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2009年07月23日
奄美日食ツアーVOL1
20日は羽田で矢内さんご一家と落ち合ってまず伊丹に飛び、伊丹から奄美大島に向かう機内では久々の完全OFFに気がゆるんだせいかずっと眠り続け、着陸直前で揺り起こされたら、眼下には文字通り目の覚めるような美しいエメラルドグリーンの海が広がっていた。これってなんだか前にも見たような……と、想いだしたのは2年前にガラパゴス諸島を上空から見た光景で、奄美を「東洋のガラパゴス」と呼ぶのも、むべなるかといった印象を受ける。空港からは矢内氏が運転なさるレンタカーで名瀬のホテルに直行。遠浅の美しい海岸線に沿ってのドライブなのに、泳いでいる人が皆無なのが不思議に思われたが、ホテルでドッキングした琵琶奏者の黒田月水さんの話だと、昼間は暑すぎて日焼けも酷いので、泳ぐのは夕方からというのが土地の常識らしい(@_@)。黒田さんは今回わたしをこのツアーにお誘いくださった萩尾望都さんのお知り合いで、ツアーの設定をしてくださった方である。一行は黒田さんの友人である笛奏者森さんと長澤氏おふたりを加えて計7名だが、この日の晩ごはんは既に現地入りなさっていた夢枕獏さんやマンガ評論家の藤本由加里さんらの一行と合流して総勢14名の大宴会となる。場所はホテルに近い居酒屋で、現地取れたての魚介や豚足、ゴーヤチャンプルーなどをたっぷり頂戴する。意外だったのはおにぎりが非常に美味しかったことで、石垣島で米作りを体験された矢内夫人のお話だと、西南海の諸島のお米は海風の影響で魚沼産コシヒカリ並のミネラル分が含まれていて美味しいのだそうである。
ところで矢内夫人はポプラ社からAPバンクに移られた編集者で、ご主人の矢内賢二氏は国立劇場に勤務の傍ら優れた歌舞伎研究者として今年「空飛ぶ五代目菊五郎」という非常に柔らかくて面白い研究書を上梓されており、ご夫婦ともども芸能全般に詳しいので、夢枕獏さんや望都さんを交えて演劇界のさまざまな話に及ぶなか、獏さんが玉三郎と会ったときのエピソードがとても新鮮だったし、それらの話とは全然別にして望都さんから長編新作の大構想を内緒でお聞きするなどして、料理ともども個人的にオイシイ一夜でした。写真上段は地元の居酒屋では突出しの定番らしいトビンニャ貝。中段は矢内ご夫妻の一粒種マー君。下段は奄美ならではの美しい海岸。
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