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2015年02月25日

フォー

元米朝事務所の大島さんと青山斎場前のデニーズで食事。
三津五郎丈の葬儀は午後3時からだったが、大変な混雑が予想されたので、わざと1時間遅れで行ったところ、葬列が斎場の敷地を遠くはみ出して墓地に蜿々と続いていたので、優に2時間は待つことを覚悟しなければならず、目の前の喫茶店も満員だったのでファミレスに飛び込んで先に食事を済ませた次第。ここでの葬儀には何度も参列したが、葬列が墓地まで延びたのを見たのは初めてである。通夜がなかったり、お弟子さんの多い舞踊の家元だったこともあるにせよ、やはり故人の人徳を一番に考えるのが至当だろうと思う。大島さんは同学年の幼馴染みだったこともあってショックが大きかったようで、何かと思い出話に花が咲いた。もう二十年以上も前になるだろうか、大島さんにお願いして私が天神祭の舟に乗せてもらえることになった日に夏風邪で発熱して行けなくなり、電話で断りの旨を言った直後にまた大島さんから電話があって、「ねえ、風邪引いて来れなくなったのを、ひさしさんに話した?」と訊かれ、「なんだってそんな話を知らない人にしなくちゃならないのよ!」とビックリしたことがあった。大島さんは私が電話をした直後に当時確か中座に出演中の故人を楽屋に訪ねたところ「松井、風邪引いたんだって?っていきなり訊かれたのよ」とのこと。どうも私との電話を関係者に聞かれていて、その方が故人にご注進に及んだらしいのだが、私はその話を聞いて「大和屋に松井って呼び捨てにされるいわれはないわよね〜」と憤慨したのも今に忘れがたい想い出だ。
祭壇の遺影がライティングによって異様なほど綺麗に見えたせいもあったのか、葬儀そのものがまるでドラマの中の出来事のようで、とても現実のものとしては受け容れられないという奇妙な感覚に襲われたのも今回が初めてで、何だかじわじわと応えるものがありました。合掌。


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