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2017年08月05日
ローストビーフサンド
シアターコクーンで「プレイヤー」を観る前に翻訳家の松岡和子さん、文春の内山さんと文化村内の旧松濤カフェで食事。
前川知大作・長塚圭史演出の「プレイヤー」はメディテーションを通じて死者とチャネリングするスピリチュアルなカルト集団を描いた戯曲が地方都市の劇場で上演され、俳優たちがその芝居の稽古をするという設定で展開される。地球環境を生かすには人類の肉体を消滅させるのがベストかもしれないという思念の下に、自らの死を次々に受け容れる集団とそれを現実的に阻止しようとする警察官とのせめぎ合いがストレートに描かれた戯曲を、稽古場で俳優たちが異化して演じながら次第に同化していく過程にはそれなりの面白さが感じられた。もっともその戯曲自体が甚だ観念的に書かれている上に、全場面が稽古場で終始するため、出演者はそれぞれ二重性を演じる面白さがあるにしろ、ダイナミックさには乏しく包括範囲の狭い作品との印象は否めなかった。