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2017年11月16日

心中天の網島—2017リクリエーション版—

横浜にぎわい座のげシャーレで木ノ下歌舞伎の『心中天の網島—2017リクリエーション版—』を観た帰りに中華街で集英社の伊藤さん、眞田さん、畠山さんと食事。
木ノ下歌舞伎版『心中天の網島』は一昨年2015年の初演を観ていて、同年9月24日のブログにその時の感想を記しているが、正直ここの舞台としては現場的な完成度がイマイチだったのだけれど、メンバーを一新して台本や演出を多少改訂した今回は見ちがえるような出来映えで、さいたまからわざわざ横浜まで足を運んだ甲斐があったし、集英社の方々をお誘いして良かった!と思われたので、初演を見逃した方にも、また不満に思われた方にも再見をオススメ!
初演の一番の問題はミュージカルを謳いながら、歌をしっかり聴かせることのできるメンバーがほとんどいなかった点で、唯一人「歌も歌えて且つ義太夫の三味線の旋律をヴァイオリンで再現させた女優」と当ブログで特筆し、再演の今回も参加している西田夏奈子が、なんと眞田さんの高校演劇部の先輩で、高校以来の再会を果たされたという奇遇もあったのはオドロキでした(!_+)ともあれ、今回は初演以来のメンバーも含めて全員そこそこ歌えるから、歌詞がしっかり耳に届いて、原作の持つコンテンポラリーなエッセンスが随所でみごとに伝わり、たとえば『曽根崎心中』などと比べたら、男女の意識がどこまでもすれ違っていく全体として大変に苦いストーリーである原作の持ち味を再認識することにもなるのだった。今回特筆したいのは伊藤茄那が演じた小春と山内健司治の五左衛門で、共に現代の等身大的な人物として非常にリアルに感じられた点が新鮮だった。


コメント (1)


私も初演は歌のレベルに閉口しましたが、再演は素晴らしくて大満足でした。歌自体は前回と同じでも、今回は自分も一緒に歌う気持になり、妙に頭に残って、今もこれらの歌とワンピースの「テトテ」が耳に付いて困ります。
木ノ下歌舞伎では毎回、惹かれる俳優が登場し、西田さんも印象的で「四谷怪談」でも好演してましたが、何と言っても「三人吉三」で数役こなした森田真和さんは強烈でした。男女、大人子供を問わず、「四谷怪談」では鳥まで演じるとは何者なんだ?!と目が離せず、次回の出演が待たれます。

投稿者 ウサコの母 : 2017年11月17日 22:29

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