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2006年05月04日

麻婆豆腐、レンコンの練り胡麻マヨ和え

 QPで見た麻婆豆腐はトウチを入れるのと、仕上げに酢を少しきかせて味をしめるのがポイント。で、私は花椒をたっぷりきかせるのが好きなのだが、きょうは入れすぎてしまい、舌が痺れて味がわからなくなりました(笑)。
 夕方、仕事が一段落すると必ず散歩に出る私だが、今日は家から数歩のところで「松井さん」と声がかかってびくっとした。見れば金髪の大柄な男性で、確かにお会いした人なのだが、またしても名前が出てこない。幸い向こうから「杉江です」と名乗られてほっとした。そういえば杉江松恋氏は近所にお住まいだと前に伺った気もするが、今日は奥様とお子様がご一緒で、幸せなパパといった感じだから余計にわからなかったのでした。
 それにしても、この近所でバッタリというパターンに私はどうも弱いようである。近所なら薬屋さんのお母さんとか、洋品屋のオジサンの顔はちゃんとインプットされていて、道ですれ違うと互いに会釈もするのだが、仕事上の知り合いに会うと大いに狼狽するのは、まずスッピンでかなり手抜きした恰好で歩いているからでもあった。以前、真夏にノーブラ・タンクトップに短パンで散歩していて、世田谷パブリックシアターの高萩さんに声をかけられたときは、さすがに頭に来て「君は武士の情けってもんを知らんのか!」と怒鳴りたくなったほどであります(笑)。
 ところで新潮社のクスノセ氏からつい先日、ゲラと同封のお手紙によって、民主党小沢党首のスピーチにヴィスコンティの「山猫」が引用されるのは今回に限らず以前からだったという鋭いご指摘を頂戴した。これは大分前に私がこのHPに書いた話を受けてのものだが、近いうちにこのHPも書き込み可能なブログに致しますので、皆様どうぞこうした間違いのご指摘や反論などをドシドシ書き込んでください。




2006年05月05日

幕の内弁当

 幻冬舎のヒメと明治座の「石川さゆり」公演を見て幕間に食事。これにはワケがあります(笑)。
 「叔父が『石川さゆり公演』の演出をしていて招待券を送って来たのですが一緒に如何ですか」というメールをヒメから頂戴したときは?が飛びまくったのであった。なにせヒメの父上はお医者さまで(しかも大学の研究医)小学生のヒメに大江健三郎を読ましたというスゴイ人!のイメージが定着していたから、石川さゆりがどうしても結びつかなかったのであるが、母方の叔父上が商業演劇界でつとに知られた金子良次氏だというのを今回知って、またまた驚いてしまったのであります。
 で、私は正直いうと、やはり石川さゆりのほうに興味があったのでした。この演歌界屈指の歌手が一時事務所の金銭トラブルか何かで表舞台から姿を消していたころは逸材だけに勿体ない気がしていて、一昨年あたりからようやく復帰できたのを喜ばしく思っており、今回せっかくの機会だからあの「天城越え」をナマで聴いてみたくなったのである。「天城越え」の歌がどうしても浮かんでこないという方には是非一度ちゃんと聴いてみられることをオススメしたい。とにかく物凄い歌詞で私は<演歌の純ブンガク>と読んでおります(笑)。
 公演はお定まりの二部構成で、第一部がなかにし礼原作金子良次脚本演出の芝居「長崎ぶらぶら節」。これが意外に良かったのは簡潔スピーディーな脚本演出もさることながら、石川さゆり本人の演技力に拠るところが実に大きい。歌手で演技の巧い人は少なくないし、ことに石川さゆりの演歌は芝居がかった歌なので、そこそこの演技力はあるはずだと思っては見たのだが、想像以上に舞台勘が良くてコミカルな味を発揮するのはオドロキだった。演歌にイメージされるべたついた自己陶酔的な雰囲気は微塵も感じさせない演技であり、本人たぶんとても頭がいい、且つ気性がさっぱりしている人なのだろうという好印象を受けた。熊本出身のこの人が長崎芸者の役を演じたという点も企画の勝利だろう。
 歌のうまい芸者の役だから劇中でもたっぷり喉を披露してくれたが、これが第二部になると長時間独りで歌いっぱなし、おまけにMCまで巧くやってのけるのだからそのパワフルな多才ぶりに圧倒されてしまう。それにしても、この人の演歌は何曲聴いても演歌特有の常套文句の羅列が非常に少なくいことに改めて気づいた。「転がる石」なんて曲も聴いてビックリだったし、MCを聞いていると本人が非常に自覚的に歌詞にこだわりを持っているのがわかるのだった。演歌界でもこの人と坂本冬美は傑出した存在なのかもしれない。
 それでもやはり演歌歌手だからプレゼントコーナーもあって、観客が次々とプレゼントを持って舞台に近づいていくが、これまた定番の花束は皆無!石川さゆり自身が客に訊いて何を持ってきたかを言わせると、図書券!中華饅頭!バナナ!入浴剤!と意表をつかれるものばかりで、石川さゆりファンは相当な変わり者ぞろいであるのか、はたまた演歌ファンのプレゼントってこういうのが主流なのか私にはさっぱりわからないのだった。とにかくオドロキの連続だったとはいえ、ラストは待ってました!「天城越え」の熱唱でめでたく幕を閉じ、私は大満足でヒメに感謝して帰宅したのであります。




2006年05月06日

鮪のヅケ丼、アスパラガスの練り胡麻和え、蜆のみそ汁

またまた本マグロの中トロにひかれて作ってみました。酢飯にチリメンジャコと酢生姜と茗荷の千切りを混ぜ込んでいます。
 お知らせの欄にも書きましたが、このHPもいよいよ書き込み可能のブログになりましたので、
どうぞご意見もお寄せください。




2006年05月08日

白夜の女騎士(ワルキューレ)

 萩尾望都さんとマネージャーの城さん、ポプラ社と国立劇場の矢内ご夫妻、文春の内山さんとでシアター・コクーンの野田秀樹作・蜷川幸雄演出の「白夜の女騎士」を見た帰りに劇場近くの「春秋」で食事。ここは結構おいしいのでオススメする。
 野田&蜷川だけでも取れなさそうなチケットなのに、ジャニーズの松本潤主演とあってはもう超プレミア必至で、劇場関係者を拝み倒してようやくゲットしたチケットだった。劇場前には立ち見希望の長蛇の列ができ、場内の90パーセントがジャニーズファンで埋め尽くされており、松潤が何かコミカルな演技をするたびに爆笑と黄色い悲鳴があがるというありさまで、なんのことはない、私はこの連休中に二度目の「歌手芝居」を見るはめになったのでした(笑)。したがっていわゆる演劇ファンにオススメするのはどうかと思われるが、蜷川さんがこの戯曲を手がけたかった気持ちは十分伝わる舞台だっただけに、ウーン惜しい……という気持ちもあって、徹底的にけなすことはできないのである。
 初期のコトバのマジシャン状態だった当時の野田作品を蜷川演出は丁寧に読み解き、字幕スーパーで場面説明まで加えるという親切さで、その分テンポの出ないことが前半ではまず致命的な失敗のように思われた。が、後半ではこれがある種の時代意識を濃厚に反映した、意外に完成度の高い戯曲だとわからせてもくれた。
 まずもって蜷川さんはかつてこの国にも「革命」をホンキで考えた人びとがいたことを知る世代である。そして野田秀樹は「革命」が失敗に帰したことを知る世代の人間だからこそ、こうした戯曲が書けたのだということを、恐らく野田本人以上に理解して、それを読み解いたようにも思えるのだった。人の「本能」を置き去りにした「革命」を志す「その後の信長」の破綻と、それを断ち切ることで飛翔しようとする「空とびサスケ」というイメージは、野田世代の人間には実に感覚的に理解できるのだが、今の若い世代にとっては出演者も観客もほとんどわかり得ないイメージであるかもしれない。蜷川さんはそれでも何とか今の時代にそのことを大人の責任として伝えるべきだと思ったのだろう。しかしながら今回の座組と客層ではいささか無理がありすぎて成功したとは言い難い。志は買いたいだけに、私はただただウーンと唸ってしまうのでした




2006年05月08日

鶏肉とアスパラガスのバルサミコ炒め

QPで見たチョー簡単料理。鶏モモ肉をオリーブ油でしっかり炒めてからバルサミコ酢をたっぷり注いで煮詰める。これと別に炒めて塩胡椒したアスパラガスを混ぜ合わせるだけ。バルサミコ酢は煮詰めると酸味が飛んで甘みだけが残り、実にシンプルな調味のわりに複雑な味わいが楽しめます。




2006年05月09日

フォアグラのソテーほか

 お茶の稽古の帰りに三村さんと麹町の「トライアングル」で食事。
 ここは開店当時から知ってるフレンチRだが、久しぶりに訪れたらえらく小洒落た店に変身し、味も和風ノリのさっぱり味になっていたので驚いてしまった。やはり時代の波に押されたのだろうか。
 なにせ鳥インフルエンザの大流行で輸入禁止になって今後食べられなく恐れもあるフォアグラが、この値段でならと思ってチャレンジしたが、案のじょう少量で、いささか生臭みが感じられた。ただバルサミコ系の味付けはまずまずといったところか。
 私がフォアグラのソテーを一番おいしいと感じたのは開店当時の「クイーン・アリス」で、石鍋シェフ自らのサーブで頂戴したときのあの感動的な味わいを越えるものはいまだにない気がする。「クイーン・アリス」が今日のような展開をみようとは、当時は夢にも思わなかったが、これも時代の流れというべきなのだろう。この例で見る限りにおいて、時代は確実に悪くなったのである。  




2006年05月10日

五穀米弁当

 整体治療の帰りに東横のれん街でゲット。
 去年リクガメのエサに安価な鉢植えの植物(カランコエ?)を与えた。ほぼ全部食べ尽くして5センチほどの根だけが残っていたが、それがまた芽を出して、いつの間にか花まで咲かせたのにはビックリで、こうして写真に撮ってしまった。植物はなんて強いんだろう!見習うべしである。
 リクガメの餌はドライペットフードもあって、ネット通販のショップで購入しているが、その亀サイトに「大ヤドカリ入荷しました」の告知が載ったのは笑えた。たしかに亀好きにはヤドカリ好きもいるはずだと思うのは、私がまさに昔そうだったからである。ヤドカリを飼う子どもが必ずする「脱がす」遊びもよくやった。どうやら殻モノが好きだったようで、沢ガニや伊勢エビで遊んだ覚えもある。ふわふわした柔らかい生き物が好きな人もいるが、私はハードな生き物が好きである。これは何もメタファーではなく、ただただフェティッシュのお話であります(笑)




2006年05月11日

揚げ豚の新玉ねぎ添え

 昨日のQPで見た料理。生姜汁と酒と醤油に漬け込んだ豚ロース肉の細切りを唐揚げして、新玉ねぎと一緒に胡麻油、酢、砂糖、塩、醤油を合わせたタレで食べる。揚げ油は少量でいい。新玉ねぎも水にさらさなくてOK。簡単にできるので、突然わが家に酒飲みの友だちが押しかけてきたときなどに作ってあげるといいかも。私は好みで揚げ白アスパラを添えた。
 連休が済むといきなり梅雨かよ!(怒)で、躰がまだちょっとついていけない感じですが、食欲は一向に衰えていません。角川春樹事務所の原重役は、このブログを見て、私が食べていると安心なさるそうですが(笑)が、今日その原重役から連絡があり、並木拍子郎種取帳シリーズ第2弾「二枚目」の文庫本発売日が来る6月15日と決まったのでここにお知らせを致します。




2006年05月12日

五穀米弁当

整体治療の帰りに東横のれん街でゲット。
NHKBS1でセパ交流戦日ハムV横浜ベイスターズ戦を見ながら食事。
びっくりしたのはTVでこの試合しか見られないことである。同時にやってる巨人VS西武戦を日テレが放送しないのは何故なんだろう?プロ野球ってもうそんなに視聴率を稼げなくなったのか!といいたいところだが、通常の試合はまだ放送してるので、これはセパ交流戦に反対する意志表明なのかもしれない。もしそんな理由でこんないいカード(しかも松坂が投げてるのに!)を放棄したのだとしたら、日テレ編成局はとことんアホである。そもそも読売グループはナベツネからしてプロ野球をダメにしたA級戦犯で、日テレの前社長氏家とナベツネは仲がわるいという評判だったが、今の久保とかいう社長はナベツネとどうなんだろう。てなことはどうでもいいけど、折角WBCで回復したかに見える野球人気を再び衰えさせた責任は巨人軍とその周辺にあるのは確かだと思う。原ジャイアンツはいくら勝っても視聴率が稼げないのは何故かを日テレはよく考えて頂きたいものである(怒)。




2006年05月13日

鰹のたたきフレッシュトマトソース、茸のパスタ

 QPで見たこのイタリアンな鰹のタタキは簡単に作れて美味しいのでオススメです。塩と黒胡椒をした鰹のサクを潰しニンニクを入れたオリーブ油でさっと表面だけ焼いてタタキ状にする。四つ割にしたプチトマトとおろしニンニクをオリーブ油で炒め、塩、醤油、レモン汁で調味してソースにする。ルッコラを敷いて盛りつけ。パスタはリングイネを使用。舞茸とシメジをニンニクと鷹の爪を入れたオリーブ油で炒めて塩胡椒でシンプルに味付け。
  キリンカップのジーコ・ジャパンVSスコットランド戦とセ・パ交流戦の西武VS巨人。どっちかにしときゃいいのに、2Chをカチャカチャしながらの忙しい食事で、前半43分小野伸二の惜しいシュートもカブレラの逆転打も見逃しませんでした(笑)。両試合共にまだ続いていますが、このあと旭山動物園のドラマを見る予定なので(笑)取り敢えずこのHPはUPしちゃいます。




2006年05月14日

ちぢみ

 乗馬の帰りにちぢみキットを買って家で作る。具は豚肉、イカ、玉ねぎ、ニラ、キムチ。
 乗馬クラブの往き帰りには車窓から付近の田園風景が見られる。特に春から夏にかけての時期は毎週行く度に景色がガラっと変わるので面白い。ひと月前は桜の満開から梨畑の花盛りまでの移り変わりが楽しめた。で、今月に入って、先週ただの黒い地面だったところに今日は水が張って、かわいらしい早苗の姿が見られたのだが、さあ、これが一体何なんだか、実を言うと、私にはよくわからないのであった。田植えが済んだとするにはちと早過ぎて、早苗もいささか貧弱なので、これがいわゆる苗代というやつなのかと思ったのだけれど、どうにも確信が持てない。ここらが都会育ちの弱いところである。親戚にも農家はなく、父母方ともに三代以上遡っても農事に従事していた人物が見あたらない。故に乗馬のおかけでこうして毎週田園風景が見られるようになったも実に有り難いことなのであります。




2006年05月15日

あら輝

 父が芝居見物に東上し、日帰りするので夕食だけでも付き合ってくれと頼まれて、「あら輝」ならとOKした(笑)。写真は平戸で採れたアワビで、黒く見えるのは肝。とろけるような軟らかさで磯の香がぷんとして絶品の味わいでした。脂がのった鰺を軽く炙ったのや、甘みのあるアオリイカ、明石の鯛、紀州産の鮪、厚岸の海胆、星鰈に始まって炙り穴子で〆るまで、相変わらず間然するところない直球勝負の味わいを堪能して大満足で引き上げました。




2006年05月17日

ハマチのタルタル、シマ海老のカッペリーニ、花ズッキーニのフリット、白金豚のグリルほか

 集英社の八代さん、栗原さん、伊藤さん、スラッシュの進藤さんと「クッチーナ」で食事。ここは三茶界隈のイタ飯ではオススメの店です。
 集英社の方と久々に会食をしたのは何を隠そう去年同社で上梓した「家、家にあらず」が推理作家協会賞にノミネートされ、今日が選考会だったからである。めでたく落選したのだが、そもそもこの賞に関してはノミネート段階で???でもなんだか妙に嬉しい気もしたのだった。
 現在一応ジャンルとしては時代小説と呼ばれるものを書いているが、私は昔から今日に至るまで他人様の時代小説は全くといってもいいほど読んでいない人間で(池波1冊、藤沢1冊くらい)、自分が娯楽として読むのは専らミステリー(主に海外物)である。そんなわけで日本ミステリー界で権威があるというこの賞にノミネートされたときはミーハー的に喜んでしまった。
 でもなぜ私が……と、やはり不思議いっぱいで、そりゃ万が一獲れたら嬉しいけどゼッタイ獲れそうもない賞を待つ身というのは実に気楽なものである。協会の方(女性)に決定のお電話を頂戴し、最後に「またよろしくお願いしまーす」と言われたときは、こちらも軽いノリで「どーもー、またよろしくー」てな感じでお答えした。
 今までこの手の電話は何度か頂戴しているが、今回は女性の声が明るかったので助かったし、好感が持てた。まるで弔問電話のような暗い声でかけてこられると、おいおい、そんな大事なのかよ!と肚の中では思いながらも神妙にお答えするのに骨が折れます(笑)。
  私はもともと文芸の世界には疎い人間だったので、この業界に入って「賞」というものがこんなに沢山あることにまずびっくりし、ほかの作家の方とは付き合いがないのでよくわからないが、少なくとも編集者の方々が皆さん結構真剣に打ち込んでおられることにもまた驚きを禁じ得なかったのである。このブログの読者はこうした文芸出版界の事情をあまりご存知ない方も大勢おられると思うので、敢えて野次馬ウォッチング風にそのことを記しておく。
 まず賞には特定の出版社がバックについている賞(私はヒモツキの賞と呼んでいます)とそうでないものとがあるようで、今回の推理作家協会賞はどうやらヒモツキではないらしい。
 ヒモツキで一般の人に一番よく知られているのが芥川賞と直木賞だと思うが、このバックは文藝春秋社で、大勢の評論家が下読みした中から社員30名が最終候補作を選出し、そこから作家の選考委員に選ばせるシシテムなのだと聞いた。
 これは候補になった段階で世間に告知するので、候補にされるとある意味で迷惑な賞とはいえ、世間的な認知度は高くなるから、候補にしてやっただけでも有り難く思えという感じがぷんぷん臭って、野次馬的にいうと面白い。要は文藝春秋社の戦略に踊らされた(笑)皆さんが本を買ってしまうのがいけないのだけれど(これって松竹の襲名興行に高い料金を払う愚かな観客の感じによく似ています)、そりゃ本が売れるにこしたことはないから、他社が便乗して目指せA賞N賞!となり、多くの作家も目の色を変えてしまうようである。
 しかしながらこの両賞はあくまで新人賞なので、本当はこれを獲った作家のその後を追いかけたほうが遙かに質の高い作品が読めるということを、一般読者に向けてもっと業界はしっかり言うべきではないかと常々思う。もっとも、いっきに売れっ子になって乱作駄作に陥る人も少なくはなさそうなので、一般読者としてはこの手の新人賞のおかげでますます良書のセレクトが難しくなるだけではないかという気もする。この業界に入って私が唯一得をしたのは、今年出版された小説で一番面白かったのは何?とストレートに編集者に訊けることで、まずそれを読んでおけば損した気にはならない。
 文藝春秋社以外のヒモツキ賞で直木賞に相当するものとしては講談社の吉川英治文学新人賞があるが、一般認知度はイマイチで、この事実に対して講談社の某編集者は率直にひがんで、悔しがったものだ(笑)。そのくせ私に目指せ直木賞とストレートに発破をかけたのも同社であり、なんとも正直なところが可愛らしい。
 新潮社には山本周五郎賞というのがあって、これも後発のせいで認知度は不足しているが、新潮社の担当編集者がこの賞に関してどういう思いを抱いているのか、また明確なライバル社と目されるB社のA賞N賞をどう思っているのか、意地悪な業界ウォッチングを楽しんでいる私にさっぱり窺わせないのはおみごとである。そこはさすが<文芸界の岩波>(と私は呼ぶ)である新潮社のプライドというべきなのでしょうか(笑)。
で、私は正直なところ今回のヒモツキでない賞のノミネートにはこれまでになく喜んでいて、集英社の栗ちゃんに、是非シリーズ第3弾でリベンジを目指しましょうと言われたときに、そうだねえと素直に相づちが打てたのでした。




2006年05月17日

五穀米弁当

 整体治療の帰りに東横のれん街でゲット。最近はなんだかこの弁当にはまっている。
近所に大きな桐が植わっていて、今ちょうど薄紫のきれいな花が咲きそろっているが、ずっと見ているとこれほど様変わりが激しい木も珍しい。満艦飾に着飾ったド派手なセレブ女が最後は市川房枝さん状態に突入するといった感じで、「桐一葉」なんてタイトルの芝居ができたのはわかるような気がするものの、日本人がこれを好んで紋章にしたセンスはよくわからない。で、ふと思うと、この春から初夏にかけての時期は藤にしても菖蒲にしても紫系の花がよく見られるのはなぜなんだろう。紫外線が強まるのと何か関係でもあるのだろうか(笑)というような、妙なことを考えてしまいました。




2006年05月18日

豆腐と絹さやのおかか炒め

 前にQPで見た料理。豆腐は砕いて電子レンジにかけて水分を飛ばしてからたっぷりめの油で焦げ目がつく程度に炒め、塩少々を振っていったん取りだしておく。絹さやをさっと炒めて豆腐を戻し、醤油で味付け、卵をまわしかけて最後に花ガツオを振りかける。地味でイマイチつまらない料理だと思いながら作ったが、食べると意外にイケた。このところ私はずっと整体治療に通うくらい体調はすぐれないにもかかわらず、食欲は全開で何を食べても美味しい!のは良いような悪いようなもので、スタイルのほうがちと心配になって参ります(笑)。もっとも、また例によって自然に絶食期間に突入したりして、躰が勝手にバランスを取ってくれるので、無理なダイエットをする必要はないのでした。何事も自然に任せるに越したことはありません。




2006年05月19日

海老と春野菜のクリーム煮

 QPで見たヴォリューム感のある料理だが、意外に簡単にできるのでオススメ。
 新玉ねぎとセロリをオリーブ油で炒めて新じゃがを入れてスープでしばらく煮込み、アスパラガスと別にバター炒めした海老を加え、最後に生クリームをたっぷり注いで、塩胡椒で味付けする。海老は塩胡椒して薄力粉を大目にまぶして炒めること。薄力粉がとろみづけにもなる。シンプルな味付けだが、野菜の甘みが出るので美味しい。
 タイトルに春野菜と書いたが、今は春なのか!と言いたいくらいのヘンな天気である。五月がまるごと陰暦になったような梅雨模様で、このまま本格的な梅雨に突入されてはたまらんという気がする。近ごろ体調がひどく天候に左右されるようになり、低気圧が通過すると仕事の勢いまで鈍ってしまう。昔はこんなことはなかったから、やはり加齢のせいかもしれない。ただ食欲はいまだ衰えることをしらない私であります(笑)。




2006年05月20日

蒟蒻ステーキ、小松菜と揚げの煮浸し、しらす大根

 友人から立て続けに顔が丸くなったと言われて体重計にのったら、なんと普段より3キロオーバーしてるのにドッキリ!ここんとこの食欲絶好調が仇になりました(涙)。こりゃいかんというのでこのメニューに。容姿だけが取り柄の私が太ってはオシマイです(もちろん冗談です)。
 今日は久々の晴天で朝洗濯をしたが、これがおおまちがい。これって台風?てな感じの強風の中でようやく干して、仕事が一段落したあと散歩に出かけたところ、途中で急に土砂降りになって動けなくなり、雨宿りに立ち寄った店で余計な買い物までして、帰って来たらご想像の通りです(- -);
 で、散歩を早い目に切りあげたので、これまた久々に大相撲中継を見てしまったのだが、一時相当に落ち込んでいた観客動員があきらかに回復している。その理由も少しわかる気がした。
 優勝争いにからんでいる上位陣4人のうち日本人の雅山と千代大海が完全にヒール役で、外国人力士の白鵬と把瑠都(バルト)がファニーフェイスという逆転の図式がなかなか面白いのである。
 把瑠都なんて「角界のデュカプリオ」と呼びたいくらいだし(もう既に呼ばれてるのかも)、白鵬というのがまた色白で実に躰のきれいな関取だ。片や雅山と千代大海は若い頃から性格や素行の点で問題児とされていたが、今や見かけもやさぐれちゃって実にいい味の敵役なのだ。相撲も興行の一種だから、こういうキャラの面白さが重要で、これなら当然人気が持ち直すだろうと思った次第。
 私は子どものころから野球が好きでよく球場に行ったが、相撲は名古屋場所を何度か覗いた。相撲もナマを見ると非常に面白いし、なにせ力士の躰が、きれいな人は本当にきれいだから(ハッキリいって汚い人もいます)、見世物としては芝居よりもよく出来ているように思う。ただそれだけに人材がそろわないと見る気にならない。以前ハマったのは若貴兄弟と曙が関脇から大関にあがるころで、3人が横綱になったあたりでもう熱は冷めていた。で、上位陣が双子山勢で固められたころからすっかり見る気がしなくなって、最近は全く見てなかったのであるが、今日久々にちょっと見て、グローバル化をここまで推し進めた角界にエールを送りたくなりました。




2006年05月21日

蒟蒻ステーキ、鰯の丸干し、小松菜と揚げの煮浸し

  昨日に引き続いてのダイエットメニューである(笑)。
  今日は絵に描いたようなというか、原義に近い五月晴れ(本来は陰暦五月の梅雨の晴れ間をいう)で、乗馬クラブ周辺の田園風景が美事だったから思わずケータイのカメラに収め、一緒に見とれていた女性と珍しく長話をしてしまった。
  前にもこのHPに書いたが、乗馬クラブに来ている人は物静かな個人主義タイプが多くて、挨拶はちゃんとなさるし、何か尋ねると丁寧に答えてもらえるが、そう積極的に人と交わろうとはなさらないようなので、私は一年以上通い続けていても、顔がわかる人が何人かいる程度で、お名前はどなたも存じ上げない。で、今日たまたま話した女性も、何度か軽くご挨拶した程度で、これまで話らしい話をしたこともなければ、やはりお名前も存じ上げない方だった。
 年齢は私より5歳以上はお若い方だろうと思うが、お話を聞くとコンピュータ関連のどうやらバリバリのキャリアウーマンらしくて、ウイークデーの長時間労働をこの乗馬クラブでリセットなさるのだそうで、そこまで立ち入って聞いた以上、こちらの仕事も話さないわけにはいかず、そうこうするうち向こうが「わたし歌舞伎大好きで、立教の歌舞伎研究会にいたんですよ。顧問の先生が松……ええと、松ナントカ先生で」と仰言ったから「ああ、松崎仁先生、存じ上げてます。わたしは早稲田の歌舞研だったの」というわけで、人間ひとり介すると全世界の人類がつながる!という説を今日も唱えたくなったのであります(笑)。




2006年05月22日

前進座創立七十五周年記念公演

 演目の一本は滅多に上演されない鶴屋南北作「謎帯一寸徳兵衛」で、これは昔に国立劇場主催公演で孝夫時代の仁左衛門と雀右衛門が演じたのを見ているが、今回の上演はそのときよりもはるかに面白く感じられた。主人公の団七は子持ちの中年でありながら、惚れた女を別の男にさらわれたから代わりによく似た女を妻にして、金に困るとわが娘を売り飛ばし、妻にした女もうるさくなると殺してしまうという超いい加減で身勝手な男だが、ほかにも妻を故郷に残して出奔し誘拐した娘に稼がせて左うちわに暮らす男だとか、惚れた女と遊びたいために自宅から大切な商売道具を持ちだしたあとで大いに困る若旦那とか、主な登場人物のいずれもジコチューぶりを際立たせたコンパクトな台本とスピーディな演出によって、この作品の現代性が明確に打ち出されている。コクーンでこの脚本演出で上演すれば若い観客に大ウケするのではないかと思うほどで、従来は南北の駄作と考えられていたこの芝居を思いきって的を絞ったかたちに上演したのは前進座のお手柄だろう。主人公団七役を演じた嵐圭史が思いのほか好演で、藤川矢之輔を老け役にまわらせたのも正解だった。梅雀は今やお父さんそっくりで、嵐国太郎もお祖父さんにだんだん似てきて、前進座の第三世代は前途洋々を想わせるが、如何せん満員の客席ながら観客に若い人をもっと増やすことが今後この劇団には望まれるように思う。
 もう一本は劇団の重鎮、梅之助のおはこ「魚屋宗五郎」だが、この人もまた今やお父さんの翫右衛門そっくりであるのは驚くほどで、親子三代いわゆる「巧い役者」がここまでそろった一家も珍しい。




2006年05月24日

やわらかい服を着て

 新国立劇場で永井愛の新作「やわらかい服を着て」を文春の内山さんと見た帰りに近所で食事。
今や現代性のあるウエルメイド・プレイを書く劇作家として最も信頼を寄せる永井愛さんだが、今回の新作は正直言っていささか喰いたりなさを感じさせる舞台だった。
 イラク戦争前後のNGOメンバーを主人公にした群像劇で、全世界1000万人の反戦デモも虚しく突入してしまった戦争とその後に起きた人質事件の自己責任問題を背景にした点は永井さんらしく実にヴィヴィッドな作劇である。にもかかわらず、こうした集団にありがちな理念派と現実路線派の対立や色恋沙汰のトラブルを軸にした展開は意外に型通りであり、ストレート過ぎて且つ突っ込みが浅いと思わざるを得ないのである。
 「やわらかい服」というタイトル通り、その昔の反政府運動から見れば、ゆるやかな集団ではあるけれど、現代でもなお純粋な理想に燃えて世の中を少しでも明るい方向に変えようとする善良な若人たちの集いとして、永井さんは主人公らをひたすら暖かい目で見ており、いつものような軽快なアイロニーは影を潜めて、愚直な人びとをただ愚直に描くことに終始した。それはテーマが重すぎたせいもあるだろうけれど、ただそれだけではないのかもしれない。
 先々週に野田&蜷川「白夜の女騎士」を見ても感じたのだが、ポスト全共闘の世代にとっては全共闘世代の集団のありかたに対してやはり批判的な思いが抜きがたくある。それよりは「やわらかい服」のほうがずっとましだという思いが永井さんには強すぎたのではないか。
 だが一方には、政府に補助金を仰ぎながら果たして反政府運動が本当にできるのかというNGOの根本矛盾もあるはずなのに、その点は少しかすった程度で深くは攻め込まなかったドラマである。同行した若い内山さんがそこを鋭く衝いたことで、ああ、これは恐らく世代の問題も関係するにちがいないと、永井さん世代の私は思ってしまった。
 実際に反政府運動をしてるNGOの若い人たちがどんな感じなのかはわからないけれど、永井さんが描いたNGOのリーダーは理想論をふりかざしてエリートサラリーマンから離脱し、バイトも首になって「難民支援」どころか自ら「難民」になってしまう大甘の青年で、今どきホントこんな人いるの?といいたいような、この時代からズレた感じの主人公を吉田栄作が意外に好演、というよりも妙にリアルな存在として立ち上げてみせた。リーダーがこういう人物だからこそ、現代の心優しき且つ心弱き若者たちがそこに集う様子もそれなりのリアリティがあったとはいえ、そんなにキレイゴトばっかりで描いていい問題なのかなあという気が私はちょっとしたのである。




2006年05月25日

五穀米弁当

 整体治療の帰りに東横のれん街でゲット。
 治療の間に轟く凄まじい雷鳴に何やら只事ならぬ胸騒ぎがしたせいで、地震7月Xデー説関連の見出しに吸い寄せられるようにして思わず駅売りの夕刊フジを買ってしまったおバカな私であります(笑)。それにしてもこの気候不順はよからぬ想像を逞しうさせて、ただの杞憂であって欲しいと願うばかりですが、江戸時代の地震記録をいくつか目にした中で、天明か安政のどちらかの大地震前がたしか季節はずれに雨が多かったという気がして……。




2006年05月25日

鰆のソテートマト・ケッパーソース

 QPで昨日見た料理。このソースは簡単に作れて美味しいのでオススメ。オリーブ油にニンニクのみじん切と鷹の爪を入れて、プチトマト、ケッパー、パセリのみじん切り(私はこれをカットした)を炒め合わせて、蜂蜜と白ワインで味付けする。鰆は強めに塩胡椒して粉を薄くまぶして、たっぷりめの油でソテーするといい。プチトマトは横切りにしたほうがソースにしやすい。
 本日のQPは担々麺を紹介したが、それを見てお昼は近所のラーメン屋に駆け込んだ私です(笑)。別に普段そう贅沢な食事ばかりしてるわけではありませんが、昔から何か食べたいものが閃くと胃がただちにそれを要求するので、一人でスキヤキでも天ぷらでも作って食べてしまいます。人間的というより動物的欲望が食欲に特化されていて、ほかの欲望がわりあい希薄なのは果たしていいことなのかどうか(笑)。ともあれ物欲が強い人は、宝飾品、服、家具、食器、車その他もろもろの道具で気に入ったものを見つけると、今日の私が担々麺を食べに走ったように、兎に角それが欲しくてたまらなくなるのだとの結論に達して、食費なんてのはたかが知れてるからいいけど、物欲系だと人生さぞかし大変だろうなあと思ってしまい、性欲系だとレイプとか痴漢とかしちゃうわけだよねえと妙に納得し、権力欲があるとやっぱりマスゲームとかさせたくなるんだろうか……なんて考えがどんどんヘンな方向に進んでしまったのであります。




2006年05月26日

ちらし寿司、和風サラダ

整体治療の帰りに東横のれん街でゲット。
フジテレビドラマ「ザ・ヒットパレード」を見ながら食事。
最近あまり見なくなったTVドラマだが、これは懐かし物でつい、という私のような人がこの高齢化社会にはけっこう沢山いたのではないか。同タイトルの番組を子どもの頃は欠かさず見てたから、登場人物、曲、シーンどれも知ってて、ああ、私も年を取ったものだとつくづく感じた次第。
 思えばこの年齢になると、どの業界でもそこそこの栄枯盛衰を見せられてしまうわけで、かつて渡辺プロの全盛を見てる私には、ジャニーズもヨシモトもいずれ消えてしまうのがわかるのだった。もっとも消える話よりは、やはり渾沌の中から何か新たなものを生みだす話のほうが、年寄りは見ていて気持ちがいいのはたしかである。
 だが一方で、戦後何もないところから出発した日本の若者たちは何か好きなことに熱中してればそれでなんとか喰っていけるようになったという神話めいたこのドラマが、自らの業界内、会社内、学校内でのポジショニングに汲々とする今の若者たちには果たしてどんなふうに見えるのだろうという気もしたのである。
 ところで表面的な履歴はともかく、私は実のところ割合いい加減な世渡りをしてきた人間で、若いころに色んな仕事をしているが、元クレージー・キャッツの犬塚弘に京都弁の方言指導を頼まれたこともあり、事務所に来てくれといわれて、すでに全盛期は過ぎていたものの、あの渡辺プロの事務所の中が覗けるとあって大いにミーハー心がくすぐられた想い出がある。いずこも同様、芸能関係の事務所はまことに地味なものであった。




2006年05月27日

ホタテ貝と空豆の中華風塩炒め、酸辣湯

 適当に作った料理。ニンニクと生姜のみじん切りをたっぷり入れた油で先に空豆を炒めて次にホタテを入れ、塩と胡椒、少量の紹興酒、隠し味ていどの砂糖で味付け、最後に水溶きカタクリでまとめて胡麻油をたらす。空豆は少し茹でたほうが皮が剥きやすい。酸辣湯の具はキクラゲ、榎茸、豆腐。




2006年05月28日

うにスパゲティー、アスパラガスとキドニービーンズのサラダ

 乗馬帰りでお腹がすいてたので、このインスタントメニュー。
 雨続きの馬場は超ダート!日本ダービー当日、しかもレッスンがたまたま出走時と重なったために、ダービーは芝でいいよなあと思った次第(笑)。レッスンが済むと人も馬も泥んこ状態で、乗馬はとても優雅なスポーツといえるようなものではありません。もっとも、こんな日でもクラブはやはり満員でした。
 で、きょう私が乗ったのはスノウホワイトというあまりにも平凡な名前の白馬だったが、馬によっては誰が一体何を考えてつけたわけか!と思うようなヘンな名前があるからおかしい。競走馬は馬主が名前を揃える人もいて、昔はメジロ何とかというのがやたらにいて、近ごろやたら目に付くのはフサイチ何とかだろう。今日のダービーにもたしかフサイチ系が出走していたはずだ。
 これも昔マチカネタンホイザという実にふざけた名前の名馬がいたが、マチカネ系はマチカネヤッコサンとかマチカネシンデレラとか、もういい加減にしろよ!といいたくなるくらいヘンな名前が揃っていたものであります。


コメント(2)

大昔、メジロには車シリーズがありましたっけ。メジロカウンタックとかメジロレオーネとか、それって速い?って思うようなのもあった記憶があります(笑)。マチカネ系といえば、マチカネワラウカドとマチカネフクキタルのペア。どっちかが厩舎の火事で死んじゃったんでしたっけ。福は来なかったかも。
私は昔、馬術部だったので、乗馬クラブの日記はとても面白く拝見してます。が、さらに愉しみにしているのは、歌舞伎のこと。
歌舞伎をテーマにした小説を読み比べていた頃に松井さんの著書に出会い、以来ファンです。今は、三部作の完結編がとても気になっているところ。早く読みたいです。
とてもとてもとても、愉しみにしていますので。

投稿者 猫並 : 2006年05月29日 19:54

初めてメールいたします。私は、作者の松井様とは、1953年3月生まれと年齢層が近いながらも、やはりもっとしっかりせにゃいけんなぁと考えさせられておるこのごろです、毎度のセリフであります。
さて、勤務先に程近い町立図書館にて、偶然にふと手に取った『幕末あどれさん』を三分の一まで読んでおります、面白いです、インタレスティングであります、と言うのは、勉強嫌いのロクデモナイ学生の頃にしばらくあの「南座」にて照明係の使いっぱしりみたいな仕事に就いたことがあり、よーく暖房の効いた地下の部屋で個性的でセコイオジサン方が待ち時間をくつろぎ、皆様方が行き交う「奈落の底」の通路の雰囲気や、現在では人力操作ではないでしょうか、天井に近いとこら辺で、大型飛行機の銃座みたいな?場所でもって指示されたとおりに黒々とした鋳物の照明器具をいじったりしたことが、今では夢物語のようで懐かしく思い出されました。本職の方の手伝いで舞台裏にもとりあえずウロウロしていたこともありますが、何はともあれ素人の追随を許さない独特の雰囲気で、劇場での約束どおり、決められた移動コース以外には立ち寄ったことはありません、と言うより「迷子」になったら大変です。「迷子」になっておりましたら、今こうしてメールしてはおりませんね。お金のことや何だかんだ考えずに面白いから、何となく居心地があるから、ずっといとこうなんてね「しなかった後悔、やっちゃった後悔」、自分が南座から離れて、大学・故郷へ戻ったことは現実です。
作者は、実に良く、歌舞伎の芝居場、歌舞伎の世界の舞台裏みたいなことを取材されているなぁ、視点が面白い、松竹の関係者なのだろうかと思っておりましたら、このHPを見て納得。早速、投稿。ウーム、京都の方が、関東の大学に行かれましたか、村上春樹氏みたいですね、バックナンバー、これから少しずつ拝見させていただきます。松葉屋さんのうどんは、もう30数年食べていないなぁ、食べても、すぐにおなかが空いていましたあの頃は。

投稿者 夕焼けさん。 : 2006年05月30日 01:09



2006年05月29日

イカのカレーマリネ

 QPで見た料理。薄力粉にカレー粉を混ぜた衣で揚げたイカをマリネ液に漬け込んで、セロリの薄切りとトマトを加える。揚げるのでマリネ液に油は不要。イカは高温の油でさっと揚げるのがポイント。この時期のイカはまだ小さいので皮は剥かなくてOK。ただし油がはねないよう水切りはしっかりと。
 書き込み可のブログ開始後、きょう初めて読者<猫並>さんからコメントを頂戴。昨日の話に寄せてメジロカウンタックやマチカネフクキタルという懐かしい馬名を想いださせて頂きました(笑)。
 <猫並>さんはまた「非道行ずべからず」「家、家にあらず」と続く<花伝書3部作>の完結編を早く!とのご注文で、これに関しては年内ちょっと無理ですが、来年にはなんとか執筆を開始したいと思っております。ブログ開始以前に別の読者の方から拍子郎シリーズの続編を早く!とのメールも頂戴しており、こちらもなるべく早く取りかかるつもりでいますが、今年はとにかく新聞連載につかまって他の仕事が全体に出遅れ気味で申しわけありません。シリーズは必ず続けますので、どうぞお見捨てなくと申しあげておきます。
 ところでブログにしてからずっとなかった読者コメントが、競走馬の話を書いたとたん、何故か立て続けに頂戴!読者コメントは原則的に右欄の「最新のコメント」で公開しております。


コメント(2)

おはようございます。ラジオ番組でHPを知り、以来 楽しく拝見しています。同年代、私も元歌舞研です。唐十郎 寺山修司等の名前には、今でも異常に反応してしまう自分がいます。コメントしたかったのですが、一番のりは恥ずかしく、書きたい気持ちを抑えていました。先日 団十郎襲名のビデオを見る機会に恵まれ、それこそなつかしい顔ぶれ、とくに辰之助さんの姿には、涙があふれ、ファン心って何年経っても、失せないものなのだと実感いたしました。

投稿者 tasuko : 2006年05月30日 08:14

>tasukoさんへ
私も「池田大助捕物帖」以来の辰之助ファンで、三之助の中で一番好きな役者でした。今でも本当に惜しいと思っています。

投稿者 今朝子 : 2006年05月31日 23:30



2006年05月31日

刺身、鶏ロールほか

 30日の夜は紀伊国屋ホールで桂文我の独演会を聴いて、会場で集英社の八代さんとバッタリ。で、ふたりして出口で桂米朝(事)マネージャー大島さんのお誘いを受けるかっこうで、上方落語家さんの打ち上げに参加した。
 帰りは最近売り出し中のお笑いタレント猫ひろしと一緒で、いきなり「ニャー」と挨拶されて、こっちは、いやー、我ながらなんて芸域が広い!観客なんだろう、と思わずにはいられませんでした(笑)。
  文我は早世した天才落語家桂枝雀の弟子で、師匠のインテリ性を拡大したような芸人だからして、落語界でもかなりマニアックなファンがついている様子だ。私は別にファンというわけではないが、前に「オール読物」の仕事で伊勢旅行をしたときに、伊勢出身のこの方が大島さんを介して現地の人を紹介してくださったことがあり、一度会ってお礼をいわなくてはなるまいと思っていた。
 で、今日の独演会は上方落語ならではの「地獄八景亡者戯」を楽しみに聴かせてもらったのだが、この演題は皮肉な味わいが身上ともいうべきこの人の芸風によくマッチしている。それにしても最近一週間以内に起きた時事ネタを盛り込んで、地獄のありさまとして80分も語り続けるこの演題はそうそう多くの芸人が手がけられるとも思えない。文我は昨日亡くなった岡田真澄までさっそく登場させたから凄い!
 もう一本は「妲妃のお百・峰吉殺し」で、本来は江戸が舞台のはずだがこれをそっくり上方に移し替えたもので、数少ない上方怪談噺の復活上演である。今回は語り下ろしだけにまだ十分に練れていない憾みはあるが、殺して死骸を水に沈めた女(峰吉)の幽霊を駕籠に乗って見るというシチュエーションが絵的に面白く、稀代の悪女お百を妙に淡々と演じる文我の芸も捨てがたいものがあるので今後に練り上げていかれることを期待したい。




2006年05月31日

浅蜊のエスニックスープかけ御飯

 QPで見た最近のイチオシである。暑くて食欲がないシーズンにもってこい。お酒のあとの軽い食事にもよさそうだ。
 まずニンニクの粗みじんと豆板醤を炒めてそこに鶏ガラスープと浅蜊を加えてナンプラーでしっかり味付け。御飯の上にサラダ菜の千切りと香菜か青ジソを細かく刻んで載せてから上記の浅蜊スープをまわしかけて、煎り胡麻と砕いたピーナッツをトッピングする。