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2010年11月01日
ポークソテー
付け野菜はピーマンと椎茸。要は近所のスーパーで今日安売りしてた食材ばかりです(笑)。柚胡椒を添えて食す。
尖閣諸島問題も冷めやらぬうちロシアの大統領が北方四島を訪問とあって、何かと外交で揺さぶりをかけられる民主党政権だが、双方ともに前政権でもうやむやにされていた感じだったし、こんなことなら四島一括返還にこだわらず、先に二島返還でさっさと手を打つ案にしといたほうが良かったんじゃないか、と鈴木宗男クンあたりは思っていそうである。ともあれ中国にしろロシアにしろ、常に国威発揚を心がけないと分裂しかねない大きすぎる国が隣国であるのは傍迷惑だが、グローバル化が急進展する時代はその反動として国家主義も台頭してくるのは人類の歴史の必然として冷静に受け止めるのが得策だろう。日本では内向きの若年層が今のところ具体的にアグレッシブな行動を取るほどの度胸も元気もなさそうなのを可とすべきなのかもしれない。ただもっと威勢のいい指導者を待望する声が強まることは十分に予想されるわけだし、そうしたポピュリズムがとんでもない指導者を担ぎだす危険性も皆無とはいえないから要注意だ。
世相は急にごろっと変わることもあり得るというのが、現在資料として昭和初期の新聞を読んでいての感想で、昭和5年には早くも死刑廃止論議が高まっていたという事実に気づいていささか驚いたものである。当時は世界恐慌の煽りを受けて大就職難氷河期に突入し、汚職が続発するなかで政友会と民政党という二大政党に代わって民社党や大衆党といったプロレタリア政党が国民の支持を集めたし、婦人参政権運動も活発な、まだ意外なほどリベラルな時代であり、その後ほどなくして日本が日中戦争に突入したのは、決して民度が低かったからではないことを当時の新聞は証明しているのでした。
ところで新聞といえば、明治初期の日日新聞に隅から隅まで目を通して書いた文字通りの労作「銀座開化おもかげ草紙」シリーズ完結編『西南の嵐』がBSの「週刊ブックレビュー」で取りあげられるという報せを新潮社の田中範央氏からもらいました。11/20~23日にかけての期間に4回放送されるそうです。
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コメント (2)
尖閣諸島問題も、北方領土問題も自民党が50年間当たらず障らず、時折関心があるように装ってきた問題。50年間棚上げしてきた事が世界的経済変動によって相手が動き出したわけで、日本側としては「毅然とした態度で」今さら望めないですよね。これだけの負の遺産をしょいこめば、どの政党も舵とりはしにくい。嫌な時代になったきましたね。
投稿者 お : 2010年11月01日 22:41
週刊ブックレビューいつも見ています。
自分が選ばない作品を紹介してくれてとても刺激になっています。西南の嵐読みましたが楽しみです。
投稿者 五島 : 2010年11月05日 20:51