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2010年05月05日

マッシュルームのエスカルゴ風、タラコ

 マッシュルームは馬事公苑で、ええっ!と驚きの値段で売られていたのを大量にゲットされた馬トモのMさんご夫妻から頂戴したもので、袋に添えられていたレシピを見て作ってみた。ニンニクとエシャロットとパセリのみじん切りを溶かしバターに混ぜ込んでエスカルゴバターを作り、さっと炒めたマッシュルームにそれをからめて白ワインを振りかけただけ。
今日はもう初夏の陽気だというのに、私は風邪が本格化した感じで、体調がすぐれないといいつつまだ仕事も食事もそこそこイケてるので心配はなさそうだ。
 ところで今日は「子供の日」なので、なんとなく今の子供のことを考えようとしても、自分にはもちろん子供がいないし、周りにも子持ちの人が非常に少ないので、少子化を改めて実感するばかりである。もっとも類は友で、子供のいる人はそちら方面で集まってらっしゃるのだろうが、正直いって私は自分が若いころ、世の中にこんなに子持ちじゃない人が増えるとは想像できなかった。もちろん、子供がいない理由はさまざまで一概にはいえない話だけれど、私たちの世代だと、女性で結婚をしないし、子供も持たないという選択をするのは、あくまで例外的な存在であり、それなりの覚悟があってしかるべきというような気がしていたのである。若い友人と話していると、今はかえって子供を持つという選択をすることに覚悟がいる時代なのかもしれないと思われて、そうなると生まれてくる子供のほうも余計なプレッシャーを感じるのではないかと心配される。一方で何も考えずにどんどん産んでしまう人もいるようで、現代は子供の誕生をめぐっても子育てをめぐっても、いわゆる2極化が著しいように思われるのだった。
私の母親は子供嫌いを公言していた女性で、子育てはほとんど婆や任せだったから、私の妹は自分の子供とふたりきりで家にいると、何をしてやったらいいのかまるでわからなくて呆然としたそうである。私自身も母親に母親らしいこと(というのがまずわからない)をしてもらった記憶はほとんどなくて、その代わりに子供好きの婆やさんや叔母に育ててもらったことを、今でも大変感謝している。人生皮肉なことに、子供好きのその人たちには子供がいなかったのに、子供嫌いの母親はふたりの子宝に恵まれたのだった。
今にして思うのは、あんなに子供嫌いだった母親でも、昔は好き嫌いで子供を産む産まないという選択の余地はなかった時代だから、私と妹を産んでしまった事実である。妹がおなかに出来たとき、私を独りっ子にしないために、頼むから産んでくれと、私の婆やさんが母親を口説いたそうで、自分が代わりに育てるからとも言ったらしい。女はだれしも子供が好きだというのは大間違いで、昔から好きな人もいれば、嫌いな人もいて、昔はその双方が産んだのに、好きな人しか産まなくなったとしたら、そこにも大きな問題が発生しそうである。
母親の血をひいて、決して子供好きとはいえない私の眼から見ると動物の子供はなべて可愛らしいのに、人間の子供は生まれつき可愛らしい子とそうでない子があきらかにいて、少し大きくなればその他もろもろの違いもはっきりしてくるから、ずいぶん不公平だなあと思われなくもないのだった。けれど、可愛らしい子がずっと可愛がられて順調に育つとも限らないのが人生で、生きやすさ生きにくさは年を経るに従って、自ずと変わっていくものだから、子供に対しては悲観も楽観も禁物だろう。私は子供のころ、親にすらチョー変わり者だと思われていて、無事に生きていけるのかどうかとても心配されたようだが、現56歳まで、なんとか曲がりなりにも生きてこられたのだし、どんな子供でもそれなりに生きていく道は拓けるはずだと信じてやるのが大人の務めではなかろうかと今は思うのだった。


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コメント (1)


自分の子供がこの先、どうなっちゃうんだろう、
(かなり独特で協調性ゼロでマイぺーーーース)
と、ここのところ、ちょっと悲観的だったので、
今朝子さんのメッセージにすごーーーーーく
救われました。
悲観も楽観もせずに、自分の子を信じる。
自分を信じるってことなんですかね。

とにかく、この温かなメッセージを保存して
迷ったら、いつも見させていただきます。

どうもありがとうございました。

投稿者 sin : 2010年05月08日 22:38

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