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2012年02月10日
平目とウニの卵白炒め、白子の豆腐炒め、黄ニラのもやし炒め、おこげ
現在集英社の「小説すばる」で連載している『壺中の壺』は1930年に設定したバックステージ・ミステリーなのだが、世田谷文学館でなんともタイミングよく「1930年代の東京」と題する企画展が明日から催されることになり、今宵はその内覧会にご招待を戴いたので、集英社の横山氏、伊藤さんをお誘いして伺った次第。当時の町の様子を撮った写真の展示をはじめ、絵画やポスター、郊外型住宅の建築模型など多岐にわたる展示物に一貫していえるのは西洋発のモダニズムが色濃く窺えることで、連載の準備段階で私は当時の小説にも結構目を通しているのだけれど、それらから受ける妙にモダンな印象が、こうした実生活に裏打ちされていたのだというのもわかって非常に面白かった。それと同時に「私自身まぎれもなく昭和の子だよな〜」と実感されるある種の懐かしさもあって、50年以上東京にお住まいの方ならもっとそう感じられるのではなかろうか。文芸面では「探偵小説」と呼ばれたミステリーがまさに流行り始めた時代でもあるから、1929年に改造社より出版された「アクロイド殺し」の初版本が展示されていたりもして、これには横山氏ともども「へえ〜アガサ・クリスティーってそんなに昔から読まれてたんだ〜」とビックリし合ったものである。レセプションが延々と続くなか、私たちはそっと抜けだして近くにある伊藤さんオススメの中華料理店「広味坊」で食事。TVでもよく知られる女性の五十嵐シェフのお店だそうで、全体にあっさりしてやさしいお味の食べやすい中華でした。
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