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2014年09月29日

フォアグラの西京漬けほか

今夜は「オール読物」誌に連載の「この人のいまの味」に関連してエッセイストの平松洋子さんと対談し、場所とフードはこちらが選定を任せられたので、建物の外観のウケ狙いで大宮0760のフォアグラ西京漬けにした次第。担当編集者の角田氏と武田編集長も同行されたものの、初対面とはいえ平松さんは話の引きだし方が大変上手な方なので、男性陣にはほとんど口を挟ませない勢いで、女性ふたり4時間ぶっ通しの面白いおしゃべりが楽しめた。『師父の遺言』の書評もして下さった平松さんは、もちろん私の素性をよくご存じの上で今回のオファーがあったわけだが、「川上」の娘に生まれて子供の頃からいわばプロの料理教育のようなものを受けているにもかかわらず、私がふだん料理をする際なぜ「キューピー3分クッキング」の言いなりになっているのかで「疑問符が飛びまくったんですよ」と仰言って、どうやらそこに一番興味を持たれたらしく、ナントカその点の解明を図ろうとなさっていた。私のほうは別にそれをそんなに深く考えたこともなかったのだけれど、平松さんに言わせると、そこが私自身の仕事と非常に深く結びついていて、キューピーは一種の浄化作用みたいなものを果たしているのではないか、とか言われているうちに、だんだん本人も自身がキューピー依存症のように思われてきて、今や誌上でそれをきちんと説き明かして下さることが切に待たれるような気持ちである。話題が豊富な平松さんはご自身でもいろいろな話を聞かせて下さったのだけれど、中でも興味深かったのは、投げ網で鴨猟をする際、猟師は一羽の鴨と一対一の真剣勝負をするような気持ちらしいという話であった。言われてみればナルホドと納得の話なのだが、これまた今まで考えてみたこともなかっただけに非常に新鮮な話として聞けた。とにかく何事に関しても興味の持ち方が面白い方なので、勢い話自体も面白い展開となり、こちらも初対面とは思えぬくらい打ち解けた本音トークができたのは幸いでした。


コメント (1)


キューピー・・・の件、私なりの見解ですが・・・
今朝子さまはいつも新しい食べ方を探している方だと思います。
いつもの食材をおきまりのレシピばかりで食べるだけなんてホント!つまらないと思っていらっしゃるのではないでしょうか?
たまたま傍にあるキューピーのレシピが季節のものを上手く使っているので参考にしているのでは・・ 実は私自身、食いしん坊でいつも新しい食べ方をさがしています。私はキューピーだけでなく
きょうの料理を昔から見ていますのでそちらのレシピをみることが
多いですが。自分で考えるより沢山のプロの料理家が考えた料理は
基本がしっかりしていてアレンジがうまいなあと思います。
料理本などのレシピを見ることなしに毎日料理を作っている人の
ほうが私には不思議です。

投稿者 naoko : 2014年09月30日 02:20

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