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2008年04月11日

ハムとチーズのオムレツ

昨夜はシアター・コクーンで「どん底」を見る前に食事し、劇場で大学時代の友人にバッタリ出会い、観劇後に近所でお茶して、彼女が最近ヘンにハマった社交ダンスで当初強烈なカルチャーショックを受けたという話から、お互い日本の文化についてすっかり話し込んでしまい、久々に帰宅が午前様になってしまった。
ところでケラリーノ・サンドロヴィッチ演出の「どん底」だが、ゴーリキーの原作があまりにも暗くて後味が悪すぎるせいか、カーテコールの反応はイマイチだったのだけれど、私は意外にというか結構おもしろく見てしまった。ひとつにはケラがかなり書き替えて時に笑いを交えつつ、シリアスな部分をメロドラマ風に処理してメリハリをつけたことがあるだろうし、ふたつには相当に個性的な役者をそろえて糞リアリズムを避けた点があって、それが功を奏したと見るべきか、ゴーリキーに対する冒涜と見るべきかは意見の分かれるところだが、今どき糞リアリズムに上演される「どん底」なんて誰も見たくないだろうと私は思う。
「どん底」に生きる人びとにつかの間の夢を見させることで逆に破滅に追い込んでゆく巡礼の老人ルカー役の段田安則が達者なのはいうまでもないが、ヒーローになり損なう泥棒ペーペル役の江口洋介も舞台が悪くはないし、彼を破滅させるワシリーサ役の荻野目慶子とその夫の若松武史がなんともシュールに不気味な感じで芝居全体のアクセントになっていた。


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