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2019年12月26日
馬ありて
今日は馬トモでもある翻訳家の松岡和子さんと元ミセス副編の福光さんと3人で渋谷イメージフォーラムで上映中のドキュメンタリー映画「馬ありて」を観て帰りに表参道の青山スパイラルで食事。
上映が明日までなので紹介するのもどうかと思うが、馬好きの3人にとってはとてもいい映画でした(*^^)v
馬といっても色んな馬がいて、この映画に登場するのは私たちがふだん接している乗用馬ではなく、かつて農耕や荷運びに使われた人間の必需品でも今は輓馬競馬に出てまさに「走るか、食べられるか」しかない巨大な重種の馬たちだ。そうした馬の生産農家や売買する馬喰のオジサンたちも共になまなましく映像化されてほとんど何の解説もなく編集されているが、オジサンたちがぽつりぽつり語る馬とは余り関係の言葉も面白く拾われ、健気な馬たちの映像と相俟って「生きる」ことの意味が問いかけられる。輓馬競馬の調教で初めて橇を括り付けられてパニクくる馬や、ちゃぐちゃぐ馬こで飾り付けられて迷惑そうな馬の表情がモノクロ画面でリアルに映しだされる一方で、極寒の地が重種馬たちの吐く息で白く染まる映像などとても幻想的で美しい風景も織り込まれた快作でした。
コメント (1)
ナウシカ歌舞伎、骨折事故で割愛した部分を徐々に復活させ、先週末からは宙乗りも復活と知り、先週初めに3階席で見た私は残念でしたが、観れただけでも満足でした。観劇2日前に友人から、原作を全巻読んでおくべき、と助言され、全7巻を必死で読破したので、どうにか付いて行けましたが、後半の哲学的な箇所はかなり厳しかったです。登場人物、舞台となる世界の複雑さ、生き物たちの設定など難解な部分が多く、必死で頭を働かせながらも楽しめました。幕の多用は1か月公演で予算が厳しかった為らしく、私としてはプロジェクション・マッピングより歌舞伎らしくて、悪くなかったです。今回の問題点を練り直して、ぜひ再演して欲しく、「マハーバーラタ」の再演も見てみたいです。でもやっぱり、目の前を飛ぶ菊ちゃんナウシカ、観たかった!すごく悔しいです。
アニェス・ヴァルダ「ダゲール街の人々」を見に行ったイメージ・フォーラムの「馬ありて」、今朝子さんはご覧になったかな、と思っていました。昨年、ダゲール街近くに泊まり、食事をしたり散策したので見たかったのですが、50年近く昔のパリの下町に住む人々の日常の映像エッセイの様な映画で、懐かしさを覚えました。
ご招待で歌舞伎座「白雪姫」を観ましたが、(これが、師走の歌舞伎座最後の演目とは…)とあまりの酷さに愕然としました。いかに白雪姫が美しいかの連呼、美しい美しいの連発で、登場した玉三郎。これが至上の美しさ?と疑問符が付き、その姫を呪う実母を演じた児太郎が気の毒、偉かったです。ほとんど動かない白雪姫を慕う7人の小人ならぬ妖精の子達は歌舞伎塾の生徒との事、結構出番が長く、達者であっても歌舞伎座で学芸会を見せられてる様で、これが休憩を挟んで延々と約2時間。冗漫な台本を整理して、せめて20分でも、若手に踊らせたら、と思わずにはいられず、予想以上にひどい舞台に腹が立ち、切符を買った観客が気の毒に思えてしまいました。
投稿者 ウサコの母 : 2019年12月26日 23:18