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2018年02月26日
刺身の盛り合わせ、馬刺し、鴨の塩焼き、仙台麩の卵とじ、レタスと海苔のサラダ、明太子茶漬け
本多劇場で加藤健一事務所の「ドレッサー」を観た帰りに翻訳家の松岡和子さんとご一緒して下北沢の「両花」で食事。
「ドレッサー」は大昔に日生劇場で観たものの、松岡さんの翻訳では今回が初見のため、改めて Show must go on 的バックステージ物の鑑というべき傑作であることが新鮮に実感された。戦時下の英国でシェイクスピア劇専門に地方巡業する劇団の座長とその付き人を中心にしたひと晩の出来事で、役者の人生、ひいては人間の一生が象徴されつつ、芝居の世界ならではと思わせる人物造型やシチュエーション等のディテールが非常にリアルに描かれており、芝居好きなら誰しもウーンと唸りたくなるような名セリフやシェイクスピア劇の引用がふんだんに盛り込まれている。座長役の加藤健一は朗々たる調子と器用さを余り感じさせない演技が却って座長役らしく見せ、コミカルさを強調せずにそこはかとないおかしみを醸しだす点が評価される。付き人ノーマン役の加納幸和も器用に演じようとしていないところに、この役らしい哀感が滲み出ていたといえそうだ。
久々にお会いした松岡さんとは芝居の話、馬の話はもとよりオリンピック話に「そだね〜」と相づちを打ち合いつつも、昨今のテクノロジーの著しい進化と裏腹に人間の政治が著しく劣化してるのは如何なものかという話にまでなって「民主政治より賢人政治のほうがいいのかもしれないけど、今は賢人どころか逆に愚人政治だもんね〜世界中が」とお互い嘆き合うはめにもなっちゃいました(-.-;)y-゜゜