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2013年04月12日
菜の花と卵の炒め物だしあんかけ
QPで見た料理。マヨネーズに醤油と味醂をシッカリ混ぜ込んで、そこに割り入れて溶き混ぜた卵をスクランブルにして半熟状態でいったん取りだしておく。さっと茹でた菜の花を炒めて塩で調味し、笹かまぼこを加えて炒め合わせ、スクランブルエッグと併せてから出汁あんをかけて食す。出汁は塩、味醂、醤油で味付けし水溶きカタクリ粉でゆるくとろみをつけ、さらっとしたあんに仕上げるのがポイント。QPだからマヨを使うのだろうが、混ぜるとたしかに卵がふっくらと仕上がる。全体に薄味で菜の花のほんのりした苦みを味わう見た目も春らしい一品。
今日はTPP交渉参加で日米が合意に達したというニュースが流れて、アベボンが「安全保障上の大きな意味」を謳ったあたりはまあ正直なところと見てよいのだろうが、本当に「わが国の国益を守るもの」なのかどうか、私はようわかりません。「国益を守る」というのは何もトータルとしての経済的な利益を守るということだけではないような気がするので。少なくとも、安い外国産に押されて国内の生産者が減少し、却って国産品が高騰するようなことだけはないように願いたいものだ。品質の保証さえあれば別に外国産でもいいのだけれど、困るのは過当な価格競争によって全体の質が向上するどころか一時的にでも低下することなのである。
戦後のドイツで中央銀行の総裁を務めたフォッケは「長期にわたってほどよく制御されたインフレーションなどということはありえない」とし、「制御されたインフレーションの下では、価格は人為的に安定を保つが、商品の質は低下し、需要は増大し、重要な商品は市場から姿を消すなどの現象が生ずる」と述べていることも気になっていて、もちろん黒田総裁はこうした論があるのを百も承知で、今日は戦後とは別次元の時代であるとの認識のもとに「制御されたインフレーション」を推進しようとされているのだろうけれど、フォッケの論もまた意外と普遍性があるような気がしないでもないのである。競争によってたぶん工業製品の質は向上する方向にあるように思えても、何もかもが本当の意味で質の向上を図れるのかどうか。むしろ何らかの方向性を持つ進化が加速するのは果たして人類にとって本当に望ましいのかどうか、というような問題を、私が子供のいる女性だったら考えずにはいられないような気もするのでした。
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