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2012年10月26日
仙台麩の卵とじ
仙台麩のほかに椎茸、スナップエンドウ、九条ネギが入っている。出汁を砂糖、醤油、味醂、塩少々で甘辛く味付けし、仕上げに山椒をきかせた。
NHKの特報首都圏を見ながら食事。「つながれない若者たち」と題して、2030年に社会を背負っているはずの世代の問題を取りあげていたが、見ながら正直アタマの痛いものがあった。幻冬舎のヒメにもらって読んだちくま新書「友だち地獄」でも感じたことだが、これはもう何か取り返しのつかない教育の失敗があったと認めざるを得ない事態であろう。もちろん、学校教育だけの問題ではないし、また家庭の問題だけでもなく、恐らく日本のみならず先進諸国で似たようなケースが起きてもいるのだろうし、強いて言えば豊かな社会がもたらした陥穽としか表現できない問題である。とにかく人類は自分たちがより豊かに、よりベンリに、より快適になるよう努めてきたわけで、それらの結果が個々の生命体としての人類を弱体化させ、生存意義を疑わせしめていく状況は如何ともしがたいのである。早い話、電気洗濯機も掃除機も炊飯器もない時代に次から次へと子供が生まれたら、親の「過干渉」なんて問題は起こりっこないわけだし、とりわけわが家の母親は子供を構ってるヒマなんかなかったのだけれど、私が子供の頃はまだ多くの家庭で母親がそれほどヒマを持てあましているふうではなかった気がするのだった。さらに少子化が「過干渉」に拍車をかけるかっこうで、今や大学でさえ学生に過剰な面倒を見ているようだし、そうした人たちがまっすぐな気持ちで世の中に出てこられたら、企業の人事部は音をあげるだろうと思わざるを得ない。とにかく誰か若い子たちの前でワルモノを買って出る人間が出ないとどうしようもない気がするのだけれど、今や下手にそんなことをしたら、ひょっとして殺されるかもしれないという不安が中高年層をたじろがせてしまうのでしょうか。
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