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2006年11月16日

お好み焼きほか

お茶の稽古の帰りに三村さんと麹町の「文字平」で食事。
今日の昼間は「花の会」で講演。この会のことは何度か書いているが、私が20年前に講師を務め、今でも年に1度はお招き戴いているカルチャーサークルである。今日の演題は「戯作者が見た忠臣蔵」として、十返舎一九の『忠臣蔵岡目評判』、式亭三馬の『忠臣蔵偏癡気論』、山東京伝の『忠臣蔵前世幕無』という、いずれも浄瑠璃や歌舞伎の『仮名手本忠臣蔵』を本歌取りしたパロディ作品を取りあげた。いうまでもなくパロディは本歌をきちんと踏まえた上での理解が要求されるので、こうしたレベルの講演ができるということ自体、この会の知識水準が如何に高いかを物語っている。原文をそのまま読んで聞かせてもどっと笑いが起きるという反応の良さで、今どきは大学院レベルでもこの会の方々の水準には遠く及ばないのではないかと思われた。私は物を書く際にこの会の方々をいつも念頭に置いていて、一方では日本の文化的劣化を憂うような現象が多々見られても、決して一般読者を舐めてはいけないと絶えず自らを戒めているのである。
 今日はまた昔から『演劇界』で筆を執られている漫画家の榎そのさんがゲスト聴講でお越しになっていたので久々にお目にかかって歓談し、榎さんの服の襟になんとも可愛らしい亀型のジュエリーを発見!亀フェチの私としては「それ一体どこで手に入れたんですか?」と思わず訊いて「ああ、これ亀治郎にもらったの」と言われて納得しました(笑)。

 


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