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2016年03月28日

アスパラガスとソーセージのスパゲティ

前に見たQPのレシピ通りに作ってみた。シンプルな素材に比して調味は結構凝っている。潰したニンニクと鷹の爪を入れたオリーブ油で潰したソーセージと斜め切りしたアスパラガスを炒め、アンチョビとコンソメスープとバターで調味してソースを作る。パスタの茹で時間を少し短くしてソースにからめるのがポイント。
今日の夕方は河出書房の島田氏が日本文学全集第10巻所収の『仮名手本忠臣蔵』現代語訳の初校ゲラをお持ちになって、今後のスケジュール等の相談。同巻には浄瑠璃の三大名作や近松の名作が含まれており(他に能・狂言や説教節も)浄瑠璃の解題をお引き受けになった早稲田の内山美樹子名誉教授から「松井さんのは名訳です!」とのお墨付きを戴いたという話を聞いて、いや〜ホッとしました\(^O^)/ とにかく忠臣蔵の現代語訳は研究者の方のそれがあるが、やはり研究者の方は誤謬を恐れる余りか、ここぞという箇所に限って判断を避けてぼやかされることが多く、読んでも隔靴掻痒の感が否めないので、そこに思いきって踏み込んだ解釈をほどこしながら訳しただけに、自分が誤謬を冒してないかという心配が付きまとっていたのである。その点、内山先生のお墨付きさえあればもう怖いもんなしだよね(*^^)v
てなわけで、余裕をもって著者校に臨めます。現代語訳はふだん書いている時代小説とはそれこそ真逆の仕事だから、なぜ私に振られたのか今でも謎だけれど、個人でフィクションを書いている時には余りない責任のようなものを感じた仕事であるのは確かだし、時代小説から離れるべく相当に思いきった現代語訳を試みてもいる。たとえば浄瑠璃では老若男女を問わず一様に「殿」付けで相手を呼ぶが、「殿」はほとんど用いずに、「さん」やら「君」やらに訳し直すのも人間関係に対する相当に踏み込んだ解釈が必要になるわけで、内山先生には今回そうした踏み込んだ解釈をもご評価戴いたとのこと。私があのまま大学院に残って研究者になっていたら恐らく出来なかった仕事だけに、こうしたカタチでも学恩に報じることになるのだとしたら幸甚というしかない。私自身、今回初めて訳す気で「忠臣蔵」を読み直してみると、舞台の印象と異なるのはもちろんのこと、これまで何度も読んだつもりでいたのに、意外と読めていなかった部分があるのに気づいたりもして、そういう意味でもなかなか面白いお仕事でした。刊行は今秋でまだまだ先ですが、興味のある方はご購読ください。


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