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2016年08月19日

お盆明け京都行

今年は点火直前の土砂降りで「山がすっかり霞んでしもて、出町柳の交差点からでも何にも見えへんかったさかい、そら観光客はどんな気の毒か〜!」と妹が述べたごとく大文字の送り火はさんざんだったようだけれど、翌 1 7 日に乗り込んだ私は幸いとっても涼しい大気の中で過ごせて、ああ、やっぱりお天道様は常に私の味方だワイワイと思うこと頻りの京都行でした(^O^)/(先ほど妹から電話があって、今日の昼間はなんと39度(!_+)の超ムシムシ天気だったらしい)
今回の主目的は高齢者施設に入居した父親の見舞いで、そこは甥っ子が今年から理学療法士として勤務している施設でもあり、病院との連携が理想的な施設として全国から見学者もよく訪れていることを聞かされてはいたのだけれど、改めて実際に訪問してみると、コンパクトな施設のわりにゆとりのある空間設計がなされており、むろん甥っ子がいることも手伝ってか、職員の皆さんがフレンドリーで親切かつ速やかな対応をして下さっているし、何よりも本人がとても馴染んでいる様子なので安心してお任せできるのだった。本人は当然ながら昔語りが多く、それも自分が子供の頃の話を繰り返しするようになっていて、今回は終戦記念日に近かったせいか、「戦争に負けて、世の中はほんまに変わってしもた」と盛んに繰り返していたのが印象的だ。近親者とは認識した上でまだ辛うじて何とか会話が成り立つとはいえ、固有名詞やさまざまな単語を想い出すのはかなり困難そうで、年を取れば人間誰しもこんな風になるんだろうな〜と、そぞろ無常感が催される一方で、本人が昔の唄を頗るご機嫌でうたったりもしていると、何だかえらく幸せそうにも見えて、自らの老後もそれはそれとして受け容れられるような気が致しました。
夜は祇園の「川上」で叔母に快気祝いのご馳走に与り夏らしい京料理(写真)を堪能し、翌18日は妹と共に母の墓参りをして帰宅した次第です。


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昨日から木ノ下歌舞伎「しみこむ歌舞伎の観劇術」と称した木ノ下氏の講座が始まり、3日間で計8時間、少人数の充実講座です。飛鳥時代の散楽から始まり明治初めの歌舞伎まで日本の芸能史をたどりながら、脱線トークがとにかく楽しく、今日は連獅子の映像を見ながら、ちりばめられた意味を読み解き、推薦図書も紹介しつつの3時間でした。驚いたのは木ノ下氏の観劇ノートで、舞台を見る度に図やイラストも加えた細かいメモをスケッチブックにびっしり書きためており、古典芸能を現代に通じるエンターテインメントに作り変える制作の一端を見せてもらったのは大きな収穫でした。戸板康二・安藤鶴夫氏などの著作と並んで「非道、行ずべからず」も推薦しており、休憩時間におやつを頂いたり、暴風雨の中、出かけた甲斐のある充実度でした。木ノ下歌舞伎は勿論、サービス精神満点の氏のトークのファンでもある私としては、夏の恒例イベントにして欲しいものです。

投稿者 ウサコの母 : 2016年08月20日 22:42

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