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2013年12月16日
牡蠣鍋
寒いのと、手間いらずなのでコレにした。冷蔵庫に残っていた味噌二種類と砂糖を混ぜ合わせて味醂でのばし、昆布で出汁をとった鍋に加えて、牡蠣のほかに白菜、焼き豆腐、春菊を入れて食す。〆はご飯を入れて雑炊に。
今週は取材もお誘いもお断りしてひたすら執筆に勤しまねばならず、それというのも年明けでもOKだと勝手に思い込んでいた原稿が週明けの24日をデッドラインとされて大慌てだからで、なんでそんなに急かせるんだか理由がゼンゼンわからなかったというよりも、聞いてすっかり忘れていたらしいのだけれど、先週たまたまTVのある報道番組を見て、あっ、きっと理由はコレなんだ〜と思い当たったのは、今年の年末年始はなんと九連休にもなるという話である。要するに印刷所が結構長いあいだストップするので、なんとかその前に入稿を済ませてしまおうということで、作家にど〜んと負担がかかっているのではなかろうか。そもそも出版界には昔から年末進行という、年末年始における印刷所の休止のために通常の〆切りがかなり早まるのは当たり前だという認識があって、小説を書きだすずっと前から出版界に関わっている私もそれをごく当然のことだとしていたのだけれど、考えてみれば21世紀にもなった今日ではあらゆる作業が効率化と多機能化、多様化に対応すべくコンピュータ制御されるようになった中で、流通その他の業界の迅速な対応と見比べると、出版と印刷業界のあまりにも旧態依然を維持して肝腎のソフトを提供する側に負担をかけているこの有り様には、ちょっと異常な感じさえ受けるのであった。いまだに印刷所が一斉に休止するのは、たとえば銀行にときどきあるメンテ期間のように印刷機械のチェック集中的にするからなのだろうか?それともイマドキただ従業員が一斉に休めるようにしているだけなのだろうか?な〜んてかりに編集者に質問しても、そんなことは考えたこともなかった!というような、昔はともかく今の世の中には社会人としてあんまり頼りにならない感じの人が多そうなのも出版界の問題点かもしれない。故に既存の出版社を頼らず、作家自ら電子書籍を発信する人たちが増えているのも無理からざる気がするのでした。
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コメント (1)
>昔はともかく今の世の中には社会人としてあんまり頼りにならない感じの人が多そうなのも出版界の問題点ーーとはなんとも犀利なご指摘といふほかないのですけれど、問題はさらに複雑で、「出版界」のみにとどまらず、その周辺にうごめく人たち、つまり、いはゆる文化人ーー作家とか評論家、編集者ーーといふ人種が、まさに「昔はともかく今の世の中には社会人としてあんまり頼りにならない感じの人」ばかりなわけで、その原因はと考へると、状況を頭では理解してゐても、ではいざどうすれば現状を改変できるかとなると、家庭のコンゼント一個取り替へることもできないやうな、現実対応能力ゼロの男女が多いといふところに帰着するので、年末年始のどさくさ間に合はせの悪弊を百年一日改善する風もなく過ごしてゐるのですね。
投稿者 田口武雄 : 2013年12月17日 21:15