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2019年08月14日

焼肉

昨夜はPメディアの三村さんと銀座の「天壇」で食事してから歌舞伎座八月公演第三部の玉三郎主演「新版雪之丞変化」を観て帰りが遅くなったのでブログは更新しませんでした(^^ゞ
「雪之丞変化」を私が最初に観たのは長谷川一夫主演/市川崑監督作品の封切り時で、この作品では雪之丞の師匠役を先代市川中車が演じていたから、今回も当代の中車ありきで決まった企画なの(?_?)かと思ったほど、玉三郎の芸風や芸域とはあまり結びつかない、本来はベタな大衆ロマンで旧来の典型的な商業演劇ネタといえる。悪人どもから両親を死に追いやられた少年が長じて芝居のスターになり、敵の娘に恋されながら、みごとに親の仇討ちを果たすという大枠のベタなストーリーを一応は踏まえつつも、役者の心得や気組みを説いたある種の芸道物に仕立てようとしたらしいのが今回の上演だが、いや〜芸道物を舐めないでほしいな〜と投書してやりたくなるほど陳腐な台本にまずワタシは呆れてしまい、「台本と演出がひどいと、どんなに輝いてる役者も光を喪うのが観てて本当によくわかったわ〜!」と三村さんに叫ばせたのだった。お盆で東京の人口が減少するなかでも歌舞伎座を大入り満員にしたお客さんは、果たして最後に玉三郎が元禄花見踊を披露してくれただけでご満悦だったんだろうか(?_?)いくらお客さんが入ってるとはいえ、こんな作品を上演しても今の玉三郎には他の役者はもとより制作者も評論家も誰も何も言えないくらいにエラくなっちゃったんだろうか(?_?)それも本人には気の毒というか、淋しい話だよね〜と思わざるを得ませんでした(-。-;)唯ひとり儲け役だったのは雪之丞の先輩役者を演じた七之助であろう。


コメント (4)


どこかに書いてあるわけではないですが、FB友達の評論家の方が玉三郎もこうなってはよくないとコメントされてるのを見ましたので、ご安心ください。最近の観客は何も知らない人が多いので、怖いですね。この春に研修生を卒業して舞台にたっている地元出身の役者がいます。尾上貴緑、尾上松禄さん門下生。今行っている「稚魚の会」出ています。今年の卒業生の中ではこの会出演は1人だそうで、期待しています。尾上貴緑、よろしくお願いします。

投稿者 may : 2019年08月15日 09:34

雪之丞変化、私は来週見ますが、どれだけ酷いか、怖いもの見たさの気分です。昨年夏の鼓童との共演も話題になったし<レビュー舞踊>もパスですが、玉三郎も海老蔵も、知名度・集客力共に抜群だから、誰に何を言われても平気なのでしょう。二人とも容姿に優れ、頭の回転が速くコメントも上手く、歌舞伎に関心がない人でも知ってる歌舞伎役者ですが、古典演目で観たい私は疎遠になりました。
配役でこうも違うか、と感じたのが「上州土産首百両」。以前浅草で見た猿之助・巳之助は印象に残らず、先月松竹座の芝翫・菊之助は適役ですっかり引き込まれ、ホロリとさせられました。こういう芝居なら、古典でなくても満足なのですが。

投稿者 ウサコの母 : 2019年08月15日 11:25

なんとまぁ、今朝子さまと同じ日に、観劇できたんだ!というのがわかって、それが私には一番よかったことかもしれない。
私は頻繁に歌舞伎座に行けるようになったのが、わりと最近なので、テレビじゃなくて実際に見に行ってることに喜びがあります。
今回の『五弁の椿』じゃなくて何だっけ、『雪之丞変化』か、そうだ、テレビでタッキーがやったのを録画したけど結局、見ないで消してしまったんだった。なので、お話には期待は無かったというか、なんというか、題名さえスラッと出てこない有り様です。
確かに、七之助がよかったです。帰り際、他のお客さんが七之助がよかったと褒めていて、それが男の人の声だったので、更に印象に残ってるのかもしれない。
私はこれまで、亡くなった勘三郎さんに似てるのは、イダテンやってるお兄ちゃんの方かと思ってたけど、あの演りたいお役を言い合うところで、熱心に語る口調と声が勘三郎そっくりで、びっくりしました。
そして、この人が『表に出ろいっ!』を演るのを絶対に見たい!と強く思いました。やっぱり七之助だったら、父親役じゃなくて、野田さんが演ってた母親の方だよなぁ。じゃあ、父親は誰?一番見たいのは、孤独のグルメだけど、全然違うところから香取慎吾とか、うーん、誰がいいかなぁと考えると楽しくてたまらない。
玉三郎と七之助が並ぶ場は、ほんとうに美しくて、幸せな気持ちになりました。
とりあえず、七之助お望みの三島由紀夫の『鰯売なんちゃら』を演らせてやっておくんなさい、とお祈り申し上げます。
あとね、これ、今朝子さまだけにこっそり言うので、Can You Keep A Secret?なんだけど、イヤホンガイドで聞いてたとき、あの上野の桜で踊る玉三郎が後姿で登場した時、それを「七之助」と紹介したんだよね。えっ、そんなに見まがうほど背中が若いの?30歳くらい違うよね、すごい!それとも、なんかよそ見してて勘違いしただけなんだろうか?!
サプリメントのCMで後姿で、アピールするのがあって、それを思い出して、「たいしたもんじゃないか、玉三郎」だった。

投稿者 せろり : 2019年08月15日 18:28

玉三郎の『新版』雪之丞変化

これぞ心も凍てつく納涼夏芝居!!
人間国宝坂東玉三郎は、観客に何を伝えたいのだろう。

 今歌舞伎の特に古典に関しては、崩壊寸前だろう。
なんとか次世代に芸の継承を伝えたいと、数少ない
大幹部たちが懸命に、持てる全ての芸を尽くして手本となる舞台を
見せている。が、おそらく次世代には、古典歌舞伎の一応の形までは
継承されても、歌舞伎の真髄「庶民の性根」「芸の真髄』までは伝わるまい。
役者たちの環境も、観客の層も時代が求めるものもも違ってくるゆえ。

 今回玉三郎が自虐的に?見せた舞台は、虚構を剥いで、舞台のあらゆる
装飾を取り除き、最小限の4人の演者で、映像と部分的な装置のみを背景に、
一応話の筋を通し、舞台にいる役者の本質を説き、女形としていかに生きる
べきかを問う。

しかしこれを歌舞伎座でやる必要があっただろうか。
一階の客はそれなりに舞台上の人物と、部分的な装置と、映像が一つに重なって
楽しめたであろうけど、3階からでは、ものすごくだだっ広い歌舞伎座の
新しいにしてはあまり綺麗ではない殺風景な板の舞台手前に、人物が一人、二人
ずっと奥に時々装置が現れ、映像が流れるけれど、その映像は半分から上は
角度的に見えない。
何もないだだっ広い歌舞伎座の薄暗い板の舞台にただ一人美しく着飾った
雪之丞がポツンと座っている、離れたところに映像で中車が映ってる。
映像は、右寄りにも出るけれど、上から見れば、手前の人物と映像と、装置に
距離がありすぎて、バラバラに置かれているとしか感じ取れないのだ。

 それに、客に向かって役者の心得や悩みを吐露されてもねえ。
たとえ滅びゆく宿命の歌舞伎であっても、今、人間国宝という芸を認証
されている方ならば、滅びゆくその日まで、命かけて歌舞伎を演じて見せて
下さいよ。

 普段見ている歌舞伎のなんと贅沢なことかと改めて感じる。芸を磨き、芸を深め
練り上げられた型と芸が織りなす歌舞伎の魅力を改めて感じずにはいられなかった。
今回の試みが、玉三郎の斬新なアイデアだなんて褒めている評論家たちこそ、
歌舞伎を滅ぼすことに無意識に加担してるのではないか。
役者を減らし、装置をなくし、替わりに映像を駆使する『新』歌舞伎の手法など
歌舞伎座にはもってのほかだと思う。

投稿者 m/u : 2019年08月21日 18:49

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