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2006年09月17日

中華弁当

乗馬の帰りに東横のれん街でゲット。
 今日最初に乗ったグレートガバナーという馬は、顔にポツリと雨が当たった瞬間に恐慌を来して馬房に帰ろうとしたが、インストラターがバケツと雑巾を持ってきて顔を全部びしゃびしゃに濡らしたら、急に落ち着いてちゃんと走りだしてくれた。全くわけのわからん馬だ!とインストラクターも仰言る変馬でした(笑)。 本当に馬もいろいろ、人もいろいろだが(ああ、これじゃまるで小泉のいいぐさだ(笑))、今日たまたま帰り道が一緒になった年配の女性に、どこまでお帰りになるんですか?と訊いたら「名古屋です」と答えられて、はあ?!とビックリ。ご自分の馬をお持ちで、それをうちのクラブに預けてらっしゃる方で、「前に近くで預けたんだけど、馬がそこの環境にちょっと合わなくて、それでこちらに変えたんですよ」とのこと。「へええ、自馬をお持ちってステキですねえ」といったら「でも結構大変ですよ」との話で、維持するのに月々軽く4,50万はかかるという。年間にしたら、ウーンと唸る金額だ。別に競馬界で活躍した名馬もお持ちだが、それは引退してから北海道の牧場に預けてらっしゃるらしく、話を聞いているうちに、どうやらこの人スゴイ金持ちなんじゃん!と気づいたが、話す前はゼンゼンそんな感じがしなかった。ジーンズルックにリュック背負って野球帽をかぶった只のスリムなオバサンだったから、私は気軽に話しかけたのである。
 クラブにはほかにも結構お金持ちの方が大勢いらっしゃるのかもしれないけれど、だれもそんな感じに見えないのは、乗馬人種のふしぎなところである。というより、これまで完全インドア派だった私がゼンゼン知らなかった人種なので、そう思うのかもしれない。
 考えてみれば、これまでの私の中にあるお金持ちのイメージとは、歌舞伎座の一等席で自分がひいきする役者の出ている演目だけを見て、そのあと楽屋に行って役者にご祝儀を包んですぐに帰り、ホテル・オークラ(その昔のオークラで今はもうダメになったけど)の「山里」か「桃花林」でお食事したあと、「カメリア」か「オーキッドバー」で常連のお仲間に会って夜遅くまでお喋りをし、松濤か南平台か神山町辺、あるいは麹町、本郷西片あたりに帰宅するような方々、というようなものでしかなかったのである(笑)。ああ、なんて世間が狭かったんだろう!
 要するに私が個人的にたくさん知っていた金持ちは歌舞伎役者のタニマチ筋で、ほかに正真正銘相撲のタニマチをしていた人もひとり知ってるし、現在活躍している何人かの小説家にもタニマチがいる!という話を洩れ聞いてはいるが、、広い世間には馬のタニマチ(笑)がいたのをようやく知ったというわけだ。
 亀関係の専門誌なんかを読むと、何種類ものリクガメを個別の部屋で放し飼いにして、室温の設定をカメの種類によって変え、広い庭で有機野菜を育てて亀の食べ放題にしている人が紹介されていたりするが、これなんてあきらかに亀のタニマチであろう。
 要はエステ通いやブランド品で自己愛を満足させてるなんてレベルはお金持ちから程遠いのであって、お金持ちの基本は自己愛をはるかにうわまわる他者愛なのだ。なんでもいいから愛するモノにとことん貢ぐのが日本のお金持ちなのだ、というのが私の結論であります。ボランティアの風潮はまだそんなに広まっていないような気がします。


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コメント (1)


私の祖母も、宝塚の女の子にハンドバッグ買ってあげたり、食事をご馳走したりするタニマチで、また歌舞伎役者さんのタニマチでもありました。祖父は景気のいいころ、画家のタニマチやってました。でも、そんなものはたいしたことない、自分の馬や競走馬を何頭も持ってるほうがよほどレベルの高い「タニマチ」なのだ、と私も乗馬の世界を少しかじった後に知ったのでした・・・・・。だって人間の子ども育てるより何倍もカネかかるもんね。ホント宝くじ当たったら馬主になりたいな〜〜〜!

投稿者 ありす : 2006年09月21日 20:57

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