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2006年12月14日
ピエール・ガニエール・ア・東京
新聞連載『そろそろ旅に』の打ち上げで、文芸出版界のグルメ王(?)講談社の国兼ブチョーがセティングされた店は近年話題の三つ星フレンチシェフ、料理界の鬼才と呼ばれるガニエールの東京青山店であった。料理名は大概記憶してブログに載せる私だが、ここのはさすがにどれもひと口で説明できない料理ばかりで、直球は1皿もなく全部クセ球である。見た目ばかりでなく前衛アートを思わせる複雑な味わいは、ひとつ間違えば食べられなくなりそうなスレスレのところでオイシイ!と唸らせる絶妙のバランスで成り立っている。
写真上段は最初の前菜でキュウリを使った青臭みのあるソースと生牡蠣の取り合わせが抜群。写真中段は3皿目の前菜で、帆立貝にフォアグラのソースをかけたものだが、このソースがポルト酒を効かせたぴりっとした辛苦みがあって絶品。写真下段はメイン皿の鳩のソテーでこれもクロロフィルを使った苦みのあるソースが実によくマッチしていた。ほかに白子のフリッターと数種の茸の取り合わせやロブスターに甘みのある大根を取り合わせたものなど、「和」の食材を巧みに使いこなしている点や、甘みと苦みの取り合わせという料理にとって最も難しいと思える味わいをこれでもかこれでもかとぶつけてくるあたりが鬼才の鬼才たる所以と拝察された。けっして万人に向く店ではないが、食に興味のある方は一度お試しになることをオススメする。フルコースをきれいに食べ尽くしたら、次にまた凝りに凝ったデザートが7皿も続いて、国兼ブチョーも堀さんも進藤さんも私も最後は倒れ伏しそうになって完走し、今宵は眠れない夜を覚悟して表参道をあとにしたのでありました。
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コメント (1)
はじめまして。Pierre Gagnaire a Tokyoにまた行こうかなと思いネットを何気なく見ていたらここにたどり着きましたのでコメント書きます。自分も3回ほど行きましたが、料理もおっしゃるとおり個性的で、個人的にはかなり好きです。自分は30代男性ですが量は少し多いですよね。連れの友人も気分が悪くなるくらい食べていました。しかしパリの本店はもっと皿数が多いのです!かなり美味しいし(骨髄のトーストとコンソメスープが良かった〜)、店内の雰囲気も本店の方が好きです。機会あれば行ってきて下さい。
投稿者 えび : 2007年05月02日 15:25
