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2009年10月28日
上海蟹、フカヒレスープ、北京ダックほか
27日の夜は六本木の「中国飯店」で春風亭小朝師匠と対談し、文春の吉安編集長、山口さん、内山さんともども会食。
対談はまず来月刊行予定の「円朝の女」をめぐる話に始まって小朝師匠からさまざまに賛辞を頂戴したのも有り難かったが、つねづね大変に頭のきれる人だという印象を持ちながら、今回初めてお会いして、実は非常に真摯でピュアな面のある方だわかったので、こちらもマジに突っ込んだ質問をさせてもらい、いわゆる落語マニア的な話にはならず、芸能全般に及ぶ中身の濃い対談になったと自負している。「オール読物」12月号に掲載されるので、ここには詳しく書きませんが、ご興味ある方は是非ともお読み下さい。
20代半ばに36人抜きで真打ち昇進という快挙を成し遂げ、落語界のトップランナーとして走り続けたこの人が50代半ばとなる今、一個の芸人としてどこに着地点を見出そうとしているのか、落語界全体をどこに引っ張っていこうとしているのか、お話ししていて、やはりそろそろある種の転機を予感されているような印象を受け、それだけに頗る今後に興味が持たれる人物である。各界に君臨したホンモノの名人をライブで知る最後の世代だということが、業界を背負う責任感ともなる一方でまた居たたまれなさを感じる不幸をも背負ってしまう気の毒さは、ほぼ同世代だけに想像がつくので、それゆえに古典芸能の世界では最も聡明であるかに思えるこの人が、そこをどう巧く乗り切っていかなる着地点を見出すのか、期待を込めて見守りたいものである。
コメント (1)
はじめまして。
「オール読物」12月号楽しみにしております。
40代になりとても松井さんの本に興味を持つようになりました。
知らない世界を感じれるのは、本も落語も歌舞伎も同じですね。
なかなか心が向かなかった自分自身少し人生損していたかしら?と新しい世界を知ると思います。
新刊も心待ちにしております。
投稿者 洋琴 : 2009年10月28日 19:55