」といって紛れもない「テラス」時代のチョコレートパイを持って現れたのもオドロキで、かくして3人分のケーキとコーヒーのセットが四半世紀前の会員券でほぼタダ同然に味わえたのはラッキー以外の何ものでもありませんでした\(◎o◎)/写真上段は藤十郎の名にふさわしい祭壇。中段は舞台写真の展示場。下段は私が台本の作成に協力した「けいせい仏の原」の懐かしい舞台写真。


コメント (1)


やっと藤十郎さんとお別れができて、お気持ちの区切りがついたことと思います。昨年2月以来、お会いしていない池田さんのお元気そうな様子も伺えてホッとしました。
今年は春に大切な身内が亡くなり、今月には愛猫ウサコちゃんも旅立ってしまいました。ヒトでいえば90才過ぎで、天寿を全うしたと思いますが、気難しい所が私と似て、名前を使わせてもらい、池田さんから「ウサコさん」と呼ばれたり、分身の様な存在だったので気落ちしています。ペットではありますが17年も一緒に暮らした家族なので、気が引けますが書かせて頂きました。

投稿者 ウサコの母 : 2021年10月29日 21:41

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