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2012年11月21日

アンチョビパスタ、ハム

アンチョビパスタは時間が無い時によくやる超カンタン料理。ニンニクの薄切りと鷹の爪とアンチョビを炒め合わせて溶かし、パスタと時間差で茹でたキャベツ、カリフラワー、スナップエンドウに和えるだけ。今日の夕方は集英社の伊礼さんと打ち合わせをしたのでコレにした。
小説すばるで丸一年連載した「壺中の回廊」を来春四月いよいよ単行本として刊行するのだが、伊礼さんには「最終回は胸がいっぱいになりました」と言ってもらえたのでホッとしている。少なくとも作家本人と担当編集者くらいはその作品を気に入ってないと、出版する意味なんてないと思うからである。「ラストは本当に今の時代にかぶさって、何ともいえない気持ちになりました」と仰言るのは当然で、もちろんそのつもりで書いているし、元々そのつもりだったから昭和五年という時代を背景にしたのだけれど、それにしても連載開始時はまだここまで世の中がきな臭い雰囲気になるとは思わなかったので、現代における時代の流れの速さを改めて感じたものだ。
「本当に戦前みたいな過ちを繰り返さずに済むにはどうしたらいいんでしょう?」との問いに対して「今は女性にちゃんと参政権もあるんだから大丈夫なんじゃないかと思うんだけどねえ。動物を見てたら♂同士はやっぱり子ダネを残そうとして争いたがるもんねえ。動物は人間ほどバカじゃないから♀を争いには巻き込まないけどねえ。でも今の日本の若い女性って昔より政治に関心が薄い感じがするのはどうしてなんだろう?」と逆質をした私である。昭和五年は意外と女性の政治参加意欲が高まっていた年で、婦人参政権運動が活発化する一方、女工さんたちだけによる大規模な工場ストライキも起きているし、単身女性用の有名な「大塚アパート」が誕生した年でもあって、戦前でも女性はきちんと社会活動をしていたわけだが、それでも参政権がなかったという点は致命的だったように思われるのである。勿論そうした婦人参政権の有り難みを現代の女性に感じろというのは無理な話だとはいえ、世界的に見て日本の若い女性は今どんな感じなんだろう?というのがちょっと気になっているのである。若いといっても二十代と三十代と四十代(って若いにカウントしていいのかどうか?)では知ってる限りでもゼンゼン気風が違うのでひとくくりにはできないのだけれど、三十代の伊礼さんも自分たち世代が政治や社会状況に関心が薄いのをご自覚なさっていて、「う〜ん、なぜなんでしょうねえ。やっぱり恋愛とかに気が行っちゃってるせいなんでしょうかねえ」と仰言るから、オイオイ昔のおんなだって恋愛はしてましたゼ〜(^_^;)と思いながら、「これは男女に関わらずだと思うけど、自分以外のことに関心が薄いんだろうねえ、きっと。まあ一口でいえば世の中が世知辛くなってて、学生なんかも自分が就職できるかどうかで気持ちがイッパイイッパイになっちゃうんだろうし、世界的に人口が増えて人類全体が過当競争時代に突入してるからなんだろうとは思うんだけど」と私。「これから先、私たち一体どうなるんでしょう」と、めっぽう不安がる伊礼さんに「さあ、私は先に死んじゃうから別にどうなったっていいけど、未来を選ぶのは若い人だからね」と釘を挿すのは忘れませんでした。


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