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2013年04月09日
NEW歌舞伎座&壺中の回廊ツアー
今日9日は6月に刊行を予定している「壺中の回廊」の関係者である集英社の横山氏、伊礼さん、伊藤さん、そして八代さんと、モデルにしている歌舞伎座で第2部公演を観劇し、そのあと屋上庭園(写真)を見てから神楽坂の日本料理店「弥生」で会食。ここは亡き中村屋がごひいきだった店だそうで、突出しの白和えとホタルイカとネギのぬたに始まって、鯛とスミイカのお造り、鴨の陶板焼き、コチの唐揚げ、筍と鯛の子の炊き合わせ等々をとても美味しく戴いた。
2部は食事時と重ならないせいか休憩時間も短めでコンパクトな公演にしており、まずは菊五郎の「弁天小僧」を久々に見て、最初は年齢的にかなりきついように思いつつも、この人にしては珍しく、といってはなんだけれど、ちゃんと気の入った芝居を見せられているうちに、だんだん顔がシャープに、カラダのキレもよくなったように感じられてくるのが面白かった。南郷とのコンビは相変わらず息がぴったりとはいえ、左団次の健康状態がちょっと心配、吉右衛門の日本駄右衛門はちょっと鬼平? といった 浜松屋に続く五人男の勢ぞろいは間違いなく当代きっての配役で、定番中の定番といえるツラネを堪能させられた。極楽寺山門まで見せるのはこけら落としならではのサービスで、團十郎の穴を埋めるかたちの吉右衛門も大変だろうと思う。
今回は玉サマの大ファン伊藤さんが後援会を通じて取って戴いたチケットなので、私は花道スッポンの真横で拝見したのだが、「将門」では、もう何十年もお会いしてない玉さんの顔が昔のまんまそこに現れたことにビックリし、改めて年齢をカウントして、まず美貌のキープ力に感心させられてしまった。この演目は歌サマで何度も見ているが、フリも全く違えて、まるで別の作品になってしまっている。登場時から一貫して異形ぶりを見せつけた歌サマと違って、玉さんは光圀ともしっかりからんで「関扉」を髣髴とさせる可愛らしい遊女を印象づけており、作品としてはこの行き方でも十分に成り立つし、今後はこちらのほうが定着させやすそうで、あの歌サマ独自の境地はもう二度と見られないのかと思えば少し淋しくなりました(;_;)
ところで集英社の方々とは当然ながら「壺中の回廊」の話でかなり盛り上がって、現在著者校をあらかた済ませた私も久々の新作だけに「これってかなりの力作だよね」と自分からいう始末f(^ー^; 6月下旬刊行予定だそうなので、その節はまたよろしくお願い致します<(_ _)>
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コメント (1)
歌舞伎は詳しくないのですが、旧歌舞伎座のさよなら公演で菊五郎の「弁天小僧」を見ました。振袖姿の娘役はさすがにこの年齢では無理かと思ったのですが、観客を楽しませる芸をもっていらっしゃるので、面白く見れました。ただ共演の菊之助のつるつるのお肌を見ていると、弁天小僧は本来このくらいの年齢の人がやる役なのだろうなぁという気がしてしまうのでした。
投稿者 野球好き : 2013年04月10日 12:01