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2008年05月27日
鮨
今日は午後からNHKで「邦楽の楽しみ」の収録。毎土曜AM9:00〜10:00に放送されるラジオ番組で6月のパーソナリティーを引き受けることになり、30分番組とはいえ4回分を一気に収録したのでさすがに疲れてしまった(--);「明治の邦楽ルネサンス」と称するシリーズで、第1回は「劇場音楽の文明開化」と題して長唄の『鏡獅子』と『島の千歳』を、第2回は「明治に完成した江戸音楽」と題して、清元の『三千歳』と『隅田川』を、第3回は「明治のアイドル・娘義太夫」と題して『弁慶上使』と『野崎村』を、第4回は「新日本音楽の誕生」と題して箏曲『水の変態』と尺八本曲『石清水』を聴かせるというものだが、なにせ司会者もいなくて、私が独りで自己紹介に始まり、曲目と演奏者の紹介もした上で、曲の合間にそれなりの蘊蓄も傾けなくてはならず、4回分をまとめてしゃべるとなると頭がごちゃごちゃしてくるし、ちょっとでも集中力が切れるとロレツがまわらなくなるので参ったのだけれど、担当ディレクターはバッチリです!というばかりで、収録のやり直しをほとんどしなかったので、こっちとしてはもう、あとは野となれ山となれで(--);まあ、なにぶん素人ですから大目に見てくださいと申すほかありません。とにかく独りに任せっきりの超低予算番組のようで、過去の例を知るかぎりではパーソナリティーも邦楽とはおよそ無縁そうな方ばかりだし、私なんかまだマシなほうだったので取り直しがなかったのでしょう。
ともあれ取り直しがなかった分、思ったよりずっと早く済んでしまったために、そのあと新国立劇場で観劇の予定を組んでいた私は時間が余ってしまい、とはいえ帰宅して一仕事するほどの余裕もなく、というわけで前から気になっていた「美登利寿司」の渋谷店で早めの夕食を取ることにした。梅ヶ丘に本店を構えるこの店は渋谷のマークシティーに進出しているのだが、その前を通るといつもズラ〜〜と長い行列ができていて、何がそんなに人を惹きつけるんだろう?と常づね不思議に思われ、暇つぶしに覗いてみたのだけれど、うーん、まあ、安いっちゃ安いけど、「寿司清」なんかとどれほどの違いがあるのかはわかんないな〜、鮨飯がちょい甘めで柔らかすぎる気がするけど、それが却ってウケてるんだろうか?とも考えながら、つまるところ、日ごろ行列に並ばないような人間には、行列の出来る店の良さなんてわかるわけがないんだよな〜という結論に達したのでした(笑)。
新国立劇場で見たのは木下順二の名作『オットーと呼ばれる日本人』で、戯曲は若い頃に読んでいるけれど、上演未見のために今回に臨み、これまた、う〜ん、困った……という感じで、亡き木下先生がご覧になったら愕然となさるか、激怒なさったもしれない。生前なら許されない演出だろうと思う。
これはゾルゲ事件を扱った作品だけに、劇中にはソルゲを始め事件に関わった外国人が多数登場するのだが、木下戯曲はそれらの外国人も日本語を話しているのに、今回はそれを敢えて英語に替えているので、舞台に巨大な字幕スーパーが出ても、戯曲のセリフが意図する観念的ものが全くこちらに伝わってこないのである。その外国人も本格的な舞台俳優が演じるならともかく、半プロの外タレ演技だから本当に困ってしまう。初演時は清水将夫や北林谷栄といった名優が演じて、尾崎秀実役の滝沢修と拮抗するようにちゃんと書かれた役だけに、今回の上演はあまりにも酷いとしかいいようがない。社会主義と民族主義の狭間で揺れた尾崎秀実という複雑な人物を通して日本人のアイデンティーそのものを問うた極めてスケールの大きい戯曲であり、しかもセリフの端々に今日的意味をしっかり汲み取れて普遍性もある作品だけに、何よりも鵜山仁演出の責任が問われるべきだろう。
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コメント (2)
美登里すし梅が丘店行きましたがなんで並んでまで食べる店なのかさっぱりわかりませんでした。
ところでまさかまさか本日(28日)銀座にいらしゃりませんでしたか?午後に福屋書店で日曜日ひきこもり用に今朝子本をゲットすべく歩いていたらお写真に似た方とすれ違いました。まさかとは思いますがーーー。
本は無事ゲット!最近今朝子様のお蔭でびんつけと白粉の匂いにひたっております。
投稿者 金子 かおることねこかおる : 2008年05月28日 20:46
>本日(28日)銀座にいらしゃりませんでしたか?
今日は1日家で原稿を書いてました(笑)。
投稿者 今朝子 : 2008年05月28日 22:26
