トップページ > 洋風総菜5種ほか

2019年06月10日

洋風総菜5種ほか

明日から旅行するので今晩は料理をしませんでした。
梅雨寒の今日になって田辺聖子氏の訃報に接したが、小説は初期の作品しか読んでいないので語る資格はないし、エッセイを面白く読んだのは皆様とご同様の極みで敢えて触れることもなさそうに思いつつも、エッセイで世間に見せておられた三枚目的な雰囲気からしたらちょっと意外なくらい、周囲の文芸編集者の間ではその知見の高さが大変に崇敬を集める女性作家だという印象を持っていたことは書いておきたい。一面識もないので個人的な想い出は皆無に近いとはいえ、元ミセス副編の福光さんが担当編集者の一人だったことから、故人が応援なさっていた関西芸術座?だったかの劇団が池袋サンシャイン劇場で東京公演をした際に観劇を誘われて、当時わたしは松竹を辞めてフリーライターになったばかりの頃で、田辺担当とおぼしき編集者の群れがサンシャイン劇場の客席をほぼ埋め尽くしているように見えたことで驚愕した覚えがあった。当時はまだ自分が小説を書くだなんて想像もしていなかったのだけれど、後年たしか拙著「似せ者」が二度目の直木賞候補になった際に「この人も少しわかりやすい文章を書かれるようになった」というような選評を故人から頂戴してホッとした想い出があり、その時も関西芸術座東京公演の客席の様子が妙に想い出されたのだった。謹んで御冥福をお祈り申し上げます。
明日から講演の仕事で熊本に参りますのでブログの更新はしばらくお休みして帰宅後に再開します!
なお右のお知らせ覧に文庫の新刊情報を載せましたので、ご購読くだされば幸いです<(_ _)>


コメント (1)


田辺作品とおせいさんご本人のファンでしたので、悲しいです。
ずいぶん前、関西の芸人さんたちがワァーっと全国区になっていった時に、「ヨシモトの芸人とかがしゃべってる言葉を、大阪弁と思われると違うよ。おせいさんの小説に出てくるようなのが、大阪の言葉です」というような意見を、よく聞いたり見たりしました。
大阪弁の敬語「シテハル」のような「ハル敬語」を知るようになったのも、田辺作品からだったように思います。
30年前に、鎌田良二先生が調査した結果では、大阪から芦屋市までが大阪型の「ハル敬語」で、灘区から神戸の中心部までは神戸型の「テヤ敬語」が使われてるとか。「書キヨッテヤ」(書いていらっしゃる)というような敬語。 その境界は、住吉川だとか。
朝刊のお悔やみ記事が、とても丁寧で、「ああ、きっとこの記者さん、おせいさんファンなんだなぁ」とジーンとしました。合掌

投稿者 せろり : 2019年06月11日 17:57

コメントしてください




ログイン情報を記憶しますか?


確認ボタンをクリックして、コメントの内容をご確認の上、投稿をお願いします。


【迷惑コメントについて】
・他サイトへ誘導するためのリンク、存在しないメールアドレス、 フリーメールアドレス、不適切なURL、不適切な言葉が記述されていると コメントが表示されず自動削除される可能性があります。